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unveiling[2019年11月29日(Fri)]
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初めての宿で目覚めた朝

カーテンを開けると
橙色に色づいた大樹が
すぐ目の前にあって
その存在感に
眠気が一気に吹き飛んでしまうようでした。

今日体験したこと
出逢ったことたちは
どれもとても不思議で
(不思議という言葉が
一番しっくりくるような不思議で)

その大事なエッセンスだけでも
わかちあえたらと思うけれど

こころが小さく震えているようで
上手に伝えられず

とてももどかしい

(そして、消灯時間がやってきました)

たぶん、おはようの時間のあなたへ

(シンデレラのようにいそいそと部屋に戻りつつ、
こころを込めて)
YESということ[2019年11月27日(Wed)]
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とある人が(ニュースや情報を得るための時間をとることを日程にしている)と書いているのを見て、何故だか私はものすごく衝撃を受けた。

そういった時間、私のこころの片隅には(そんなことばかりしてちゃ本当はいけないんだよね)という罪悪感のようなものが出現する。

ブレーキを踏みながら進み続けるようなこの消耗感は、なんだかとても不気味だ。許可を求めて怯える。そんな姿勢の呪縛から自由になれない理由はないのに、なんで今まで、そんなものを大切にとっておいたのだろう?

(呪いはちゃんと目を向けたらほどけ始めると思うので、この目撃のことを、ここに記しておく)

今日はずっと、(つなわたり)のモチーフがこころに浮かび続けていた。

高いところに吊るされた細いロープの上を歩く。落下の恐怖に捕まることなく、注意深く、信じてたつ。目線は広く遥か遠くを捉えて。

同じ環境に置かれていても、どこに意識を向けるのかで世界は異なる様相を見せる。萎縮するものになるか、優雅さの一部として歩みをもたらすものになるのか。

誰かと話をしたい気もするけれど、今、いちばん私と話したがっているのは私だ。ふかふかの羽毛ふとんのような、やさしい空白につつまれて眠る。
サイレント・マジョリティ[2019年11月26日(Tue)]
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ふと思うのです。

恐れているのは
等身大の哀しみが
暴かれることではないでしょうか。

(平気)と
(つらい)の間に漂う
苦しさは

もしかしたら

自分がみつけてあげないことには
声すらあげることのできない

孤児(みなしご)なのかもしれません。
朝にするさよなら[2019年11月26日(Tue)]
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少し前に写したこの写真が
朝焼けであることを
忘れてしまいそうになっていた

台所から湯気があがり
一日が始まろうとする時間に突然
電話の切れる、ツー、ツーという音がする

顔を洗おうとして
新しい手ぬぐいを用意しておいたのに

部屋もあたためておいたのに

お湯を沸かして
コップもちゃんと用意しておいたのに

突然ひとはいなくなって

それでも、その衝撃にさえも
すぐに人は慣れて
それまでの日常の戻ってくる早さに

大人になんてならなければよかったと

薄い氷の膜が張る
くるり。[2019年11月25日(Mon)]
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こんばんは。

ベルギーから帰国して、今度は反対方向のジェットラグ*にやられてます。だからきっと寝ている時間になのだけれど、一応、同じ夜の時間からのこんばんは。

(*時差ぼけっていう言葉があんまり好きじゃないのだけれど、もっとやさしい表現はないかな。時間酔いみたいな...)

記しておかないと日々の忙しなさの中で忘れてしまうかもしれないことを、今日も書き留めています。

・石畳の上で物乞いをする人たち(寝具のマットレスを敷いていたり、子どもを抱っこしていたりする面々)

・通行人がつまづく場所にあえてコイン入れを設置する、スカーフに顔を包んだ老女(そしてその怒鳴りつけるような声)。同じことを別の場所でしている薄着で瞳の鋭い少女

・(世界で一番美しい広場)と、それに隣接する(食い倒れ横丁)とも言われる通りとを埋め尽くす、たくさんの土産品を両手に歩く人たち(そのワンオブゼムの私)

・1ユーロの重み。或いは一つの行動が1ユーロという金額にもたらす意味。

・パイを奪いあう発想から自由になりきれないこころ


これらの情景と感覚がもたらすものたちとどのように向きあっていけるのか。

書いているうちに、7歳くらいの頃の自分と話をしてみたい気持ちが、ふと湧いてきました。

その対話がどんなものだったのか。今度また、報告できたらと思います。

追伸1:
マグリットの「Memory」という作品が心から離れません。

追伸2:
(時)というのがこのところのテーマのような気がしてます。相性というのは時を巡る一致のことを言うのではないでしょうか。横軸ではなく、中心軸を貫くそれの。
すごく大切なことのメモ。[2019年11月23日(Sat)]
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おはよう.... こんにちは?

