
さくらカードの改善を求めるつどい[2017年11月29日(Wed)]
2016年4月より、おでかけパス券が廃止され新たに、おでかけIC制度に移行されました。障害当事者の意見が反映されずに進む過程に障害者権利条約に批准した国として、とても悲しく思います。その直後、熊本地震が起こり住まいを失い、仕事も失う混乱期。それからの避難所生活から、仮設住宅に移る方々がおられる中で、復興に向けて熊本も動き出しました。その中で、困難な生活を強いられている障がい者に目を向けて頂きたい思いを持った方々と集う事を目的に、さくらカードの改善を求めるつどいが開催されました。
障害者・児の生活を豊かにする会からは、「そもそも無料だった!さくらカードのあゆみ」を報告頂きました。
1994年7月に「高齢者・被爆者・障害者に無料パス券を実現する会」が発足。市長、市議会、議長への陳情を行い、10,694筆の署名を集め、1996年にさくらカード無料パス券がスタートしたものです。(当時の予算3億円。1997年には6億円の予算で行われました)
熊本の公共交通機関は、ほとんどがバス若しくは電車です。しかも環状線が少ない為、市街中心部での乗り換えが必要で、時間もお金もかかる中、障がい者の移動手段は、バスかタクシーしかありません。(タクシーは高額で利用しにくいのが現状です)障害者権利条約20条では「個人の移動を容易にすること」が謳われています。障害者年金約6万円、生活保護の生活扶助費約7万円での生活が強いられる中、無料だったさくらカードにどれだけ助けられてきたのか。
施設への通所や病院受診の際に必要な移動における支出は、当事者にとって大きな負担だと思います。
しかし、2003年有料化の動きができました。さくらカード有料化に反対する署名が10,341筆集める中、2005年おでかけパス券が導入され、年額2,000円の定額負担若しくは、おでかけ乗車券(1割負担)の2種類が設けられ、どちらかを選択できる制度がスタートしました。
市議会でも会派を超えて、多くの議員が「障がい者は無料で」と発言し、付帯決議でも「利用が減少する事も懸念される」「市民を含めた広範囲での意見集約が必要」「利用者の減少につながらないように、利用者の一部負担方式、障がい者や低所得者対策については、議会の意見を十分に尊重し、本予算の執行に当たっては慎重を期されるように強く要望する」とされた中で、スタートしたとの報告がありました。
意見交換会で出された意見は、合理的配慮のない差別を受けながら利用している現状での不満や不安。利用者は、知的・精神・身体の順で頻度が高い中、見た目ではわかりづらい障害者への合理的配慮への要望があがりました。特に深刻なのは、今まで年間2,000円だった負担が10倍以上の負担になっているところです。生活の質を落としながら一日500円以下での生活を強いられている方もおられます。私たちは、これからどのような社会を目指すべきでしょうか?
少子高齢化が進む中で、税収入は深刻な問題の一つなのかもしれません。しかし、社会保障が削られるという事は、命を削る事と一緒だと思います。そのような熊本で良いのか?みんなで考えなければならない事だと思います。障害を持った時点で、その人の将来は見えなくなってしまうのが、今の社会です。夢を持って暮らす事ができる社会を一緒に考えてみましょう。
きょうされん熊本支部から、アンケートで見えてきた障害を持つ人の暮らしの実態という事で、福島支部長(特定非営利活動法人 自立応援団 理事長)より、報告を頂きました。
年間100万円以下の生活をしている障害者が全体の5割以上を占める中で、家族と生活するしかない方々が多い。勿論グループホームなどの制度もありホームでの生活者も増えてきているものの、その生活の実態は、障害者年金、生活保護費の生活扶助費を切り詰めた生活で、ギリギリの生活をしている方が多い実態を説明されました。
家族との生活者は、遊興費等にも使っていますが、ホーム若しくは、一人暮らしの障がい者は、使うお金がない実態がより鮮明に見る事ができます。
親なきあとの暮らしをどう見るのか?
あたりまえにはたらき、選べるくらしとは?
障害者・高齢者にもある一定程度の負担をという考えがある中で、一定程度の負担とは何?
既に年間100万円以下で生活をしている方にそれを言う事は、私たちは違うと思っています。
生活保護費も減額されようとしています。その時の説明も同じ考えの元にあったように感じています。
今一度、みんなで考えて欲しいと願いします。
一定程度の負担とは?
