マリンブルーとポケットと。[2012年08月28日(Tue)]
(由比ケ浜海岸。タイ料理屋さんの屋台の旗が元気です)
あと何日かしたらこの風景も見納めと既に懐かしく思いながら、由比ケ浜海岸沿いを自転車で通り抜けた朝でした。終わりの季節の中で、蝉たちはその存在感をより一層際立たせているように思います。ジリジリと羽に言わせながら、扉や壁、あるいはアスファルトの上に吸い込まれるようにして宙を舞うその姿は7月の頃にもあったのでしょうか。気持ちの目でみているのか、目の前の現実に変化があったのか。今となっては記憶が薄れて定かではありません。
(材木座の路地裏で発見しました。このあたりには小さなお寺もたくさんあります)
月の明るい夜です。都心の、周りに人のいない通りを歩きながら、思わず「ポケットの中で」を口ずさんでしまいました。小さい頃「みんなのうた」で知ったお気に入りの曲です。「マリンブルーの胸騒ぎと・・・」。歌詞はインターネットでも調べることができるようですが、銀色夏生さんの言葉がとても素敵で、小学生の頃の私は「心の中にはなんて素敵な景色があるのだろう」ととても羨ましく感じたものでした。そんな風景を見つけられる瞳を、私も欲しいと。
憧れは数え上げたらきりがないくらいあるけれど、本当に、透明な言葉ほど美しいものはほかにない。伝説の秘宝を探すように、わくわくしながら、けれども欲をかかずに心を清らかにして世界と向き合えば、そんな言葉と出会うことができるでしょうか。
冒険は続きます。