CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
« 2016年01月 | Main | 2016年03月»
プロフィール

早川理恵子博士さんの画像
早川理恵子博士
プロフィール
ブログ
<< 2016年02月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          
Google

Web全体
このブログの中
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
『後藤新平ー外交とヴィジョン』北岡伸一著 中公新書 昭和63年 [2016年02月29日(Mon)]
『後藤新平ー外交とヴィジョン』北岡伸一著 中公新書 昭和63年

1988年の北岡先生の著書である。
後藤新平の植民論を概観するのに、貴重な資料である、と思う。

しかし、北岡先生の後藤評価は若干の疑問が残る。エビデンスが不明瞭である。
たとえば。

「後藤は台湾赴任早々、巨大な総督官邸を建設し、台湾の阿房宮と言われた。しかし後藤は、本当なら附属のオペラ•ハウスまで作りたかったほどだと反論している。そこには巨大な建設によって台湾住民を威圧する狙いがあった。」(同書55頁、下線当方)

「台湾住民を威圧する狙い」とは、北岡先生の勝手な考察か、それとも後藤がどこかでそれを言っているのか?


後藤新平は、朝敵の子として「植民」された側なのだ。
当時、岩手の方言が理解できず、聡明な岩手の子供達が教育受けた。
その一人が後藤新平で、安場保和(熊本生まれ)が後藤の非凡を見抜いた。後藤新平はこの安場の次女和子と結婚する。
こんな経験のある後藤新平が、植民する側から相手を威圧しよう、と思うだろうか?
北岡先生、「私は安倍さんに『日本は侵略した』と言ってほしい」という立ち場のようだし。
まだまだ後藤新平の世界の門をくぐったばかり。柔軟な視点で読み進めたい。
『世界認識』後藤新平歿八十周年記念事業実行委員会編 藤原書店、2010年 [2016年02月29日(Mon)]
広大な後藤新平の世界を、「植民」というテーマを絞って見ていきたいと思う。
当方の関心の発端は矢内原忠雄の南洋統治論、即ち植民研究であり、これを指導した新渡戸稲造の植民論だからだ。
当然、新渡戸稲造は後藤新平の植民政策に影響を受けているハズである。

『世界認識』(後藤新平歿八十周年記念事業実行委員会編 藤原書店、2010年)を手に取った。
後藤新平の植民論はいくつか本人の著作があるようである。
同書に渡辺利夫氏の「後藤新平の殖民地経営哲学ー生物学的殖民地論と文装的武備論」がある。

「後藤の台湾経営の哲学は「生物学的殖民地論」として知られる。個々の生物の育成にはそれぞれ固有の生物的条件が必要であるから、一国の生物をそのまま他国に移植しようとしてもうまくいかない。」(同書 46頁)

医学を学んだ後藤は生物学を植民論に応用していたのである。しかも人々によくわかる様に上記の理論をヒラメの目と鯛の目に置き換えて説明したらしい。

後藤新平は「大アジア主義」も説いていた。これに関して伊藤博文から批判を受けるが、結局は説き伏せ、伊藤のハルビン訪問となる。


「このように私の大アジア主義について語を進めると、伊藤公はたちまちこれをさえぎって言う。君、しばらく言うを休めよ、いわゆる大アジア主義とはそもそも何であるか。およそこの種の論法を口にするものは、深く国際間の虚実を察せず、ややもすれば軽率な立言を為すがゆえに、たちまち西洋人に誤解され、彼等に横禍論を叫ばせるようになると。」(同書「厳島夜話」101−102頁)


今回のパラオ訪問では、このパラオも台湾も後藤新平の新渡戸稲造の遺産である、との思いで過ごした。後藤が新渡戸が、そして伊藤公が、今回日本財団、笹川平和財団が発表した海洋安全保障の支援案を見たらどう思うであろうか?
伊藤公は、米豪との調整をよくやった、と褒めてくれそうな気がする。
後藤新平は、パラオの文化歴史を取り入れつつ、もっと規模を拡大せよ、と言いそうな気がする。
The Village - エコツーリズムの結末 [2016年02月28日(Sun)]
images.jpeg


