土地と色彩と暮らしの輪郭と。[2013年07月15日(Mon)]
月末から数日間、バングラデシュを訪れることになりました。昨年創設40周年を迎えた、とある国際協力NGOとのご縁からです。
世界のあちこちに出かけたことがある複数の方から「バングラデシュは自分にとって特別な土地」という言葉を受け取り、この人たちの心にそれほどに印象をもたらす土地とは、そしてそこにいる人々や暮らしとは何なのだろうと考えました。そして、体験せずに言葉をつづるなんて、咀嚼を省略する気持ち悪さを抱えることになるなんて嫌だと思いました。
だから、ほかのプロジェクトでご一緒している方にはご迷惑をおかけしてしまいますが、数日の間、出かけてくることにしたのです(場を提供してくださる皆さま、本当にありがとうございます)。
さて。そのバングラデシュに関わることを調べているうちに、ふたつの記事に遭遇しました。興味深いことに、いずれも「色彩」に関わるものです。
ひとつは、国連大学メディアOur World 2.0に掲載されていた記事。そのタイトルは『いろんな水の色:バングラデシュの皮革工場』
もうひとつは、『Story of She』。
どちらも色に関わることが記されていますが、それぞれ、とても異なる色彩のことを伝えています。
『いろんな水の色』の記事で紹介されている水の色とは、皮革加工工場の排出する有毒化学廃棄物によって色づけられたもの。
『Story of She』で紹介されているのは、アーユルヴェーダソープの工場で働く女性たちのものがたり。彼女たちがどんな人であるかを紹介する記事の最後には、いくつかの質問があり、その中のひとつに「好きな色」とありました。ターコイズブルーとか、オウムグリーンとか、赤とか。
「色彩」という切り口から浮かび上がる、異なる暮らしの輪郭。
色はもっと、探求を求めているのではないか。そんなことをふと考えた一日です。
三連休の最後の一日は、部屋の掃除と読書にあてました。読み終えた本の山。こういう「山」は、嬉しい。