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早川理恵子博士
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キリバス新たな信託基金設置へ [2017年05月29日(Mon)]
メキシコ、カンクンで国連が防災グローバル・プラットフォーム会合(The Global Platform for Disaster Reduction)を開催。(5月22−26日)
参加していたキリバスの大統領が、出資が遅れている世銀などからの援助を待たずに、自前の信託基金を設置する事を発表した。既に議会を通過しているという。

キリバス大統領は現在の同国の信託基金については7%で回っている事以外、情報を出さなかったという。アジ銀の情報では2013年の時点で約500億円の基金があり、これはGDPの381%、約4倍。
Revenue Equalization Reserve Fund, RERFと称されている。
興味深いのはこのRERFは1956年、キリバスが英領だった時に、AU$556,000、約5千万円で設置。基金は20カ国以上の通貨で運用され、安全である、とのこと。

ほらね。太平洋のど真ん中にもいたチャタムハウス、コモンウェルスとタックスヘイブン。

問題は、キリバス大統領が訴えた離島の人道的支援が実施されるかどうか、と言う事ではないでしょうか?世界の金融界を儲けさせる事以外に。。






『コモンウェルスとは何か』山本正・細川道久編著 [2017年05月28日(Sun)]
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図書館で海洋関係の本を探していたら偶然見つけた本。
英国のコモンウェルスを理解せずに太平洋島嶼国は、世界の小国問題は理解できないのだ。

しかし、このコモンウェルスに関する研究所は少ない。
『コモンウェルスとは何か』(山本正・細川道久編著、ミネルヴァ書房)は2014年比較的最近出版された本である。

序章の2節目に
「第二次世界大戦は(中略)1930年代にこれに不満な枢軸国陣営、とりわけドイツと日本が帝国主義的侵略・領土拡大行動によって打破しようとしたことにより起こる。」とあって目が点に。
借りて損した。返そうと思ったが、目次に「チャタム・ハウス」と「太平洋問題調査会」というとても魅力的なテーマがあったので、下記の2章だけ読んだ。

第7章 コモンウェルスと委任統治領 旦祐介
第8章 「ラウンド・テーブル」運動とコモンウェルス 松本佐保

チャタム・ハウスの起源が研究されて来なかった背景を松本氏は5つの理由を上げているのだが面白い!あのセシル・ローズの支援を受けて設立されたのだ。
チャタム・ハウスの起源となった「ラウンド・テーブル」はライオネル・カーティスが創設したのだが、カーティスはあの「太平洋問題調査会」と協力し、英米の関係を強化しようとした。
新渡戸に会っている。新渡戸がどこかでこのカーティスの事を書いているはずだ。

そして、この「ラウンド・テーブル」が委託統治やコモンウェルス、という英国式帝国主義の発展的解消を導いていったのだ。

90年代に私が太平洋島嶼国に触れた時、強烈ほどの英国のネットワーク、コモンウェルスの存在を突きつけられた。しかし、当時は英国の影響力はなくなったという主張しか見あたらなかった。例えば中西輝政著『大英帝国衰亡史』だ。
2つ目の修論を、渡辺昭夫先生のご指導で書いた時、このコモンウェルスについても触れたが、勿論充分ではなかった。
小国の在り方として、このコモンウェルスの発展を知ることは重要なのだ。旦祐介氏によれば最近この議論が国家介入という文脈で盛んだという。例えば下記。


国際信託統治の歴史的起源(一) : 帝国から国際組織へ
五十嵐,元道
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/38375/1/59-6_p295-326.pdf
国際信託統治の歴史的起源(三・完) : 帝国から国際組織へ
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/38919/3/60-2_0005.pdf
トンガが中国に乗っ取られる、というのは誤報? [2017年05月27日(Sat)]
5月20日のTBSテレビ 【新・情報7daysニュースキャスター】 で、トンガが中国に乗っ取られる話が取り上げられてから、このブログのアクセスが昨日当りまで、毎日ずっと2千ページビューといつもの2倍になっていた。 