ミクロネシア連邦、ポナペ島にThe Villageというエコツーリズムで有名なホテルがあった。
パラオ観光局の方と話をする機会があったがこのThe Villageの話をしたらご存じない、という。で、ここに書いておきたい。
1991年には米国政府から初めてのエコツーリズム賞を受賞し、世界のエコツアー客にも有名なホテルだった。

私も何度か泊まらせていただいた。
ああ、ポナペに来たんだなあ、と思える、即ち観光客の期待に100%以上応える場所であった。
しかし、エコなため、窓は網が貼ってあるだけで、嵐の夜はオソロしい。
屋根はヤシの葉で出来ていて、ヤモリが山ほどいる。
ヤモリのウンチ対策も大変であった。
そして何故かウォーターベッドだった。これが寝れない。

海を見晴らす素敵なバーとレストランがあり、またオーナーは島の教育委員会の委員等であったため、出張時はなるべく訪ねて、話を聞く機会を設けた。

そのThe Villageが2013年、40年の歴史を閉じてしまったのだ。
最初4名だった土地の所有者が、いつの間にか26名に増えていて、リース交渉が手こずり、諦めをざる得ない状況に追い込まれた事が原因。



このブログを書くために、ウェッブサーフィンしていたら、The Villageのオーナー、ボブとパティが直面した困難はこれだけではなかった事を知った。
ポナペ胡椒は有名だ。ボブは胡椒ビジネスでも成功する。二番煎じでポナペ州政府が胡椒ビジネスに手を出したとたん、価格設定や品質管理ができず、ボブの会社もポナペ州政府の会社も共に潰れてしまった。
またボブは貝のボタンビジネスも開始。しかし、これもポナペ州政府が約束を守れず失敗。
大きな負債を抱えボブはポナペ州政府を訴えていた。
花咲か爺さんの話を、なぜか思い出してしまう。

Special Report
Closure Of The Village Hotel In Pohnpei: The End Of An Era
By Bruce Lloyd、Marianas Business Journal, April 8, 2013
http://pidp.eastwestcenter.org/pireport/2013/April/04-16-sp1.htm



パラオ観光局の方と意見が一致したのは、商売の基本、嘘をつかない、約束を守る、一生懸命真面目に働く、そう言った事が、島人には、あまり期待できないのである。これは良し悪しというより、文化の違いであろう。
最近訪ねた八重山諸島でも八重山観光フェリーの池間会長が、本土の人は島人に比べよく働く、とおしゃっていたので、やはりそうなのであろう。

額に汗してコツコツ働く、という行為が、尊敬され、美徳である社会は、世界にそれほど多くないように思う。パラオの人が日本時代を懐かしむ話を時々聞くが「勤勉」とか「礼節」といった価値観を懐かしんでいるようである。

パラオのPEW [2016年02月28日(Sun)]
某日本政府海洋組織関係者とのパラオでの会話。
T氏「パラオはPEWに完全にやられてますね。」
私「ここ数日のヒアリングでは、パラオの人たちはPEWの問題点を充分わかっています。」
T氏「パラオの人わかってるんですか?」


<豪州海軍も米国沿岸警備隊もPEWの餌食>
わかっているのである。
ただ確証がなかったのだ。豪州海軍も米国の沿岸警備隊もみんなPEWにやられている。
当然である。豪州も米国も、魚のこと、漁業のことを知らない。
なぜか?漁業やってない。


当方はオーストラリアのビリオネラーが、ドローンによる海洋監視という「陳腐」な案につき合う機会があり、目の前でPEWが何者か知る機会を得た。
ビリオネラーさえ嫌うPEW、なのだ。
石油成金のPEW一族。目的は自分たちの実績だけ。中身なし。お金も汗も出さない。


<ニューヨークタイムズのプロパガンダ記事>
パラオ出張に飛び立つ直前、ニューヨークタイムズの下記の記事が回ってきた。
これぞ、PEWとNYTの合作プロパガンダ記事!
財団の支援、日本の支援に一言も触れていない!
全てPEWの功績です!日本財団が支援した小型艇は"ill-suited" だと?!
この記者は馬鹿か、性根が腐った人物である。もしくはPEWから便宜供与を受けているのだろう。PEWは現役の米国沿岸警備隊にもこような便宜供与をしている。目の前で見ました。
現役米国沿岸警備隊にPEWのキャンペーン(具体的支援ではありません)を代行させるのだ。
早速財団と、豪州、米国、パラオの関係者にこの欺瞞記事を回覧、報告した。

