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早川理恵子博士
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緊急提言 パラオ・フィリピン海上保安協力協定締結 [2013年07月28日(Sun)]
安倍首相のフィリピン訪問。
以前より協議されていた海上巡視船の供与が7月27日発表された。
10隻をフィリピンの沿岸警備隊に円借款で供与。



本件、外務省のODA担当局から昨年照会があったので、詳細を知る立場となり、関心があった。
「第2回日・フィリピン海洋協議の開催 」


日経新聞の記事によれば
「フィリピンは12の管区を設けて海上を警備しているが、外洋まで警備できる35メートル級の巡視艇は4隻しか稼働していないという。日本が供与する10隻を合わせれば、管区ごとに1隻は配備できる。2014年から3年程度かけて供与する。」
とある。

35メートル級の外洋航海可能な警備艇、10隻という事であろうか。
新聞記事は憶測も事実として書かれている事が多いので、詳細な支援内容は順次確認していきたい。



このフィリピンの海上保安強化。パラオの、ミクロネシアのそして太平洋諸島の海上保安と無関係ではない。イヤ、無関係であってはならない。

現在の太平洋諸島の海上警備。ない、と言っても過言でない。特に外洋の警備。
だからこそ、苦肉の策でレメンゲサウ大統領は全EEZ商業漁業禁止計画を提案したのである。

35メートル級の外洋警備艇に等しいオーストラリのPPBPが太平洋島嶼国各国に夫々1−3隻供与されている。が、それを動かす燃料費、人員、メンテ、等々島のキャパシティは追いつかない。

そこでUSCGがやっているのが、シップライダーズ。島嶼国の海上保安能力強化ではなく、USCGの警備艇に島嶼国の法執行官を乗船させて、島嶼国の海上警備を行うスキームで、太平洋全体に拡大している。


しかし、キャパの視点から言えばアジアは別格。
親分情報によるとフィリピン、インドネシア、マレーシア等々、外洋船をどんどん供与しても運用するキャパは十分あるのだそうだ。

ここで緊急提言をしたい。
海はつながっている。パラオとフィリピンの海洋はお隣。
違法操業が行われているのもこの隣接海域。トビ、ヘレン環礁の周辺。
パラオ・フィリピン海上保安協力協定締結したらどうでしょか?
具体的にはニウエ協定に準じた、2国間の海洋監視協定の締結や、フィリピンの外洋警備艇にパラオの法執行官が乗船し警備する、シップライダーズ協定が考えられる。

この2国間協定をアレンジするのは、日本の役割ではないか。
できれば、日米豪が某の形でバックアップ体制を作れると良いと思う。
Terms of engagement: Australia’s regional defence diplomacy [2013年07月27日(Sat)]
ASPIのベルギン博士とベイトマン博士がまたレポートを出した。

"Terms of engagement: Australia’s regional defense diplomacy"
http://www.aspi.org.au/publications/publication_details.aspx?ContentID=365&pubtype=5

太平洋島嶼の事だけでなく、東南アジア、東チモール、インド洋、パプアニューギニアの章も立てられている。

太平洋島嶼国の章では、サブリジョナリズムに注目せよ、と。
これは日本財団、笹川平和財団が行っている事なのです。
勿論我々が行うミクロネシア海上保安支援事業の事も明記されている。

但し、一カ所勘違いしている。
日本はパラオに戦略的意味を見いだしている、とある。
多分、パラオに戦略的意味を認識している日本人は私の他にあと数人。
キャンベラの日本大使に聞いてご覧なさい。
パラオなんて知らない可能性もありますから。とメールしておいた。

日本とパラオの関係が強固になったのは、ひたすらナカムラ大統領と故三塚博議員の信頼・友情関係であろう。三塚議員の初パラオ入りをアレンジしたのが笹川平和財団の初代田淵節也会長。

それから石原慎太郎氏。石原議員の紹介で日本財団が初代日本丸、大和丸の二隻を建造。1990年寄贈している。現在の日パ議員連盟会長は石原伸晃議員。
(詳細は笹川会長のブログ:https://blog.canpan.info/sasakawa/archive/2766

ナカムラ大統領は独立後のパラオを導いてきた。現在のレメンゲサウ政権の流れも作ってきた。


ベルギン博士にもう一言、メールした。
「ご存知と思いますが、日本がミクロネシア統治をしたのは、チャーチルが日本に第一次世界大戦に参加して欲しいがために、秘密協定で赤道以北の独領を日本にあげる、と提案したからです。少なくともチャーチルは当時の豪州海軍に太平洋の島々を守る能力がない、と判断していました。」


『海賊の経済学―見えざるフックの秘密 』 ピーター・T・リーソン著、 山形浩生訳 [2013年07月27日(Sat)]
山形浩生さんの密かなファンである。
内緒だけれど(この方敵が多そうなので)山形浩生さんなしでは経済の話に入れなかった、と思う。感謝。

