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早川理恵子博士
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後藤新平の博士論文は36頁 [2017年06月30日(Fri)]
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岡山大学姜克實教授の後藤新平の論文に興味深い事が書いてあった。

1890年、ドイツに留学した後藤は3ヶ月で博士号を取得する。博士論文はドイツ語で36頁!
論文名は「衛生行政と公衆衛生ー日本と他国の比較視点」


そしてその後藤のドイツ語の力を育てのが、師であった司馬凌海の「道楽」であったという。
道楽のため、金遣いが荒く、小遣い稼ぎが必要。そのためドイツ語の医書翻訳を引き受けていた。後藤はこの翻訳の記録。校正を行っていたのである。

新渡戸の後藤像によれば、後藤は新渡戸より100倍位優秀だったそうだ。
後藤新平のドイツ語、聞いてみたかった。
それにして36頁! 羨ましい!
第2弾! 速報! 日本・太平洋島嶼国友好議員連盟要望申入れ(追記あり) [2017年06月30日(Fri)]
島嶼議連、山際議員のFBに引き続き古屋議員のFBにも昨日の、麻生財務大臣、岸田外務大臣への申し入れが報告されていた。

「海洋安全保障」が入っている!
もしかしたら外務省が外したのではないだろうか?と不安に思っていた。
だって国家レベルで海洋安全保障に乗り出すって、日本の対太平洋島嶼国政策、海洋安全保障政策の大きな転換なはずなのだ。

これは、笹川会長、渡辺先生、坂元先生にご報告せねば。フィジーのイノケ外相にも。。それから米国の国会議員や豪州の国防政策者にも。。。後フランスの海洋政策担当者も。。。


<追記>
20年以上の旧知のフィジー外相、ラツ・イノケ・クブアボラ閣下が"I am happy to hear the inclusion of Maritime Security." (海洋安全保障が入って嬉しい)との事。太平洋島嶼国全てが必要としていることだ、とも。


『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』江崎道朗著 [2017年06月30日(Fri)]
評論家江崎道朗氏の『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』が昨年出版されてから1年近くが経つ。弁解になるが、既に数百冊の本を棄て、もう本は買わない、図書館にあるのは借りて、ないのだけ買う、というポリシーを自分で決めている。
『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』も図書館にあったのだが、いつも貸し出し中、だった。
伊藤隆先生も絶賛の本なのである。

やっと読む事ができた。
江崎氏の米国政治や東京裁判史観についてはSNS等で追っていたのでだいたい知っていたつもりである。
加えてオバマ政権の対太平洋島嶼国政策や、海洋政策を見てきて、期待していた分大きな疑問と失望を持っていた。更に加えて、旧知の米国人政治家が共和党であったため、民主党政権の「悪い部分」をじっくり知る機会もあった。

この書のテーマの一つ、コミンテルンの動きも、レーニンやウィルソンの自決権の話や、新渡戸周辺の太平洋問題調査会の話、特にラティモアの存在など、これも江崎氏の普段の言論を伺いながら、自分なりに追っていたので、よく理解できた。

今回初めて知った箇所の一つが「アメリカ作家連盟の設立」という項目だ。
ここもコミンテルンの影響下にあったのだ。
『怒りの葡萄』『武器よさらば』などはハリウッドで映画にもなっていて、文学と共に映画にもコミンテルン影響はあったのであろう。最近見た『スミス都へ行く』もそうかもしれない。ダム開発を反対し、自然保護区を提案する純朴な西部の青年が資本主義の悪徳商売人と戦う構図。

もう一つ知った事はレーニンの凄いところ。即ち共産党を単に大きくするのではなく、資本主義国同士に戦争させ、権力を奪う事を計画していた事だ。
さらにオバマと共産主義の関係もよくわかる。
米軍はオバマの軍事政策を米国封じ込め作戦と皮肉っていたのか。
ハワイ育ちの大統領は誰よりも太平洋の事を知っている、という希望に満ちた声がブラックホールに吸い込まれるように消えて行った様子を覚えている。

そして日本である。
江崎氏が批判する日本の学術研究の限界をどのように見て行けば良いのであろうか?
私が一番関心を持っている「自決権」の研究の第一人者松井芳郎教授らしいのだ。
実は同教授の「現代の国際関係と自決権 」の後書きを読んだだけで気が滅入っている、がこれはいずれブログに書きたい。レーニンの、自決権の批判的検証をする姿勢は全くないのだ。。後書きを読んだだけなので、私の勘違いかもしれません。



速報!日本・太平洋島嶼国友好議員連盟要望申入れ [2017年06月30日(Fri)]
朝からアドレナリン全開です。

島嶼議連の山際大志郎議員のFBによると、昨日麻生財務大臣、岸外務大臣に「第8回太平洋・島サミット」における太平洋島嶼国への支援策の強化に関する要望の申入れが昨日行われたとのこと!
結果はいかに?