"Palau vs. the Poachers"
http://www.nytimes.com/2016/02/21/magazine/palau-vs-the-poachers.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&clickSource=story-heading&module=photo-spot-region®ion=top-news&WT.nav=top-news


<カッコ悪かったレオ様>
PEWの手口を存分経験したパラオの知人の話。
米国で、レオ•デカプリを招いたPEWの会議に参加したのだそうだ。多分PEWの招待。
レオ様の一番近くに席を取り、ワクワクして待ったのだそうだが、実物は全然カッコ悪かったのだそうだ。
自分のご主人の方が全然カッコイイことがわかったそうである。
PEWの手口も教えてくれた。海洋科学を理論的に議論するグループと、「イルカや鮫がカワイソウ!」とキャンペーンをはるグループにだいたい別れるのだそうである。
そして、キャンペーングループの方が断然華やかで盛り上がっており、全く違う世界を作っている、のだそうである。
西太平洋の海洋安全保障 [2016年02月27日(Sat)]

The Meeting of Four Governments (Palau, Japan, Australia and the United States) and Two NGOs (The Nippon Foundation and...

Posted by Kambes Kesolei on 2016年2月26日


2008年に開始したミクロネシア海上保安事業。
8年目にして大きく動いた。多分、西太平洋の海洋安全保障の在り方を大きく変えることになるであろう。
パラオで会議成果が公表されているが、まだメディア等には出ていないので、詳細は後日。

パラオ60万㎢のEEZに海洋警察が25名程。現在日本財団からの小型パトロールボート2隻が供与されているが、以前は豪州が供与した監視艇が1隻しかなかった。しかも年間の稼働日が30日位しかなかった。
ここに、テコ入れをしたのが財団の支援である。

そして、さらなる大型の支援が合意された。本来あるべき姿の海上保安体制が支援される。
本来、自由連合協定を締結する米国が数十年前にやっているべき内容だったのではなかろうか?
米国は冷戦終結と共にこの地域から、関心も具体的支援も引いて行ってしまったのである。ミクロネシア地域の安全保障は、島の人々のためではなく、米国の安全保障のため、という認識だからだ。

西太平洋の広大な海洋は、人身売買、麻薬、違法移民、マネロン、違法操業と越境犯罪の温床となっている。
ミクロネシア地域協力 [2016年02月26日(Fri)]

The 21st Micronesian Chief Executives’ Summit (MCES) was heldin Koror, Palau, on February 23-24, 2016.Where the...

Posted by Think Big Palau - news feed on 2016年2月25日


例によって羽生会長からパラオへ行け、との一言で詳細な指示はない。
よって、自分で出張のミッションを立てる。
日本財団、笹川平和財団が主催するミクロネシア海上保安会議の直前に、ミクロネシア大統領サミットと首長会議が開催された。
実はこのミクロネシア地域協力の枠組みは、笹川太平洋島嶼国基金の第二次ガイドラインの支援成果なのである。

当方は基金の第一次ガイドライン、第二次ガイドラインをドラフトさせていただく機会を得たが、第二次は渡辺昭夫東大名誉教授を運営委員長にお迎えし、日本との関連が強いミクロネシアネシアに焦点を当てた内容とした。
初代、笹川運営委員長時代の案件であったUSPNetをODA案件にした直後で、USPがカバーしていないミクロネシア地域の遠隔教育とICT環境を整備することが具体的目的であった。

2008年に開始したミクロネシア海上保安事業は、このミクロネシア大統領サミットの場で合意を得て開始したのだ。これは当方が羽生会長に提案させていただいたことである。
当時、パラオの大統領補佐官、現在の国務長官クアルテイ閣下の協力を得て、あっという間に3国の大統領合意事項となった。

