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園長のひとりごと

児童養護施設の園長として、感じた事・想いなどを綴っていきたいと思います。
児童養護施設「養徳園」のHP(http://yohtokuenhp.kids.coocan.jp/)もぜひ、ご覧ください!!


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インテーク 3 [2011年11月30日(Wed)]
あっというまに11月も最終日。 児童養護施設の運営指針の作成に携わったり、全養の大会があったり、虐待防止の県民のつどいがあったりで、今月はまだ一度しか更新しておらず今日は何としても更新しなければ。

さて、インテークの続き。昨夜、幼児の緊急入所があった。子どもについての情報がほとんどない中での入所である。こうしたケースがもっともインテークワークがおざなりになってしまうので注意しなければならない。高齢児のケースでは、アクティングアウトなど施設不適応の虞もあるので、緊急で預かったとしてもその後のインテークワークは慎重に行っていくのであるが、幼児の場合、アクティングアウトの虞がないので、「これからのことはおいおい検討していきましょう」といったようになりがちだ。

乳児院からの措置変更で家庭復帰の見込みのない(家族との交流がない)場合、なおかつ里親委託に失敗しているとなるとやっかいだ。

インテークワークは当然なされていないから、どうして施設にいるのかさえわかっていないし、親に見捨てられたという感覚だけがある。里親とのマッチングに失敗すれば、自分は愛されないというイメージが蓄積される。もっと不幸なことは、児童相談所がこうした子に関心を持っていないということだ(ケースワーカーにもよるが)。保護者からの要求もなく、とりあえず施設生活に適応していれば・・・。関心を持って動くとすれば、その子が問題を起こして保護が必要となったときで、もうそのときでは実は手遅れなのだ。

自分がどうして施設にいるのか、自分の親はどうなっているのか、できるだけ早い時期に知らせ生い立ちの整理をすることが重要である。これは施設の役目でもあるが、児童相談所もこのことの重要性を認識すべきだろう。

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