後藤新平の国家衛生思想 [2017年06月29日(Thu)]
はやり、1冊分のホロコースト関連資料を読むのは精神的に良くないような気がする。
以前ハンナ・アーレントの映画を観た後も、しばらく重い気持ちが続いていた。

ナチスの「人種衛生学」という文字を見て気になったのが後藤新平の「国家衛生思想」。
後藤の方は全く中身を知らないが、もしやどこかでつながっているのでは?と不安になってダメもとでウェッブサーフィンしたら、かなり上質な学術ペーパーに巡り会えた。
「上質な学術」と私が判断するのは、先行研究をきちんと整理し、後藤新平のオリジナル記述と、後藤が参考にしたであろう各論文、資料を確認しているからだ。著者は岡山大学姜克實教授。


a. 日本における社会政策の準備 一後藤新平の思想と活動を中心に
岡山大学文学部紀要 (52), 67-86, 2009-12
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~jiang/pdf/goto3.pdf

b. 後藤新平の国家衛生思想. ~初期の思想と著書をめぐって
岡山大学文学部紀要 (50) 59-77 2009年1月
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~jiang/pdf/goto1.pdf

c. 後藤新平の国家衛生思想 ー初期の思想と著書をめぐって(2)
岡山大学文学部紀要』51/2009.7/pp89-108
http://www.cc.okayama-u.ac.jp/~jiang/pdf/goto2.pdf

後藤は留学先のドイツで社会政策を、イギリスの救貧・公衆衛生制度を学んだ。(上記の資料a p.84)
具体的には唯物論科学者ルイス・パッペンハイム(1818-1875)と観念論政治学者ローレンツ・フォン・シュタイン(1815-1890)である。(資料b p. 61) 

パッペンハイムが衛生行政論の動機を重視したのに対し、後藤は結果・目的を重視した。
それは「人類の生活目標に関する「福祉」、「福寿」、「最大幸福や、また「社会健全生活」「公衆の健康福寿」など、あらゆる欲望、幸福実現の意味」として拡大解釈した理論となった。(b. p. 73)

ここはシュタインの国家有機体説の批判的導入があった。生物学的社会進化論だけであれば「適者生存、優勝劣敗」「弱肉強食」という加藤弘之流の理論に陥るのを、シュタインを応用する事で倫理・道徳の防御線を築いた。(c. p. 105)
即ち、後藤の国家衛生論は、生物学を応用しつつも、ナチスのような倒錯に勿論行かず、弱者や貧者救済に重点を置いたものであったのだ。 
ホッ!
『ナチスと動物』ボリア・サックス著 [2017年06月28日(Wed)]
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『ナチスと動物』ボリア・サックス著、関口篤訳、2002年、青土社


やはりホロコーストを扱った文書を、特に1冊本を読むのは精神的に辛い。
どうまとめたらいいのか? 写すのも気が重い。。

長崎大学の保坂稔教授の『緑の党政権の誕生―保守的な地域における環境運動の展開』に、この本の事が取り上げられていたこと、即ち議論の学術性が期待できる。そして自分の現場経験、特にシーシェパードやPEW、グリーンピース等々の環境NGOとの付き合いを通して、彼等が科学的というよりある種の「信仰」「思い込み」のようなカルト的怖さをもった集団、個人(一部学者を含む)である事を感じていたので、これを理論的に理解する事ができれば、と思い『ナチスと動物』を読む事にした。

ナチスが殺した人間の数は、スターリン、毛沢東のそれより少なく、黒人奴隷やアメリカ原住民の犠牲者よりも少ないが、特殊な怖さがある。(p. 257-258)