さて、久しぶりのミクロネシアサミット。
2008年の時と同じ顔ぶれである。レメンゲサウ大統領、クアルテイ長官。そして米国人法律家でレメンゲサウ大統領の右腕、ラリー•ゴダード氏。
ミクロネシア地域協力の制度化は当時からの課題であったが、今回はミクロネシア3国の大統領サミットと、米領のグアム、サイパン+ミクロネシア4州+ミクロネシア3国からなる首長会議と二本立てだったのを一本化し、Micronesia Islands Forumと改名することで合意。パラオに事務局を設置するところまで合意された。
台湾政府から400,000ドルの資金援助も決定している。
この地域協力の枠組みを、基金事業として支援してきた当方としては、日本が支援したい、という思いだ。

ICTの方も、このブログで紹介させていただいているが、基金事業として行ってきたミクロネシアの情報通信制度改革を、昨年は個人的な立ち場で支援させていただき、いよいよ海底通信ケーブルがパラオーヤップを結ぶこととなる。未だ、政策、規制作りの課題があり、これもサミット開催中、担当者と協議をする機会を得た。

https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/1278


パラオ出張の最後の夜。レセプションの席で、クアルテイ国務長官とこの8年の歴史を、さらには閣下が教育大臣として遠隔教育事業を進めようとした20年の歴史を語り合う時間があった。
まさか、ここまで続けられると思っていなかった。

パラオには笹川会長も御参加されていたが、お話をする機会はなく、この場を借りてお礼申し上げたい。


ラッセル国務次官補のアイランドホッピング [2016年02月23日(Tue)]
以前はキャンベル国務次官補が当方のパラオ訪問に追っかけてきたが、今回はラッセル国務次官補が、Commander of the U.S. Pacific Fleet Admiral Scott Swiftといっしょに追ってきた。
追ってきたいうのは冗談だが、2011年に行われたキャンベル国務次官補のアイランドホッピング以来の米国高官の太平洋島嶼国訪問ではないか? 
訪問先は、2月20−25日にかけてトンガ、サモア、パラオ。
パラオでは現在開催中のミクロネシア首長会議に集まった、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦そしてパラオ大統領とのバイの会議が予定されている。

Assistant Secretary Russel Travel to Samoa, Tonga, and Palau
http://www.state.gov/r/pa/prs/ps/2016/02/252617.htm
『一に人 ニに人 三に人』近代日本と「後藤新平山脈」100人 [2016年02月21日(Sun)]
『一に人 ニに人 三に人』近代日本と「後藤新平山脈」100人、
後藤新平研究会編 藤原書店
を手に取った。
後藤新平が人をイデオロギーや地位で差別せずいかに大事にしたか、ということがよくわかる。

「開発論」「教育論」につながる、内長性(Endogenous)という言葉が出て来る。(下記参照)
『処世訓』にある記述だ。
後藤新平の孫、鶴見和子氏の『内発的発展論』はもしや後藤新平のこの思想が原点なのではなかろうか?
内長性(Endogenous) は、開発論の中で、ダグ・ハマーショルド財団の「もう一つの発展」でも取り上げられている。

もしかして、現在議論されている開発論、特にアマルティアセンの潜在能力と後藤新平の開発哲学は繋がっているのではないだろうか?

<参考資料> 
「内発的発展論の現実化に向けて」若原幸範, 社会教育研究 = Study of Adult Education, 25: 39-49, 2007
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/20398/1/39-社会教育研究25.pdf



「最も神聖なる法律は我が心中にあり、それは何ぞや、人々は尊重すべき自然性を有っている、内長性(Endogenous)あることである。教育はその内長性を開発することに他ならず、この内長的自然性の本源なる自我は神聖である。
ーわれ万物のなかにあり、万物われの中に存す。」
(『処世訓』)同書17頁
フィジー、トンガ、大型サイクロン、ウィンストンが直撃 [2016年02月20日(Sat)]
フィジーを大型サイクロンが襲っている。
明朝、被害状況が明らかになるかもしれない。

各種、オーストラリア、ニュージーランドのニュースの外に、フィジー政府がしっかり機能しているようだ。下記のフィジー政府のtwitterが正確で迅速な情報が得られるのではないか。

TW @FijiRepublic



避難所もしっかり準備されたようである。

明日(21日)、明後日(22日)はトンガ北部の離島、ババウ、ハアパイ、近辺に向かうようだ。
パラオ出張 [2016年02月20日(Sat)]
明日からパラオ出張で、しばらくブログの更新ができないと思います。
現場の情報を色々集めて、また再開します。
| 次へ