また、ひとつ夕張の福祉が消滅しそうになっています。北海道新聞記事で、夕張社会福祉協議会の存続の問題です。記事の内容です。
夕張の老人福祉会館が廃止の危機 高齢化率全国一も有料化で利用急減(10/29 06:43)
入館者減少で廃止の危機が迫る夕張市老人福祉会館
【夕張】高齢化率全国一の夕張市で、お年寄りたちの交歓の場となっている市老人福祉会館が、存廃の岐路に立たされている。市の財政破たんに伴う利用有料化の影響で入館者数が激減する一方、燃料代高騰などで経費削減が進まないためだ。運営する市社会福祉協議会は「このままでは年明けにも廃止論議を始めることになる」と、近く市内全戸にチラシを配布、利用を呼び掛ける。
同会館は無料送迎バス付きの入浴や、サークル活動や集会、困りごと相談などで年間延べ約三万人以上が利用する。従来は入館無料で、年間運営費千二百万円全額を市が補助金として支出、運営してきた。
市の財政破たんに伴い補助金は全廃され、本年度から運営を肩代わりすることになった市社協が、一回三百円の入館料を新設。加えて、寄付金なども見込んで年間約八百五十万円の予算を組んだ。しかし上半期(四−九月)入館者数は延べ約一万三千六百人で前年同期比24%減。特に九月は同54%も減った。
この結果、収入は約三百三十万円にとどまる一方、経費は例年通り約五百万円に上った。電話回線の削減や清掃の委託中止など節約に懸命だが、燃料代高騰で相殺された形だ。
冬季は燃料使用量が跳ね上がるため、下半期の経費も例年通り七百万円程度に上る見通し。上半期実績から年間収入は約六百六十万円にとどまる見込みで、年間赤字は五百万円以上に膨らみそうだ。
夕張市の高齢化率(人口に占める六十五歳以上の比率)は42%で、全国の市で最高。会館利用者からは「仲間と集える場が廃止されたら独りで閉じこもるしかない」などの声が上がっている。
ますます、夕張の福祉はどうなるのでしょうか。
実は、老人だけの問題ではないのです。
夕張は、人口1万3千人と言われますが、実態は1万人前後です。
その中で、高齢化ということで40パーセントの老人です。
また、市内の生活保護率が25.7パーセントです。(全国の生活保護率は11.6パーセント)
約2倍強の生保の方々がいます。
ある学校では、7割の保護者の世帯が何らかの福祉制度を使って生活をされている現状です。
地域格差の中、財産破綻した市民の生活の質(QLO)を考えると、日本の「福祉」は、どこに進むのでしょうか。