それは、ファシズムという政治的理由ではなく、「ある種の倒錯した生物学的/人種的思考を特にドイツの知識階級が広く受け入れた結果」(p. 11)であった。


この「倒錯した生物学的/人種的思考」について、読むのが辛くなるほど、ナチスと動物の個々の出来事を観察し、分析していくのである。
ナチス党員で、ナチの優生学や人種衛生学を確立したノーベル賞受賞者の動物学者コンラート・ローレンツが大きく関わっている事は重要だ。
コンラート・ローレンツは緑の党を立ち上げ支持し、戦後のUNESCO、IUCN、WWFの設立に重要に役割を果たしたジュリアン・ハクスリーと親しかった。
さらにこの本にはないが、イリオモテヤマネコの件で英国のフィリップ公を動かして日本の皇太子宛に手紙を書かせたポール・ライハウゼンと共著を出している、重要な情報のような気がしている。

Konrad, Paul Leyhausen Lorenz. "Motivation of Human and Animal Behavior an Ethnological View" 1973


以下、付箋を付けた頁の簡単なメモ。

p. 19 ホロコースト学やホロコースト専門と図書館までもある、という。しかしあの病理学を分析できる段階まで達していない。
p. 21 それはナチス研究が、アカデミックの極限に追いつめられ、神学と形而上学と図面のない領域しかない、極限状態。

p. 22-23 ナチスを理解するために動物が重要であることを気づいたのは作家のギュンター・グラス。
鼠や犬を介してナチスを語る。

P. 29 ナチス党員だったコンラート・ローレンツ 「我々にとって種族と民族性がすべて。ここの人間はいかなる意味もない。」

p. 42-45 ニーチェの自然観について語られている。人間の家畜化が文化。人間の深層は野生。ニーチェは病弱で、自然との出会いは恐怖と忘我恍惚の念。

p. 48 コンラート・ローレンツ 「肉食獣は、その破壊力を縄張りの内部にとどめる本能的な倫理性を備えている。これとは対照的に、鳩やウサギなどの草食動物にあっては、争いごとははるかに悪意に充ちている。」これはナチスの根源的神話「捕食獣は他の動物よりも自然に近く、さらに大きな生命力を備えている。」という捕食獣への偏愛という点で共通。


p. 52 なぜ、ナチスがドイツで生まれたか。現代の文学者エリアス・カネッティの次の文を引用
「ドイツから軍隊を奪ったヴェルサイユ条約をドイツ人は単なる屈辱以上のものとして感じている。それはドイツに対する第一義的なアイデンティティの否定でもあった。」

p. 54 ローマ人も畏怖したゲルマンの森の事が書かれている。千年以上にわたり、異教徒自然崇拝とユダヤ・キリスト教の精神性のあいだの相克がドイツの歴史の背骨を形成した。

p. 55-56 ルネサンスがイタリア、啓蒙主義がフランス、ロマン主義はドイツ。ロマン主義:絶対への憧れ、天才崇拝、自然に対する尊敬、遠い過去へのノスタルジア、情熱の高揚、科学への懐疑、芸術を通しての救い。これが米国やフランスとの違い。
ここに1992年のリオを主導したドイツが重なるように見えるが、どうでしょうか?

「温暖化交渉と海洋問題」
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/1927

p. 61 ナチスはゲルマン族を中心とした小宇宙を構築。そこには一部の動物が含まれても、多くの市民が除外された。即ち犬の方が人間より価値が高い事がある。これが動物保護法の背景にあるのか?

p. 62 ハンナ・アーレントが引用されているので書いておきたい。
「全体主義の恐怖は、自然または歴史の力に、その運動を加速する比類のない手段を付加するらしい。(中略)自然が『生きる事に適応しない』種族または個人に宣告した死刑を、恐怖政治はその場で即刻執行する。」

p. 110−112 「ジャングルブック」と英国の植民地主義、ナチスの自然支配、集団虐殺等々との関連。主人公の少年はナチスに重なる。コンラート・ローレンツの子供のころの愛読書。

p. 120 米国の環境運動先駆者、アルド・レオポルドは1935年に林業を学ぶため渡独。ドイツは林業の先進国だった。レオポルドはドイツの自然保護運動に共感し、米国に自然保護協会を設立。ユダヤ主義と資本主義への反感、コミュニティへのあこがれ、ドイツの民族主義者との響きがあった。アメリカは原住民をほぼ根絶やしにし土地の豊かさを破壊していった、往時のイスラエルの民のように。

p. 136-140 ナチス体制は10年で崩壊したが、ナチスの狼礼賛の要素、レトリックはコンラート・ローレンツなどによって戦後も生き残っている。そしてローレンツの学者としての議論にも疑問を投げかける。しかも彼の誤謬がナチスの官僚組織と犬類の行動様式をつなげたのである。
火に油を注いだ狂った学者?ということであろうか。