時差のあるところに旅していると
どう挨拶していいかわからなくなる。

実際にはこうして
テキストのメッセージで
やりとりすることが多いのだから

日本にいたって大抵の場合は
いつの時間に投げたのかわからない
メッセージをやりとりしている
ことが多いのだけれど。

(それは、この時代の
コミュニケーションにつきまとう
触れないもどかしさじゃないかな?
そのもどかしさを「手紙」に移行できたら
どんなに豊かだろうかとこの頃よく考えます)

11月末のブリュッセルは日が昇るのが遅くて
7時代でもまだ暗い。

ひんやり冷たい空気の中で
灯りをともし
建物の修理をしている人たちをみました。
三人の男の人が、互いの足場を譲り合いながら
灯りはゆらゆら揺れて
カン・カンという音が静かに響く。

その風景がなんともいいなあと思って
この写真を撮った次第です。

ここのところ確信じみて思うのですが

温度の感覚
空気を満たす緊張感のこと
それらを分かちあうことは
人にとって
ものすごく大事なことだと思いませんか?

その瞬間にしかないもの
いちいち言葉にしないけれど
全身で感じていることを
体験する時間を重ねることが

ひとにとって
ものすごくものすごく
大事なことだと思うのです。

あなたと私にとっても
大事にしたいことだと
強く思うのです。
Ask for the moon[2019年11月22日(Fri)]
NVC(Nonviolent Communication: 共感的コミュニケーション)を学ぶ仲間の仲間聡子さん(さこさん)が、NVCトレーナーのYoram Mosenzonさんによるワークショップの映像に字幕をつけてシェアしてくれた。2時間にも及ぶ映像に、とても丁寧に言葉を選んで。

Nonviolent Communication (NVC): Yoram Mosenzon workshop: 'Ask for the Moon'

大好きなものを、喜びからわかちあう。それも、本当に嬉しそうに!その純粋なエネルギーに、こころがキラキラ踊るのを見るようだった。

昨晩、アトミウムというモミュメントの星のように輝くイルミネーションを見た。さこさんの輝くのをみていたら、その内側から溢れるような光のことを思い出した。

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(昼間のアトミウム)

さこさんが訳してくれた映像は「リクエスト」についてのもので、副題に Ask for the Moonとある。この言葉は(ないものねだり)という意味で使われるようだけれど、この講座で伝えているのは、(リクエストには限界がない)ということ。

私たちは相手に何かをお願いするとき、つい躊躇してしまったり、あるいは断られるのが怖くて本音を言わなかったりする。相手からNOを言われると、光の速さでさまざまな言い訳や解釈がたちあがったりする。そうして、本音を言ったり、心のそこからつながりあうことを諦めてしまう。人生をいきいきといきるかわりに、一時的な死を選ぶのだ。

では、リクエストの持つ本当の可能性はなんなのだろう。自分のいのちを突き動かす本当に大切なものに触れてゆく。そして、相手のいのちを満たす大切なものに出逢っていく。それは未知なる領域に足を踏み入れる旅でもあり、冒険とも言えるのではないだろうか。お互いが大事にしていることを知りあうことで、何が互いの人生を豊かにするかに気づくことができる。そのための選択に心をひらくこと。その美しい共同作業。

2時間の映像の途中までしかまだ見られていないけれど、自分も、そして相手のことも大切にする関わりあい(自己表現や受けとめあうこと)の持つ深みをあじわいながら生きてゆきたいなと憧れのような想いを抱いた。それは、普段は見落とされがちな人生に隠された秘密に触れるような感覚で、神秘の顕微鏡を覗き込むようなその感覚もまた、アトミウムのイメージにつながっていく。鉄の結晶構造を1650億倍に拡大し、9つの原子を表現しているデザインというそれに。