「中国にトンガが乗っ取られる」というのは、ポヒヴァ首相、即ち国家元首が記者会見という公式な席で言うような内容ではないので(例え本音だとしても)気になっていた。下記のニュースではあれはメディアの誤報である、と本人がコメントした、とのこと。
即ちトンガ人が働かないので、中国人に仕事が奪われる。これじゃあ数年内に乗っ取られるよ、という「警告」のような意味、ということだったようだ。
しかし、首相の意図と違う形で、現地メディアに取り上げられ、普段は太平洋の小さな島国に関心のない日本のメディアにまで取り上げられるという事は、ある意味、中国の進出が目立っているという受け止めることもできる。


Tonga PM Says Media Took Comments About Chinese Takeover Out Of Context
Wed, 05/24/2017
http://www.pireport.org/articles/2017/05/24/tonga-pm-says-media-took-comments-about-chinese-takeover-out-context


しかし、同首相は数日前には、トンガに中国人の殺し屋が入っているかも、と公の席でコメントしているし、中国から何十億もの支援を受ける太平洋ゲームは世銀のアドバイスを受けて辞退表明したし、周りのサモアやフィジーなど、中国との関係を強化している島嶼国と若干姿勢が違う様にも見える。

ともあれ、トランプ政権の米国始め欧州やインドも中国の一帯一路構想にメガティブな姿勢を示しており、太平洋島嶼国への影響もあるのではないか?と想像する。
人口10万人のトンガの犯罪数が年間5千件近いというのだ。中国のせいではないとしても、社会が病んでいる状態、は明らかである。


私的に大きく安心したニュースは、トンガのサイバーセキュリティがオーストラリアと協力して行われる、ということだ。昨年中国はインターネットに関連した協力をトンガに提案していたからだ。担当の副首相は当方の知人。 Siaosi閣下。


Tonga signs with Australia to manage Cyber Security
Thursday, May 25, 2017
http://matangitonga.to/2017/05/25/tonga-signs-australia-manage-cyber-security
米国防省がパラオの財政難を救う? [2017年05月25日(Thu)]
毎日毎日、見逃せないニュースばかりです。

自由連合という特別な形で独立したパラオ共和国。
締結したのは米国だが、冷戦終結以降米国のミクロネシアへの関心は薄れ、2010年からペンディングとなっていた123ミリオンドル(約130億円)は宙に浮いたまま。
「太平洋への回帰」と高らかに唱えた、クリントン長官はいずこ?

それが昨日のニュースで、国防省がこの予算を面倒見るというトランプ政権の予算案が明らかにされた。そこには、国防に関連し、パラオが戦略的に重要である、と明記されている。

「正論」2016年12号に書かせていただいた記事に、米国国務省の高官がカクテルパーティの席で当方に「米国は、特に国会議員はパラオを日本に返したいんです。」と冗談半分の本音をちらつかせていた事を書いた。


【月刊正論12月号】
南洋の親日国パラオ、ミクロネシアにも中国の触手が…
http://www.sankei.com/premium/news/161119/prm1611190012-n1.html


当方の師匠、渡辺昭夫、東京大学名誉教授から、「本当に米国は日本に返したいのだろうか?」というメールをいただいた。
私は、「国務省は本音でしょう。でも国防省は違うと思います。」と回答。

国防省は違う立場だ。現場での彼らとの会話からわかる。
なぜ米国がこの地域を、多くの犠牲者を出してまで手に入れたのか?そして今第二列島線上にあるパラオが安全保障上、どれだけ重要で、しかも既に中国にどれほど浸食されているか知っているのである。2008年のキーティング司令官のコメントを思い出して欲しい。

トランプ政権は国防省に6兆円近い増額を提案しているそうだから、パラオへの130億円は理にかなっているだろう。

さて、日本はどうするのか?
この米国の、国防省の判断は、2008年からキーティング司令官のコメントを受けて有言実行で実施してきた、日本財団、笹川平和財団のミクロネシア海上保安事業の成果でもある。日本の進出を誰よりも歓迎したのは米国なのだ。
だから米国と共に、さらなる支援をミクロネシア諸国に早急に検討すべきである。
そこには大平首相の、渡辺先生の多角的安全保障の概念が基盤とされるべきであろう。
ミクロネシアの歴史、文化、医療、教育、といった人々の幸せが一番の課題である事は言うまでもない。


FY2018 Interior Budget in Brief
https://www.doi.gov/budget/appropriations/2018/highlights

”Additionally, the budget requests $123.9 million of discretionary Department of Defense appropriations to be transferred to the Department of the Interior to support enactment of the 2010 Compact Review Agreement with Palau. The Palau Compact is an important element of the Pacific national security strategy.

