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女性グループの活動とメディア報道[2012年07月13日(Fri)]
RioWMG1.jpg
(本会議場中庭で開催された女性メジャーグループの会合の様子。毎日時間を決めて集まり、情報共有や作戦会議を行なった)

1992年に開催された地球サミット(国連環境開発会議)では、事務局長モーリス・ストロング事務局長のリーダーシップにより市民社会の参加が促され、地球サミットで採択された「アジェンダ21」では環境問題の解決のための主要なプレイヤーとして9つのメジャーグループ(女性、子ども・若者、先住民族、非政府組織(NGO)、地方自治体、労働者・労働組合、企業・産業、科学技術コミュニティ、農業者)が定義されました。(参考:環境goo「リオ+20とは」

なかでも非常に積極的な動きをみせたのが女性のメジャーグループです。彼女たちは準備会合の段階からメールリストで連絡を取り合い、意見を共有してジェンダー平等やリプロダクティブライツ(性と生殖に関する権利:国連人口基金のこちらのサイトに解説があります)の獲得など女性の視点からの政策提言活動に取り組んできました。コーディネーターのSascha Gabizonさんのリーダーシップが素晴らしく、古くからのメンバーも新しく加わったメンバーも誰もが対等に心地良く意見を交換できる雰囲気がそこには常にありました。

なお、20年前の地球サミットには日本から堂本暁子さんが参加され、女性グループのメンバーとしてご活躍されています。その時の様子は「つな環」19号にて紹介されていますのでよろしければ是非ご参照ください。

以下、女性メジャーグループのメンバーがとりまとめてメーリングリストにて共有された、女性に関する課題や女性メジャーグループの活動についてのメディア報道とそのアセスメント(評価)のリストを共有します(後半の解説はWomen's Environment & Development Organization (WEDO)
女性の環境・開発組織)のプロジェクト・コミュニケーションコーディネーターBridget K. Burnsさんによるものです)。

女性メジャーグループからのプレスリリース:

6月13日:リオ+20へ結集:公平で持続可能な未来を求めて
Women Mobilize at Rio+20: Demanding a Just and
Sustainable Future PDF(英語)ダウンロード

6月18日: リオ+20に集まった女性メジャーグループメンバーによる原子力発電終焉に向けた要求
Women's Major Group Members at Rio+20 Call for End to
Nuclear Power
 PDF(英語)ダウンロード
脱原発の問題を訴えたいとリオ+20に参加したアメリカ人Claire Greensfelderさんのリードでアレンジされた声明文です。6月18日は「水とエネルギー」がテーマとされていた日であり、メジャーグループのプレスカンファレンス(記者会見)では女性メジャーグループとして原発をテーマに私(今井)も発言をさせていただきました(リオ+20においての脱原発をめぐる動きに関しては別にあらためてまとめようと思います)。この声明文に私の名前が登場するのはそういった流れからです。

IMG_4123mi.Rio.WMG.jpg
(Claire Greensfelderさんは日本人と共にINOCHIという活動団体のメンバーとしても活躍している。福島に暮らす人の書いた詩にイラストをつけたポスターをみせてくれた。)

6月24日 : リオ+20「私たちの望む未来」から「私たちに必要な未来」へ
RIO+20: From the Future We Want to the Future We Need
 プレスリリース PDF(英語)ダウンロード 全文はこちら
*このステートメントはボランティアによりスペイン語、フランス語、ドイツ語、オランダ語、ポルトガル語にも翻訳されています(日本語はこちらのサイトに掲載されています)。

プレスカンファレンス(本会議場)での発言

6月13日:リオ+20についての市民社会からの指摘
WEBCAST: 13 JUNE- Civil society digs in for
Rio+20 
スピーカー:Maureen Penjueli, Coordinator, Pacific Network on Globalization, Fiji

6月14日:ディーセント・ジョブ、ディーセント・ヘルス
WEBCAST: 14 JUNE - Decent Jobs, Decent Health
スピーカー:Alexandra Garita, Program Officer, International Policy at International
Women's Health Coalition

6月15日:リオ+20における人権と衡正
WEBCAST Human Rights and Equity at
Rio+20
スピーカー:Gita Sen, Executive Committee Member, Development Alternatives with Women for a New Era

6月16日:持続可能な開発のための国際枠組み
WEBCAST: 16 JUNE- International Framework for
Sustainable Development
スピーカー:Christine von Weizsacker, President, Women in Europe for a Common Future (WECF) International

6月17日:ブラジル政府の用意した文書に対する反応
WEBCAST: 17 JUNE- Reaction to Brazil Text
スピーカー:Sascha Gabizon, Executive Director, Women in Europe for a Common Future (WECF) International