p. 201 コンラート・ローレンツがどれほどナチスに関与したかは 1990年のウーテ・ダイヒマンの『ヒトラーの下の生物学者』が出るまであまり知られていなかった。ローレンツはナチスの人種政策局のメンバーでもあった。そして「重要な事」は1944年6月ローレンツがそソ連に捕まえられるまで、1942年からポーランド人との異種結婚によって生まれた児童の強制収容所送りに荷担していたこと。

p. 239-243 ホロコーストの語源。動物の供え物。「丸焼き」。この後も興味深い分析が書かれているが、写す気が起こらない。。。


感想:この本を読んでよかったと思っているが、途中個々の事例は読むに堪えず、飛ばさざるを得なかった。一番印象に残ったのが動物学者コンラート・ローレンツの存在だ。そして彼が、緑の党を支持し、WWFやIUCN等現在の環境保護活動を創設したジュリアン・ハクスリーと親しかったこと事だ。点と点がつながった、そんな感想である。
最初に書いたように、白人が主導する環境保護活動にはナチスの傾向ー「倒錯した生物学的/人種的思考」ーを感じる。感じるレベルで、まだこれを理論的に説明できない。しかし「鯨が、鮫がかわいそう。これを殺して食べる日本人には3つ目の原爆を落してやりたい」というPEWのような環境NGOの活動に、益々、ナチスが、ゲルマン民族が重なってくるのだ。
八田與一の銅像と許文龍 [2017年06月26日(Mon)]
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坂元茂樹教授の講演を聴きに東京に出たところ、後藤、新渡戸に続き台湾を開拓した八田與一の講演会があると言うので足を伸ばした。

お孫さんの八田修一さんによる講演であった。
銅像の首が切られた後、随分早く修復できたのだなと思っていたら以前このブログでも紹介した台湾の許文龍氏が八田氏の銅像を3つ位持っていて、その一つを利用した、という。首の接着は簡単だったらしいが、おでこに当てた手の調整が困難だった、との話も。

『台湾の歴史』 許文龍著
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/1801


八田與一の生涯を知ったのも初めて。しかもお孫さんから聞くというのは貴重な経験だった。
八田與一は1910年東大で廣井勇の教えを受け卒業。1910年と言えば新渡戸が同じ帝大で植民学を教えていた頃だし、廣井勇は新渡戸の札幌農学校の同級。八田與一は新渡戸からも植民学を学んでいるであろう。


そして八田與一のダム開拓だ。労働者とその家族のための住居、病院、学校、お祭り、。。。
これ、後藤新平である。きっと八田與一は後藤新平にも会っている。少なくとも後藤の植民政策を参考にしている。


質問した。
「八田のみならず、後藤、新渡戸の台湾での業績は、李登輝や許氏の本で初めて知ったのだが、日本ではなぜそんなに知られていないと思われますか?」
「日本が戦争に負けたからでしょう。」
大きく頷いてしまった。
本当は、終戦後ダムに身を投げて八田の後を追った奥様の事も聞きたかった。子供8人を遺して、である。残されたお子さんの一人が、講演者八田修一氏のお父上。戦後相当な苦労があったのではないだろうか、と頭を巡ったが、流石に聞けなかった。


<参考>
この問題が政治的である事を知る記事があった。
後藤、新渡戸、八田などを自由に語れない理由に現在の台湾政治の状況もあるのかもしれない。
「鄭成功」「八田與一」「蒋介石」――台湾「歴史評価」の難しさ 野嶋剛
http://www.fsight.jp/articles/-/42464
対立概念:EEZと人類共同財産 [2017年06月23日(Fri)]
ここ数ヶ月、海洋法関連の資料を沢山読んでいて、一部ブログに書いているが書かない文書も多くの線を引いている。
国連海洋会議の議論を読んでいて、EEZと人類共同財産の対立概念を誰が書いていたっけ?と探したらあった。柳井俊二氏の下記のペーパーである。

「我が国をとりまく海洋問題と国際紛争解決制度」
https://www.spf.org/opri-j/projects/information/forum/backnumber/pdf/050805_01.pdf

ここの冒頭の文章にあった。

「1967 年のパルド提案をきっかけとして、新たな海洋法秩序を形成すべく第三次国連海洋法会議が開始したが、そこには相反する概念が共存していた。すなわち 200 カイリまで経済水域を拡大(国家管轄権の拡大)しようとする立場と「人類の共同財産」として海洋の位置付けを行う立場である。」