"The Territories and Freely Associated States are absolutely critical to the strategic readiness of the United States, and they are part of the fabric of who we are as fellow Americans," said Secretary Zinke. "President Trump's budget proposal makes it abundantly clear that these lands, often on the front lines of escalating tensions, are under our protection and serve vital importance."




WASHINGTON, D.C. (May 23, 2017) – President Donald Trump today proposed $591.9 million for Fiscal Year 2018 (FY18) for the benefit of the U.S. Territories of Guam, American Samoa, the U.S. Virgin Islands, and the Commonwealth of the Northern Mariana Islands and the Freely Associated States of the Republic of Palau, the Federated States of Micronesia, and the Republic of the Marshall Islands through the Office of Insular Affairs (OIA). The budget request for OIA includes $84.3 million in discretionary appropriations and $507.6 million in mandatory funding. Additionally, the budget requests $123.9 million of discretionary Department of Defense appropriations to be transferred to the Department of the Interior to support enactment of the 2010 Compact Review Agreement with Palau. The Palau Compact is an important element of the Pacific national security strategy.

“While we continue to support all of our U.S. insular areas, we have long been striving to meet our commitments to the Republic of Palau,” said Acting Assistant Secretary Nikolao Pula. “President Trump’s strong support for the Palau Compact shows that he recognizes the strategic importance of our U.S. Territories and the Freely Associated States.”

"The Territories and Freely Associated States are absolutely critical to the strategic readiness of the United States, and they are part of the fabric of who we are as fellow Americans," said U.S. Secretary of the Interior Ryan Zinke. "President Trump's budget proposal makes it abundantly clear that these lands, often on the front lines of escalating tensions, are under our protection and serve vital importance. The President’s budget balances these priorities and commitments to the Insular Areas with his promise to make government work for the taxpayer again and support a balanced budget by 2027,” Secretary Zinke said.

The President's budget allows Interior’s Office of Insular Affairs to carry out its core mission of empowering insular area communities by improving quality of life, creating economic opportunity, and promoting efficient and effective governance. The funding allows OIA to continue providing grants for technical assistance, implementing sustainable energy plans and invasive species control.
https://www.doi.gov/sites/doi.gov/files/uploads/fy2018-oia-budget-justifications.pdf
太平洋は「北京の湖」と化すのか?(3)サモアの太平洋ゲームを支援 [2017年05月24日(Wed)]
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サモアのTuilaepa Sa’ilele Malielegaoi首相


トンガ首相が辞退を表明した2019年の太平洋ゲーム。
トンガ国内では未だにゲーム委員会と揉めているが、早速サモアが手を挙げた。
しかも中国から300億円弱の運営費を確保しているとのニュースである。

サモアには既に中国の支援でスタジアムが完成しているが、その維持運営が大変で2015年には中国から運営費の支援を受け、コモンウェルズ協議会をかろうじて開催することができた。

今回、サモアのTuilaepa Sa’ilele Malielegaoi首相によれば、中国の鄭沢光 (Zheng Zeguang) 外務次官と既に262 millionUSDの署名をしているとのこと。これは水産養殖所とスタジアムの運営維持費である。


China Reportedly Provides Samoa $262 Million To Maintain Sporting Facilities
05/22/2017
http://www.pireport.org/articles/2017/05/22/china-reportedly-provides-samoa-262-million-maintain-sporting-facilities

サモアからすぐ隣の米領サモアに、この4月25日、米国のペンス副大統領が訪問した。その際、現地政治リーダーから指摘されたのが、サモアに大量に入っている中国人の密入国とそれに合わせた麻薬やマネロンなどの越境犯罪だ。米軍も駐在する米領といえども、米領サモアの法執行は脆弱である。
即ち独立国サモアへの中国の覇権は、米国の安全保障にもつながっているのだ。
太平洋は「北京の湖」と化すのか?(2)台北フィジー事務所閉鎖 [2017年05月24日(Wed)]
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小さい記事だが、台湾の友人から教えてもらい、何となく心に引っかかっている。
台北にあったフィジー政府の事務所が閉鎖された、というのだ。


