「健康」であることについて[2012年12月03日(Mon)]
健康の定義について。WHO(世界保健機構)の定義に「Spirituality」という言葉が加わった、という言説を目にしました。
けれども、WHOのサイトを調べてみると、未だに定義は1946年に発行されたWHO憲章にある以下の定義のままです。
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
「健康とは、完全な 肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」
*WHO憲章は一読の価値あり。健康という言葉でなんとなく捉えられている(そして、そのなんとなくさの中で見落とされている)視点を思い出すことができます。
このことについて、日本WHO協会のサイトで「健康の定義について」という丁寧な解説がなされていましたのでここに紹介します。
1998年に「Dynamic(ダイナミック)」そして「Spirituality(スピリチュアリティ)」という言葉をつけくわえる提案があったことについての背景を語るものです。
提案文:
Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
この提案は、既にある定義が正しく機能しているという理由で総会で採択されるには至らず、現在も憲章にある定義がもちいられているままだそうですが、このふたつの言葉が提案されたという事実、その意図するところは注目に値するといえそうです。
(詳しい解説は、こちらのリンクをご覧ください)
ところで1998年という年は、日本で自殺者数が急増した年(この年以降現在にいたるまでずっと3万人を超えている)としても知られています。理由が知りたいと考える人は少なくないようで、こんなサイトも見つけました。前年大手金融機関の倒産などが相次いだことなど、経済的な影響が大きいとする指摘が大半。自殺は、自らのいのちを断つ行為。
健康の、深みにある意味を考えます。健康であるという、動的状態のことを。
さて、健康の再定義に関して、WHOのサイトにこんな記事をみつけました。
Aboriginal Australians incorporate community health and spiritual well being as core aspects of the definition of health.
アボリジニーのオーストラリア人はコミュニティーヘルスとスピリチュアル・ウェルビーイングを健康の定義のコアな要素と位置づける。
「健康」は個人に属するものではない。関係性も含んだものだ。そんな気がしてなりません。
地球環境破壊が進行しているといいますが、「すべて目にする世界は内面の表れである」という前提にたった時、外側の世界にみえる環境破壊(惑星地球の健康問題)は、私たちの内面の健康の投影であるようにも思えてなりません。
内側の健康に、目を向けてみること。そとの世界の課題に向き合うと同時に、内面のケアにも向き合うことが大切であるように思います。互いに深く結びついた問題として−−−。