ベルギーで数日過ごすうちに、すっかり身体が冬になれてしまった。冬の暮らしには、水と光が、いちだんと恋しい。
Posted by makiko21 at 14:45 | NVC | この記事のURL
ベルギー・ゲント市にて[2019年11月21日(Thu)]
ブリュッセルから電車で40分くらいのところにあるベルギーの古都、ゲント市を訪れました。

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レイエとスヘルデという2つの川が流れ、繊維、鉄鋼などの産業で栄えた古いまち。

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SDGs Voiceというキャンペーンが高く評価されたことからも注目されているこのまちについて、取り組みを推進する市の担当の方にお話を伺いに。

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市の会議室に通されるのかな、と思ったら、まちの暮らしをみせたいと、川沿いの工場地帯へ。SDGs Voices以前に、このまちが大切にしてきた取り組みについて紹介してくれた。

移民や低所得層の暮らす、荒れていたまちなみを、どのように再開発するか。市が発案しそれに意見をもらう、ということの代わりに、どんなまちにしたいか、さまざまな声を集めていったこと。「空気の綺麗なまちがいい」「そのためには、交通量を減らさなきゃ」「緑を増やしたい」「市民が自由に使えるスペースがほしい」。市民の声、というとき、そこに暮らす人々の声がていねいに反映されているか、ということを、このまちではとても大切にしている。 「市民(citizen)って誰?こういうことに関心がある高等教育を受けたひとだけ?エコな活動をする経済的余裕があるひとだけ?そうではないはず。ここにはたくさんの移民がいる、住居の確保や維持に困難を抱えるひともいる。そういった人たちが、含まれている?」

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まち

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足音の瞑想[2019年11月19日(Tue)]
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森の家で目を覚ましたら
こんな瞑想を思いついた。

目を閉じて
ゆっくり深い呼吸のなかで
いろいろないきものの
足音を想像する、というもの。

いま、この時間に
起きているのは誰ですか?

屋根の上をぴょんと跳ねる鳥の
羽の色は何色だろう?

草の上を飛び跳ねるときの
ふさふさいうのはどんなだろうか?

朝露に濡れ
羽のところに雫が舞うのは?

洞穴のなか丸くなって眠る
いきものたちの寝息は?

信じられないくらい数の小さな何かが
ぎゅーっと固まって、もぞもぞするのは?

熊が歩いているとしたならば?
おとなと、こどもと
両方いたなら?

鹿が跳ねるを
背中で聴いたらどんなだろうか?

ありが歩くのは?
もっと足のたくさんいるのが
歩いているのが聞こえるとしたら?

泉で魚がちょんと跳ねるのは?

台所、朝ごはんを用意する誰かの
木の床をすべるスリッパの音

目を覚ましかた誰かが
寝ぼけた顔して階段をおりるときのリズム

扉をあけて
外の新鮮な空気と部屋のぬくもりが
とろけるところに
見えないダンスが起こるとしたら
そこにはどんな
ふわりが息づいているのだろうか?
続きを読む...
木々たちの贈り物[2019年11月18日(Mon)]
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山あいの木の家で目を覚ます朝

ふとんに座り
目を閉じて深呼吸をしていると
パラパラと
屋根に触れる音が聞こえてきた

雨だ!

興奮して思わず立ち上がる

光のさしこむ
この静けさの中に
薄い色した
虹が隠れているかもしれない

傘がなくても大丈夫なくらい
ゆっくり降り注ぐ雨の中

坂に囲まれた大地から
雲の向こうの太陽を探す

柔らかな土の上を
空を見上げて歩いていると

小さな鳥の黒い尻尾と
彼らが遊ぶので枝から落ちる葉っぱの
くるくるまわるのが賑やかで
しばしそこに立ち止まる

しばらくすると
ランドセルに熊よけの鈴をつけた
女の子たちが向こうの道を通りかかり
こちらがわの家にいる
知りあいの家族に
「おはようございまーす」と
声を揃えて笑うのが見えた

私は木の影の
見えないところにいるのも忘れて
思わずおはようと大きく手を振る

いろいろな気配たちが
朝の冷たさを
少しずつ、少しずつ
やわらげていく

森の朝の
このあまい空気を
なんて表現したらいいのだろう

これだけは伝わればなと思うのは
無花果のこと

雨に濡れて
熟した果実の香るのは
ほんとうにおいしそうで
幸せで
深呼吸を何度もなんどもしてしまうんだよ

こんな話を
たぬきや熊としてみたい。

すごく!
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