フィジーの窓口機関が台湾から撤退(産経が日本語で出していた。さすが産経!)
http://www.sankei.com/world/news/170517/wor1705170043-n1.html


Fiji is closing its representative office in Taipei
The China Post news staff and CNA Wednesday, May 17, 2017
http://www.chinapost.com.tw/taiwan/national/national-news/2017/05/17/497535/fiji-is.htm

フィジーにある台湾の事務所に影響はない、という。

フィジーは70年代に議論された国連海洋法条約で、島嶼国を代表し、ニュージーランドと共に海洋権益を主張してきた。
南太平洋の十字路と呼ばれるフィジーには国際機関も集まる。
ここが中国に押さえられる事の意味は計り知れない。
6月の国連海洋会議ではフィジーはスウェーデンと共同議長を務める。

日本は90年後半にフィジーへの直行便も廃止。当方の旧知のイノケ外相が親日から反日的なっているのも気になっている。


太平洋は「北京の湖」と化すのか? [2017年05月24日(Wed)]
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4月に講演させていただいた海洋議連で、中国の太平洋進出に大きな関心が集まった。
もしかして強調しすぎたであろうか?と心配になって調べたところ、強調が足りないほど、しかも第二列島線どころではないほど、太平洋が「北京の湖」になっている事に驚愕している。



今日もバヌアツのニュースで、7月30日の35周年独立記念日に中国から戦艦3隻がお祝いにかけつけるとのニュースだ。バヌアツは一つの中国政策を支援している。

Chinese naval vessels to make goodwill visit during Independence celebrations
Posted: May 22, 2017
https://vanuatudigest.com/2017/05/22/chinese-naval-vessels-to-make-goodwill-visit-during-independence-celebrations/#more-6499


Vanuatu and China to mark 35 years of links
19 May 2017
http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/331124/vanuatu-and-china-to-mark-35-years-of-links


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そして長らくバヌアツの国民を悩ませ、14人もの国会議員を汚職で牢屋に送り込んだ空港修復事業。中国係の会社ではなく世銀から約50億円のソフトローンを受ける事になったのだが、落札したのはなんと中国の企業。世銀も承認したという。

Chinese company wins Vanuatu runway upgrade contract
3 April 2017
http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/328072/chinese-company-wins-vanuatu-runway-upgrade-contract


中国が作った空港の質は大丈夫なのだろうか?そして既に沢山バヌアツに来ている中国人がさらに増える事になって、バヌアツの治安は大丈夫なのだろうか?

これをきかっけに中国の太平洋への軍事的アクセスが増加するかもしれない。
豪州政府はどのように捉えているのか?
基本的にバヌアツは豪州とフランスの縄張りだ。
過去には英仏の共同統治だったバヌアツ。太平洋の中で唯一独立運動の際死者を出したバヌアツ。
そして英国政府の指導で太平洋で最初のタックスヘイブンの国として誕生したバヌアツ。

第二次世界大戦で米軍の後方基地であったバヌアツ。日本との関係は、このタックスヘイブン以外はあまり強いと言えないだろう。
トンガ王国ー楽園の汚職 [2017年05月23日(Tue)]
先日のTBSのニュース番組のおかげで、このブログへのアクセスがいつもの2倍、2千ページビュー(1日)になっています。
太平洋島嶼国に国民の関心が高まるのは、来年の島サミットもあり良い事です。

中国の過剰投資・支援の犠牲者のように描かれたトンガ王国。
実は自らそのような犯罪を招く国家運営をしてきた事も事実。
以前見たウェッブサイト(ビデオ付き)「楽園の汚職」があったのでここにリンクしておきます。

ツポウ5世を若干存じ上げている当方としてみれば、それしか道がなかったんだろうな、所詮10万で独立というのは無理があった、せめて自由連合とか、別の形の国家、提携国家のような形が良かったのではないか、と思います。

