ふしぎ病院の絶大なる人気の理由は [2011年08月01日(Mon)]
先週末、ウルシにかぶれて以来、病院に通っている。
この病院が極めて興味深い。 この病院は街中にあるいわゆる昔ながらの皮膚科で、 御年80かと言わんばかりのおじいちゃん先生が 診察室の真ん中のどんと座っている。 この先生はまず、触らない、動かない。 虫眼鏡で見るだけ。そして判断を下す。 おそらく積み重ねた経験は何千何万というもので、 ウルシのかぶれなど、目をつむっていていてもわかるという 感じなのだろう。 先生の周りには これまた「おばちゃん!」といった看護師さんが沢山いて、 てきぱきと働いている。 そして、そのボス格と思われるおばちゃん看護師がいる。 彼女の指示は明快、かつ教育的である。 「この薬は2日間で使い切って!」(結構たくさんある) 「遠慮せずにどんどん塗って!」(もう聞いた) 「山には入らないように!」(そりゃ無理だ) 僕は看護師に教育されに病院に来たわけではないのだが 彼女の「迷いのなさ」にはにある意味感心してしまう。 しかし、この病院が絶大なる人気なのである。 ひっきりなしに患者が来る。 なぜ、こんなに客に支持されているのか。 おじいちゃんはほとんど動かないのに! その訳は、点滴を打って分かった。 点滴を打つと20-30分、点滴部屋に座ることになる。 患者は大体同じ時間に来る。点滴中は暇だから 自然と会話するようになる。 おばちゃん看護師たちはてきぱきと、かつ患者の大半を しめるお年寄りの話し相手にもなっている。 患者たちの 「おじいちゃん先生の言っていることがわからない」 といった質問にも丁寧に答えている。 患者のほとんどは慢性的なものだから、 そうすると先生の出番はほとんどなく、看護師で 要足りることになる。 そこには立派な社会ができている。 その社交をある種楽しみに来ているのだ。 おばちゃん看護師軍団はその社会の絆を つなぐ重要な役割をになっている。 この社会は彼女たちの活躍によって支えられている といっても過言ではない。 おばちゃん、おそるべし。 では、おじいちゃんは何か? これは村のシャーマンのような存在なのではないか? 困ったときに聞く。 そこに経験からくる明確な回答があればそれで良い。 某皮膚科は、そんなところである。 ・・・・ということで、どうでもいい話でした。 |