1月28日に内閣府、宮城県主催の
「協働推進フォーラム 地方共助社会づくり懇談会in宮城」が開催されました。
今注目される「協働」をテーマにした基調講演。
各地で共助社会を実践されているNPO法人の方々を迎えてのパネルディスカッション。
そして「顔の見える関係づくり」を目的にしたNPOと行政職員による交流会
と盛り沢山の内容で進められました。
県内外からの参加者は総勢73名。
「勉強になる良い話が聞けた」「実際に取り組んでいる方の実例を聞けてよかった」
など喜びの声も頂戴しました。
それでは、簡略ではありますが、フォーラムの様子をお伝え致します。
まずは、基調講演「協働による市民社会の可能性を探る」。
お話頂くのは「きょうとNPOセンター」を設立後、
日本初のNPO法人放送局「京都コミュニティ放送」を立ち上げ、
現在は「公益財団法人 京都地域創造基金」理事長でいらっしゃる深尾昌峰氏です。
「持続可能な地域社会の創造に向けて」と題し、
地方やNPOの現状、これからあり方をお話いただきました。
そのポイントをまとめてみると・・・
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●現代で問題視されている「少子高齢化」について
都市部では実感しにくく、地方の問題だと言われているが、
「介護難民」や「買い物難民」が都市部でも急増している。
少子高齢化の問題を具体的に考えていかねばならない。
●地方消滅論について
地方には、たくさんの資源がある。
東京がその地方の資源を吸い取るという従来の構造を見直さなければいけない。
人口減少をチャンスにかえ、
自分たちで地域を守り、構築し、地域構造を見直そう。
●NPOの現状
NPO団体の活動が盛んになるのに並行して、
NPOに関する制度・仕組みが発達し、
本来持っていた先駆性や自立性といった市民活動らしさが回収されてしまう。
●今の「当たり前」は誰かの「ほっとけない」から始まっている
社会課題の解決は、
課題に気づき「ほっとけない」と思った人が行動を起こすことから始まる。
その人たちの草の根活動を経て、社会に広がっていく。
それが浸透したところで、
社会全体の課題、自治体の政策課題になり、
税金を投入したり、制度になったりする。
NP0等の活動がはじまる「ほっとけない」の時点で、
その活動に共感し、支えようとする共助の領域を
いかに豊かにしていくかが大切であり、
それが未来の地域の形につながっていく。
●信用金庫の役目
地域に根差した存在である信用金庫。
信用金庫自身も、
自分たちがNPOと行政のつなぎ役なれるのではないかと気づき始めている。
●共助社会に必要な人材
NPOの活動に共鳴し、支えてくれる人達とどのようにつながるか。
応援してほしい人と応援したい人とが、
地域について考えていく機会をつくる。
お金だけじゃない関係性大切である。
さらにそれをデザイン、プロデュースしていく人材、
行政の立場、企業の立場、市民の立場と双方に立てる人材が
今後必要になってくる。
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以上が、深尾氏が短い時間で伝えようと熱弁下さった内容です。
持続可能な地域づくりに向けて
身近なところにも、足がかりとなる様々なヒントが隠れていることを教えて頂きました。
うんうん、とうなずきながら熱心に聞いていた参加者に
きっと届いたことでしょう。
深尾さん、貴重なお話、ありがとうございました!
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次プログラム「パネルディスカッション」へつづく。