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来日した春蕾生からのメッセージ 第5回 [2015年10月26日(Mon)]
協会設立15周年記念式典に合わせて来日した春蕾生8名による協会へのメッセージなどをご紹介しているシリーズ第5回目は、高校2年生となった金卉(イ族)です。

感謝のことば
 昨年8月、私は未来への憧れを胸いっぱいに抱いて、昆明女子中学に進学しました。この学校に来ることができてとても幸せです。夢を見ていた大学進学の道が開けただけでなく、日本雲南聯誼協会の大きな支援を受けることができたからです。そのおかげで生活費の心配がなくなり、経済的な負担が解消しました。

 一年間の学校生活を経て、「勉強は流れに逆らって船を進めるようなもので、先に進むのは難しくすぐに後退する。平原で馬を追いかけることは、逃すのは易く追うのは難しい」ことを私は知りました。自分に厳しく、向上に向上を重ね、校訓である「博学慎思,明辨篤行(博く学び深く考え、篤行を見極める)」をしっかりと心に刻み、自分自身の充実に努力しなければならないと自覚しました。勉学に努力し、知識によって運命を変え、貧困の環境を改善しなければなりません。協会のご支援は「雪中送炭(雪の中に炭を送る=困っている人を助ける)」――私の切迫した状況を解決してくれただけでなく、私の最も大きな励ましになりました。私は感謝の気持ちを強くし、このご恩にお応えします。

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 古人曰く――「人以知恩图报为コ,滴水之恩当涌泉相报(人は恩を知り報いることを徳とする。一滴の水の恩に湧き出る泉で報いる)」と。協会のご支援と励ましに対して、簡単な言葉ですが、万感の思いを込めてお伝えします――谢谢(ありがとうございます)!私にその能力が備わったときには、みなさまが私に与えていただいたように、私も身近な援助を必要とする人々に心遣い、温もり、喜びを与えたいと思います。困難に遭遇しても、たくさんの人が背中を押してくれていることを教えて上げたいと思います。

 日本雲南聯誼協会は母親と同じです。私を愛し、なにものも及ばない温もりを与えてくれました。協会の誕生15周年に際して、心からお祝いの言葉を捧げます――誕生15周年おめでとうございます。協会の順風満帆の発展をお祈りします。
 最後に、協会の愛とボランティア精神が輝きを増しますことを、そして、協会のみなさまのお仕事が進捗されますよう、お祈り申し上げます。


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日本旅行の収穫
 今回の日本旅行は私にとっては初めての海外旅行でした。日本については地理や歴史の授業である程度は知識を得ていたので、出発する前に憧れや興奮といったものはまったく覚えず、どんな国でも人の生活にはさほど大きな違いはないだろうと思っていました。ところが、9日間の実地体験で私の考えは少なからず変わりました。

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 日本に降り立った瞬間から、時々刻々日本人の生活に感銘を受けました。例えば、私が権力や地位やお金を持っていようといまいと、どこへ行っても人々の態度は同じです。謙虚で礼儀正しく、私自身もこの無形の礼儀に徐々に感化されていきました。商店やレストランの店員さんが王様に接するような接客姿勢は心地よくも不思議な驚きでした。話をするたびにお辞儀をします。お辞儀は日本人の日常生活に不可欠な社交動作のようで、私たち中国人がどこでも「谢谢」と言うのとよく似ています。電車の中では大きな声で騒ぐ人も煙草を吸う人もいません。誰もがただ静かに座席に座っているか立っています。また、老人や身障者を見ると席を譲る、心の温かい人がたくさんいます。

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 特殊な場合を除き、日本人の生活は一般的には夜の10時には終わり、街は静かになります。おそらく、これは日本人が受けてきた教育と健康意識に関係があるようです。老人も若者も元気溌剌としていて、腰の曲がった老人や生気をなくした若者は見当たりません。また、道路にはゴミがなく清潔なだけでなく、とてもよく緑化されています。空気は清々しく、不快な匂いがしません。喫煙は決められた場所でのみ可能です。ある人の言を思い出しました――日本人は非常に清潔好きであるが、これは先々を考え清潔にするという精神を普段の生活に活かしているからである――。信号機では、赤で止まり青で進むという交通規則を誰もが自覚しています。歩行者の信号が赤に変わっても、車は歩行者が渡り終えるまで停止し、警笛を鳴らす車は一台もありません。

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 9日間の短い滞在中に私が見たものは、日本の風土や人情や生活のほんの一部でしかありません。ですが、9日間の見聞は私に大きな影響を与えました。今後の学校生活の中で人と接する態度や生活に向き合う姿勢を学びました。ものごとは異なる角度から客観的に見なければいけないこと、やみくもな否定や固執をしてはいけないことを学びました。

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 旅行とはたくさんの異なる事物を見に行くことであり、人生への投資だと思います。風景を楽しむだけでなく、地域に暮らす人々や文化に関心を振り向け、鋭い感性を発揮して自己の価値観を正しく育てることは、人生をより一層豊かにします。今回の日本への旅を通して、私は人の生き方や生活の違いを発見し、まるでもう一つの人生を得たかのような、思わぬ収穫を得ました。


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【東京本部事務局】