そしてEEZの資源を囲い込もうとする途上国の思惑と日本等の先進漁業国のやり取りの末、UNLCSO62条等ができた、とこれは確か田中則夫先生の本に書いていあったと思うが。。

多分島嶼国始め多くの関係者がこのEEZは沿岸国のものであると誤解しているのではないだろうか?大きな海洋を抱えたものの、自らの力では開発できない小島嶼国の一群が今度は海洋問題をSDGsアジェンダにあげた。この大きな動き、流れを見ておく事は必要ではないだろうか?
「人類共同財産」は小島嶼国、途上国にとって対立概念にも成りうるのだ。


UNCLOS62条4項には既に小島嶼国を支援する内容が多々書かれているが、それでもいくらがんばたって、小島嶼国が行う水産資源の開発には限度がある。
資源量だけの話ではなく、流通、管理、等々水産産業として成り立たせるのは大きな話だ。私はこれを、ニュージーランドの例で認識した。(しっかり確認はしていない)ニュージーランドマオリが所有する水産産業が成功しているのは日本のニッスイが人材区政から国際流通ルートの確保までいっしょに行っているのだ。

太平洋島嶼国の水産資源政策から、支援してあげなきゃいけないんじゃないだろうか?大変な話だとは思うが。。。
『ヤルタとポツダムと私』長尾龍一著 [2017年06月23日(Fri)]
『カール・シュミットの死』という長尾龍一教授の本を手に取ったところ、表題のテーマは沢山ある小論やエッセイの一つで、長尾教授と満州の関係を知る『ヤルタとポツダムと私』エッセイも収録されていた。

後藤新平が開発した満州の最後にいた、日本人の一人でいらしたのだ。
これで、長尾教授がご専門の法哲学以外の「ラティアモア」に並々ならぬ興味をもたれ本を書かれたことも理解できた。

「五族協和」「王道楽土」の言葉に釣られて満州に移民した長尾家は、最後は日本軍に置き去りにされ、当時3ヶ月だった長尾教授の弟は移動中に亡くなられ、悲惨な状況に追い込まれたのだ。長尾教授ご自身も戦争孤児になる寸前であった。
長尾教授が米中vs日の関係を悪化させる一因を作ったであろう、太平洋問題調査会のラティモアに興味を持たれたのがわかったような気がした。

長尾教授の満州での記憶は、カール・シュミットへのご関心にもつながる要素、なのかもしれない。

長尾龍一著『アメリカ知識人と極東 ラティモアとその時代』
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/1368
長尾龍一著『アメリカ知識人と極東 ラティモアとその時代』(2)
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/1369
長尾龍一著『アメリカ知識人と極東 ラティモアとその時代』(3)
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/1374

『中国と私』ラティモア(1992年 みすず書房)
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/1379
王様がパスポートを売り、大統領が麻薬を売る(1) [2017年06月23日(Fri)]
島嶼議連の勉強会。貴重な経験であった。
当然、島嶼国の怪しい活動に関する詳細は、外務省現地公館から、もしくは国際金融犯罪に詳しいであろう財務省が把握し、議員にも上がっていると想像していたが、そうではなかった。

「王様がパスポートを売り、大統領が麻薬を売る」
タイトルは少し過激かもしれないがそのままなのである。
で、少しずつ当方の現場情報と学術研究と、etc. からまとめて掲載したい。
触れたくない、ましてや書きたくない内容だが、これを知らずに島サミットは行えない。


最初はツイッターで活躍されている「猫組長」が取り上げている『パレルモ条約』
ブログにもまとめられています。
http://ameblo.jp/nekokumicho64/entry-12286128540.html?timestamp=1498157711

数少ない11の未加盟国一つが日本。
勿論後の5カ国が太平洋島嶼国なのだ。

パラオ、ソロモン、ツバル、フィジー、パプアニューギニア

そしてブータン、イラン、南スーダン、ソマリア、コンゴの5カ国と、日本!


私は議連勉強会で、監視のない太平洋島嶼国のEEZは越境犯罪の巣窟なっています!と強調したが、実は海洋だけでなく、法機能が弱い(若しくは無いに等しい)島嶼国の存在そのものが越境犯罪の原因なのだ。
というより、極端に言えば、大英帝国が、ロンドンのシティがタックスヘイブンにするために独立させた、という側面も否定できないのである。
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