Corruption in Paradise: Tongan Prime Minister wants predecessor charged over passport scandal
https://assets.stuff.co.nz/interactives/special-features/corruption-in-paradise/
PEWがナチスに見える記事 [2017年05月23日(Tue)]
朝からイヤなニュースを見てしまった。
あの国際環境NGOのPEWが、5月19日日本政府が「違法漁業防止寄港国措置協定」の加入書を寄託したことをグレートニュース!とFacebookで流し、英国海軍の経歴を持つトニー・ロングが日本政府に拍手を送りたい、と阿呆な記事を書いている。
PEWフォロワーのコメントがすごい。

日本人はいつイルカの虐殺を止めるんだ!
クロマグロの絶滅を止めろ!

明らかに反日団体です。PEWは。ナチスと重なります。
こういう組織はよく見張っておく必要があります。支持することは有り得ない、はずだが、日本国内にはここにお金まで出そうとした人を知っている。多分何十億円も。国交省の元官僚。。


ちなみに違法漁業防止寄港国措置協定は法執行がほぼ機能していない途上国では意味がないので(下記に引用文掲載)、この事を知らないピューのIUU責任者トニー・ロングは無知なのか、プロパガンダのプロなのか。

シーシェパードリーガルはシーシェパードと関係ありません、とぬけぬけと大使館のウェッブに書く外務省大洋州課はしっかり見ておいた方がよい、です。これ外務省叩きではなく、応援。




「公海から世界を豊かに〜保全と利用のガバナンス〜」
39頁から
https://www.meiji.ac.jp/miga/news/2014/6t5h7p00000hl2wi-att/6t5h7p00000hl2wz.pdf
▽寄港国の取り組み強化
また、IUU 漁船を捕捉し IUU 漁獲物の市場への搬入ルートを抑えて、撲滅していく、有効な手段の一つとして、寄港国措置協定(Port State Measures (PSM)Agreement)が既に FAO で合意され、各国の批准を待っている状態にある。日本もこの協定を早期に批准することが求められる。これの協定では、漁船ばかりでなく、一般の運搬船が管理対象となるため、一般商船の航行の自由を一部制限するという困難な一面を含むものの()国内の早急な準備作業が必要だと思われる。ただし、欧米の一部に PSM が導入されれば問題が一挙に片付くという楽観論が見受けられるが、管理の弱い途上国の港が多数ある中で、PSM だけでは IUU 対策が進まないことは、よく認識されるべきである。前述の RFMO の保存管理措置の改善、過剰漁獲能力の削減、トレーサビリティー・システムの実施、途上国の管理能力向上のための支援等、様々な対策を包括的に進める必要がある。
これに関連し、IUU 漁業活動が、甚だしいケースでは、麻薬、武器、人身売買など他の違法密輸活動と密接に関連することも報告されていることから、国際刑事警察機構(ICPO・イインターポール)との連携も求められるようになってきており、各国の取り締り機関とインターポールも含めた国際機構との間のネットワーク作りを進める活動も始まっている。
また、IUU 対策のもう一つのツールである、漁船の識別のための個別漁船識別番号(Unique Vessel Identifier(UVI))の導入も進んできており、IMO 番号をこれに活用することで、各 RFMOにおいて合意が成立しつつある。
(宮原正典)
井上成美関連図書 [2017年05月22日(Mon)]
列島線戦略の事を書いていたら、読者の方から色々と推薦図書の情報をいただけた。
軍事史関係は苦手だ。ちゃかちゃかと読めるといいのだけれど。

ここに記録しておきたい。


沈黙の提督井上成美 真実を語る (新人物文庫) 文庫 – 2009/7/7
新名 丈夫

井上成美 (1982年) 単行本 – 古書, 1982/10
井上成美伝記刊行会

新軍備計画論 井上成美 
1941年1月22日、井上成美/海軍航空本部長が、及川古志郎/海軍大臣(第2次近衛内閣)に提出。

歴史と名将―戦史に見るリーダーシップの条件 (1981年) − – 古書, 1981/10
山梨 勝之進

歴史のなかの日本海軍 単行本 – 1980
野村 実

井上成美 (新潮文庫) | 阿川 弘之
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