共生社会の実現と声高々に呼ばれていますが、障害がある人もない人も共に生きるという事は、他の者との平等を基礎として、あるべきで、その基礎は所得保障があってからのものです。
負担を平等に分ける事から始めるのではなく、困っている方に対しての生活保障の確保が第一にあるべきだと思います。
今回のさくらカードの改善を求める集いは、共生社会実現の為の一歩です。移動困難な方への移動を容易にする施策があることで、その方への権利の保障を実現する事に繋がると考えます。
熊本をより、暮らしやすい街にするために、一緒に考えていきましょう!
障害者・児の生活を豊かにする会からは、「そもそも無料だった!さくらカードのあゆみ」を報告頂きました。
1994年7月に「高齢者・被爆者・障害者に無料パス券を実現する会」が発足。市長、市議会、議長への陳情を行い、10,694筆の署名を集め、1996年にさくらカード無料パス券がスタートしたものです。(当時の予算3億円。1997年には6億円の予算で行われました)
熊本の公共交通機関は、ほとんどがバス若しくは電車です。しかも環状線が少ない為、市街中心部での乗り換えが必要で、時間もお金もかかる中、障がい者の移動手段は、バスかタクシーしかありません。(タクシーは高額で利用しにくいのが現状です)障害者権利条約20条では「個人の移動を容易にすること」が謳われています。障害者年金約6万円、生活保護の生活扶助費約7万円での生活が強いられる中、無料だったさくらカードにどれだけ助けられてきたのか。
施設への通所や病院受診の際に必要な移動における支出は、当事者にとって大きな負担だと思います。
しかし、2003年有料化の動きができました。さくらカード有料化に反対する署名が10,341筆集める中、2005年おでかけパス券が導入され、年額2,000円の定額負担若しくは、おでかけ乗車券(1割負担)の2種類が設けられ、どちらかを選択できる制度がスタートしました。
市議会でも会派を超えて、多くの議員が「障がい者は無料で」と発言し、付帯決議でも「利用が減少する事も懸念される」「市民を含めた広範囲での意見集約が必要」「利用者の減少につながらないように、利用者の一部負担方式、障がい者や低所得者対策については、議会の意見を十分に尊重し、本予算の執行に当たっては慎重を期されるように強く要望する」とされた中で、スタートしたとの報告がありました。
意見交換会で出された意見は、合理的配慮のない差別を受けながら利用している現状での不満や不安。利用者は、知的・精神・身体の順で頻度が高い中、見た目ではわかりづらい障害者への合理的配慮への要望があがりました。特に深刻なのは、今まで年間2,000円だった負担が10倍以上の負担になっているところです。生活の質を落としながら一日500円以下での生活を強いられている方もおられます。私たちは、これからどのような社会を目指すべきでしょうか?
少子高齢化が進む中で、税収入は深刻な問題の一つなのかもしれません。しかし、社会保障が削られるという事は、命を削る事と一緒だと思います。そのような熊本で良いのか?みんなで考えなければならない事だと思います。障害を持った時点で、その人の将来は見えなくなってしまうのが、今の社会です。夢を持って暮らす事ができる社会を一緒に考えてみましょう。
きょうされん熊本支部から、アンケートで見えてきた障害を持つ人の暮らしの実態という事で、福島支部長(特定非営利活動法人 自立応援団 理事長)より、報告を頂きました。
年間100万円以下の生活をしている障害者が全体の5割以上を占める中で、家族と生活するしかない方々が多い。勿論グループホームなどの制度もありホームでの生活者も増えてきているものの、その生活の実態は、障害者年金、生活保護費の生活扶助費を切り詰めた生活で、ギリギリの生活をしている方が多い実態を説明されました。
家族との生活者は、遊興費等にも使っていますが、ホーム若しくは、一人暮らしの障がい者は、使うお金がない実態がより鮮明に見る事ができます。
親なきあとの暮らしをどう見るのか?
あたりまえにはたらき、選べるくらしとは?
障害者・高齢者にもある一定程度の負担をという考えがある中で、一定程度の負担とは何?
既に年間100万円以下で生活をしている方にそれを言う事は、私たちは違うと思っています。
生活保護費も減額されようとしています。その時の説明も同じ考えの元にあったように感じています。
今一度、みんなで考えて欲しいと願いします。
一定程度の負担とは?
共生社会の実現と声高々に呼ばれていますが、障害がある人もない人も共に生きるという事は、他の者との平等を基礎として、あるべきで、その基礎は所得保障があってからのものです。
負担を平等に分ける事から始めるのではなく、困っている方に対しての生活保障の確保が第一にあるべきだと思います。
今回のさくらカードの改善を求める集いは、共生社会実現の為の一歩です。移動困難な方への移動を容易にする施策があることで、その方への権利の保障を実現する事に繋がると考えます。
熊本をより、暮らしやすい街にするために、一緒に考えていきましょう!