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第2回市民ファンド研究会に参加して [2014年06月23日(Mon)]
 6月19日(木)に新横浜のスペース・オルタ(オルタナティブ生活館)で開催された「第2回市民ファンド研究会 人も地域も育む市民ファンドとは?」に参加しました。(主催:市民ファンド推進連絡会 共催:NPO法人市民社会創造ファンド 協力:公益財団法人かながわ生き活き市民基金、認定NPO法人神奈川子ども未来ファンド)

 市民ファンドは民間、市民主体による地域社会をより豊かにする「新しい資金の流れ」を創り出すことを目的としており、全国各地から約50名の方々が参加されて活気あふれる研究会でした。 当日は各地で市民ファンドの運営に取り組んでいる3名の方々から報告がありました。

@基調報告 「市民ファンドを日本社会に普及・定着させるには」
報告者  深尾 昌峰(公益財団法人京都地域創造基金 理事長)
A事例報告 「あいちコミュニティ財団の取り組み」
報告者  木村 真樹(公益財団法人あいちコミュニティ財団 代表理事)
B事例報告 「にいがたNPO基金の取り組み」
報告者  近藤 尚仁(NPO法人くびき野NPOサポートセンター 事務局長)

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 @の深尾さんからは、市民ファンドのことについては、社会的に十分に認知されているとはいえない状況があるので、引き続き市民ファンドの必要性や意義について広く理解を得るための活動を行っていく必要があることが強調されたうえで、大きく次の2点について報告がありました。
・市民コミュニティ財団とは
・市民ファンドが根付いていくための課題
 市民コミュニティ財団については、「地域課題の解決に向けて、市民が主体的に取り組む市民活
動をはじめとする取組に対し、市民による寄付や投資に基づき資金仲介組織を「市民コミュニティ財団」」(civil foundation for our community)と定義しています。
 また市民ファンドが根付いていくための課題が提示されましたが、その中でも「運営基盤をどう保つのか」といったいわゆる「トランザクションコスト」に対して工夫と知恵が必要であることを強調されていました。ちなみに京都地域創造基金では非営利型株式会社(事業会社)を設立し、運営面の業務にあたっているとのことです。
 その他の課題としては、休眠預金の利活用、地域金融機関の役割再編、ファイナンススキームの
「地域化」などが挙がっていました。最後に公益社団法人として全国の市民ファンドを面から支援していくことを目的とした「全国コミュニティ財団協会」の設立についての予告がありました。

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 Aの木村さんから、あいちコミュニティ財団の運営しているファンドの一つである、momoというNPOバンクについて紹介されました。momoは単に集めた寄付金を助成するだけでなく、「志金」と称して地域課題の解決に取り組んでいるNPO団体に低利子・無担保で融資を行っています。また、「深堀りファンド」という市民公益活動団体(NPO)が解決に挑む地域や社会の課題を深く追求する(深掘りする)ことで、その課題の緊急性や重要性を伝えられるようになることを目指したファンドも設立しています。これはつまり、個人や団体に助成するのではなく「地域課題」に対して助成するというものです。
 現在、深堀りすることを意味する「モグラー」と地元企業であるブラザー工業からの支援をもとにした「ブラザー」という2つのコースを設けて支援しているとのことです。また、助成プログラムの特徴として、助成決定前には募集説明会への参加を必須としたりCANPANでの情報開示レベルが★5つであること、選考中には、事務局から状況のフィードバックがあり、それを踏まえて書類の再提出が可能であるといったこと、さらには助成事業後には単に実績報告ではなく、地域や社会にどんな貢献ができたかという「成果」の報告を求めている点があることなどもとても興味深い報告でした。

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 Bの近藤さんからは、大きくくびき野(上越)エリアに限定した市民ファンドについてと新潟県全域を対象とした「にいがたNPO基金」の二つについての報告がありました。
 まず、くびき野(上越)エリアに限定した市民ファンドについては、くびき野NPOサポートセンターは新潟県上越市にあることから、主に「上越地方」を対象とした市民ファンドであることが説明されました。この地域現段階では、まだまだNPO活動の規模は大きくないことから、まずは「1市民のNPOへの関心を高める事業」「2 市民のNPOへの支援を高める事業」「3 地域に自主・自立したNPO法人を増やす事業」の3つを主な事業として行っているとのことです。
そのための取組みとして特徴的なものに上越タイムスとの連携・協力があるようです。上越タイムスは上越地方を中心としたローカル新聞(発行部数:19,600部)で、地元に密着した情報媒体として親しまれていることから、このメディアの発信力を活用しながらNPOの普及啓発に努めているとのことです。
 つぎに「にいがたNPO基金」については、市民の想いを市民が支え、地域社会をより豊かにする「新しい資金の流れ」を創り出すことをミッションに掲げ運営をしている市民ファンドであることが紹介されました。例えば、CSRの一環として企業名をつけた寄付「かんむりの寄付」は寄付者とつくるオーダーメイド型の寄付、共感した活動にひとくち1,000円の寄付をする「ひとくちの寄付」、寄付先を指定せずとにかく県内のNPOや市民活動団体を応援したい「おまかせの寄付」といったように、市民や企業が少しでも参加しやすくなるための工夫を凝らしたメニューを用意しながら取組んでいる様子が伝わってくる報告でした。

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 3名の方々からの報告後、会場を含めた参加者全員でのディスカッション(主な質問、意見等)
つぎのような質問や意見が交わされました。
 Q.あいちコミュニティ財団では、助成した団体に対して「成果報告」を求めているとのことだが、それらの成果を評価するための指標といったものはどのようになっているのか。
 A. 単にイベントやセミナーといったものの実施回数や参加人数を報告するといった従来型の報
告ではなく、助成を受けた団体が知恵と工夫を凝らして一生懸命取組んだ姿や取組みを通じて感じた思いなどを広く伝えてほしいということが趣旨であるので、特に成果指標を設定して評価付けを行っているものではない。
  
 Q. 役所(県庁)内でもこのような市民ファンドの取組に行政として積極的に関わっていくべきではないかとの声もあるが、その点についてはどのように思っているのか。
 A. 率直なところ(個人としての私見も含めて)を言うと、役所は参加する必要はないと思う。市民ファンドは市民、企業、NPOといった民間セクターが民間の立場から地域課題解決のための支援を行っていこうということで運営しているものなので、行政側にはこれを静かに見守っていてもらいたいということである。もし、どうしてもということであれば個々の職員が個人の立場として参加してほしい。

 市民ファンドについては、まだまだ社会的に確立していない部分もありますが、クラウドファンディングといった新しいスタイルなども実践されておりこれからさらに地域の実情にみあった形で広まっていくことと思うので、寄付をする側、寄付を受ける側双方が「地域社会を良くする」というミッションや思いを共に共有していくことが重要であると感じました。

・公益財団法人京都地域創造基金    http://www.plus-social.com/
・公益財団法人あいちコミュニティ財団   http://aichi-community.jp/
・NPO法人くびき野NPOサポートセンター http://www.kubikino-npo.jp/



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