生物多様性とサステナビリティー[2013年05月28日(Tue)]

生物多様性条約事務局のニール・プラットさんとNGOの意見交換会が開催されました。
生物多様性条約事務局では、「国連生物多様性の10年」や「愛知ターゲット」達成にむけた実施促進などを背景に、生物多様性の主流化やパートナーシップ、普及啓発にとても力をいれているそうです。
そんなこともあって、こんな通知が、今日、発表されていました。
生物多様性に関する文書を、国、現地語を含むローカル言語に翻訳することを、国や国際機関、NGOや先住民族地域共同体らに勧めるという内容です。
生物多様性について普及活動しようにも、国連の公用語は6つ。それ以外の言語で暮らす人たちにとっては、翻訳したものがないと、読むことができないのが実状です。これを、現地語にまで配慮して翻訳することを勧めるというのは、生物多様性が地域で暮らす多様な人たちにとって非常に重要であること、つまり、多様な人たちが存在することを前提にコミュニケーションを行なわなくてはならないという姿勢を明確に示したという点で、注目すべき通知といえると思いました。
ニールさんとの話で、興味深かった点。
Post 2015開発目標設定についての話で、開発系の人たちと環境系の人たちが一緒になって話し合っていかなくてはならない、などという言い方を、NGOの間でもしているのですが、ニールさんの見解では「生物多様性はサステナビリティーの問題」。環境、開発と分けて考えるのではなく、より根源的なものであるということを指摘されました。
たしかに、その通りだよな・・・と、妙に納得。さらには人権だとか平和という要素もあわせて考えていかなくてはならない問題なのだなと思います。
写真は、2009年11月、ニールさんとはじめてあった時に写したものです。あれからもう3年以上たつのかあ・・・。なんだか遠い昔のことのように振り返りました。