6月18日:エネルギ−と水
WEBCAST: Energy and Water
スピーカー:Makiko Imai, Board Member, Japan Civil Network for the United Nations Decade on Biodiversity 

6月19日:交渉の現状について
WEBCAST: Current status of
negotiations
スピーカー:Noelene Nabulivou, Women Action for Change-Fiji

6月21日:食料と農業
WEBCAST: Food and Agriculture

スピーカー:Ms. Norma Maldonado, National Network in Defense of Food Sovereignty,Guatemala (REDSAG) Co-Founder

トラディショナルプレス・メディア(新聞や雑誌など)

女性メジャーグループやリオ+20については複数言語によるトラディショナルメディアにて報道されました。これら(ブログを含む)についてはこちらのリンク(エクセルシートがダウンロードされます)にまとめてあります(実際にはここにはカバーされていない言語で記された記事も存在するでしょう)。Guardian, Human Rights Watch, the Telegraph, Huffington Post, CNN and TrustLaw, a division of the Thomson Reuters Foundationなどといった主要メディアにとりあげられています。

リオ+20で女性メジャーグループによって配信された記事の多くはリプロダクティブ・ライツやそれが持続可能な開発に及ぼす影響に関するものです。リストされた52の記事のうち32がリプロダクティブ・ライツとセクシュアルヘルスについて言及しています。記事の多くが避妊へのアクセスやジェンダー平等が女性のWell-beingにどのように影響をおよぼし、家族計画が持続可能な開発、教育や経済的豊かさに関連しているかということについて解説しています。米国務長官ヒラリークリントンやノルウェイ元首相グロ・ハーレム・ ブルントラント(の発言)はリオ+20におけるジェンダー平等やリプロダクティブライツの重要性を描くためにもっとも多く引用されています。リプロダクティブ・ライツに関する記事の多くはバチカンやG77の交渉における影響と、それによって最終成果文書からリプロダクティブ・ライツが削除されたことについて触れています。

リスト化にある記事を書いたレポーターやブロガーは独自の視点でリオ+20における女性、人口と持続可能な開発の関連について指摘しており、その多くは女性メジャーグループのリオ+20での主張に対しポジティブな見解を示しています。女性メジャーグループのメンバーの名前は頻繁に言及され、その中にはInternational Planned Parenthood Federation (IPPF),
Development Alternatives with Women for a New Era (DAWN), Women in Europe
for a Common Future (WECF), and Women Environment and Development
Organization (WEDO)といった団体の名前も含まれています。

ソーシャルメディア

リオ+20開催期間中、女性メジャーグループのツイッターアカウント @Women_Rio20は250を超えるツイート(メッセージ)を発信し、675回もリツイート(参照共有)されました。100カ国以上の1800人を超える人からフォローされています。主なサポートパートナー団体のアカウント(例えば @WEDO_Worldwide@apwldrio20@mamacash@femtaskforce@WorldPulse@bridiekatie(このメールを共有してくれた女性です。原発に関する国連メディアの動向にも厳しい目を光らせていていました)、  @UN_Women
@zonnywoods@GGCA_Gender@WomenDeliver といった知られた人たちのほかたくさんのひとたちが含まれます。#WomenRioというハッシュタグも多く使われ、女性の声やストーリーを拡散し伝えることにつながりました。これらの努力は
#sexrightsrio(リオ+20におけるセクシャル・ライツ)や #NoNuclear(反核)といったテーマでもみられました(ソーシャルメディアに詳しくない方はこちらのサイトをご参照ください)。
UN Womenによると、#WomenRioというハッシュタグを使ったツイートは2,200以上もあり、1,000人を超える人から360万回ものインプレッション(表示回数)を生み、リオ+20開催期間中だけで5百万を超えるユニークユーザーのアクセスがあったそうです。プレスやメディアはFacebookその他のソーシャルメディアによって積極的に共有されました。

女性グループが作成したWomen Creating a Sustainable Future(持続可能な未来をつくる女性たち)というサイトは50を超えるブログを更新し、現地の行動の写真や映像を掲載していきました。このサイトはリオ+20終了後も閉じられることなく残されますので、ここで是非ブログや情報などをシェアしていただければと思います(「トラディショナルプレス・メディア」以降の解説文章はBridget K. Burnsさんのメールを今井が翻訳したものです)。

Women MG.jpg

(女性メジャーグループの集合写真)
IMG_0043oda.Rio.WMG.JWCSD.jpg
(「日本の女性たちもがんばっていきましょう!」と織田由紀子さん(北九州サスティナビリティ研究所(KIS)・JAWW)の呼びかけで記念撮影)
この記事のURL
https://blog.canpan.info/yukikazet/archive/19
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コメント
女性メジャーグループの文書をまとめてくださってありがとうございます。とても助かります。
Posted by:織田由紀子  at 2012年07月23日(Mon) 09:59

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