教室内スクール(カースト)
[2013年03月16日(Sat)]
「スクールカースト」という言葉が注目を集めている。これは、主に中学・高校のクラス内で自然と生まれる「人気」や「地位」の度合いを、インドのカースト制になぞらえて表現したもの。特別な理由もないのに、特定のグループが教室を牛耳り、一方で発言すら許されないグループが存在するという光景は、誰でも覚えがあるのではないだろうか。
東京大学大学院教育学研究科の博士課程に在籍し、中高生の交友関係についての研究を行う鈴木翔さんの初の著書『教室内(スクール)カースト』は、この問題を初めて学術的に取り扱ったことで話題になっている。
「学生の人間関係についての調査では、いじめの問題を取り上げることが圧倒的に多かった。もちろんそれは重要な研究だと思います。しかし、自殺に結びついてしまうような、殴る蹴るといった事象ばかりを扱うのはあまりに極端なのではないかと疑問を持った。例えば『何となく見下されている気がする』といった、当人でもいじめかどうか判断の付きにくい些細なことは、自分の実体験としてもあるし、似たような苦い経験がある人は多い。最近では小説や漫画でも、『スクールカースト』を題材にした作品が増えていますよね。それでも研究の分野では見逃されていた。まずはその実態を解明することに意義があると考えたんです」
本書では、大学生や現役教師にインタビュー調査を実施。「スクールカースト」の存在を認めつつ、それをむしろ積極的に利用して上手くクラスを運営しようとする教師側の思惑や、消極的に受け入れざるを得ない生徒側の苦悩が、生の声として伝わってくる。
「インタビューでは、カーストの上位にいた人も下位にいた人も、皆が率先して話をしてくれました。また、『スクールカースト』の存在を否定する人が1人もいなかったことも印象的でした。誰にとっても興味のある話題だと改めて認識させられましたね」
本書の刊行で「スクールカースト」研究の端緒は開かれた。しかし「課題は山積み」と鈴木さんは語る。
このカースト制からいけば、運動が得意ではなく、教室の人気者にはなりたくなくて、できれば教室で一人で本を読んでいたくて、「おたく」系のs君は下の階層。
それから、踊りや歌が大好きで、みんなと遊ぶのが大好きで、ちょっと「おたく」のkちゃんは上の階層となる。
s君は不登校で、Kちゃんは毎日張り切って学校へ行っている。『スクールカースト」の考え方は我が家にはあたっている。
しかし、親としては腑に落ちない!!
学校で一人でいたっていいじゃないですか?
仲間と行動する必然性はどこにあるんですか?
運動が得意なことがそこまで重要なんですか?
「おたく」産業はもうすでにグローバル化してるのに、なんで学校では下にならないといけないんですか?
内田朝雄さんの「いじめの構造」の中でも出てきましたが、小学校、中学校の時のクラスの仲間は1年間一緒に同じ教室で勉強を共にするわけですが、もう少し違うクラスの子どもや異年齢の子ども、それから地域の大人が先生になるとか、いろいろな関わりを増やすことで、こうした問題が解決できるのではないかとこの本を読んで改めて感じました。
「教室内カースト」はまだまだ研究段階の内容でしたが、これからもいろいろな観点から掘り下げて研究を進めていってくれることを願います。
すべての子どもたちがのびのびと地域の学校で学ぶことができ、地域の仲間と遊ぶことができる社会環境をこれからも願っていきます。