さて、海洋安全保障のお仕事をする上で、「海賊」というのは一つのキーワードのようだ。
前のブログに国家の略奪行為の正当化が語られている。
太平洋の漁業資源を巡る争いも誰が略奪者か、という点をパラオのレメンゲサウ大統領はじめ、島嶼国政府はしっかり認識しているのである。

海賊の経済学―見えざるフックの秘密 』は小さい頃から海賊ファンの著者が経済学の視点から書いた本。
私的(民間?)略奪行為であろう「海賊」は意外と商船よりも民主的で、経済的合理性があった、という内容の本。(と理解しています。)


海賊の船長は民主的方法で選ばれ、少しでもミスを犯したらすぐクビになる。
他方、商船の船長はパワハラ、セクハラ当たり前。お給料の差も海賊の船長に比べベラボーに大きい。
海賊の方が商船より平等主義だった、のだそうだ。

しかも意外にも海賊は平和愛好者。
ジョニーデップの海賊映画でも見られるように、「海賊」と聞けば縮み上がる恐ろしいイメージがある。これは、「海賊」と出会ったら、観たら、抵抗しないでさっさと退散せよ、即ち武力行使を避けた、平和指向のイメージ作戦なんだそうです。

身近の話では、IUU 違法操業取り締まりをやっているが、違法操業の起源、原因を対処しないと、いつまでもいたちごっこのような気がする。

筆者が限りなく愛する「海賊」も、できればしない方がいいだろうし、いない方がいい「社会悪」ではないだろうか。まあ、正当性、正統性の中から悪が生まれてくるんだろうけど。
What is the Pirate Organization? [2013年07月26日(Fri)]
このYou Tubeが面白すぎるので、とりあえずアップしておきます。
海洋空間とサイバー空間をつなぐもの。「海賊」だったのね。




『海賊の経済学 ―見えざるフックの秘密 』
ピーター・T・リーソン著、 山形 浩生訳、も面白かったのでこのブログに書きたい。今日時間が取れるといいのだけれど。
やっぱり朝4時おきしないとだめだ。

"The Pirate Organization: Lessons from the Fringes of Capitalism"
Rodolphe Durand (著), Jean-philippe Vergne (著)
Economic Policy Speech by H.E. Mr. Shinzo Abe, Prime Minister of Japan [2013年07月23日(Tue)]
笹川会長がブログでお薦めしていた安倍首相のスピーチ。
確かにエンカレッジングである。海洋安全保障には直接関係ないけれど、日本の経済力はそれを裏打ちするものだから、重要だ。

日本の経済規模は独英を足したより大きい。
日本の4.1%の経済成長率は一年にイスラエル国家を一つ作るのの等しい。

日本の経済規模を自覚していないのが日本人自身かもしれない。

2008年、笹川平和財団が太平洋の海洋安全保障やります、と言ったとたんオーストラリアの政策が180度変わってしまったのだ。
日本が振り向いただけで、世界が変わる。
こんな認識が日本には必要かもしれない。

安倍首相のスピーチ 英文
Economic Policy Speech by H.E. Mr. Shinzo Abe, Prime Minister of Japan
Wednesday, June 19, 2013
http://www.kantei.go.jp/foreign/96_abe/statement/201306/19guildhall_e.html

和文
平成25年6月19日
安倍総理大臣・経済政策に関する講演
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/0619speech.html

笹川会長のブログ
「日英対話」―今年は日英外交400年―
https://blog.canpan.info/sasakawa/archive/4149
「開発戦略の変遷と援助の有効性について」石井菜穂子著 [2013年07月22日(Mon)]
パラオのレメンゲサウ大統領が進める、全EEZ商業漁業禁止地区制定案。
課題の一つがその資金メカニズムである。
商業漁業を禁止すると、今まで得ていた年間約3億円の漁業権の収入がなくなる。
それに加え、法制度の整備、監視の強化等々、余計な資金が発生してくる。
これらの資金をどうするか。
一つの可能性としてGEF - Global Environment Facilityの活用が検討されている。

GEF、聞いた事はあるがその内容は知らない。
ウェッブサーフィンしていたら、昨年トップに日本人女性の石井菜穂子さんが就任したとのニュースを見つけた。
石井菜穂子さんは元財務省副財務官。WB, IMFでの経験が長い。
環境保護ー経済成長ー財政 の協力可能性を探っていくという。


それから「開発戦略の変遷と援助の有効性について」というペーパーも拝読した。
http://www.mof.go.jp/pri/publication/financial_review/fr_list3/r54/r_54_068_103.pdf
これ面白い。一機に読んでしまった。

個別事業支援に前に制度・政策改革を、という話は聞いていたが今までそれに関する文献は読んだ事がなかった。私はUSPNet支援を通してその必要性を確信していた。
「ミクロネシア連邦国家ICT電信電話政策」
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/722

制度・政策改革なくして開発援助は成り立たないのである。このペーパー、参考文献も多く、開発関係者必読です。2001年のペーパーだが、開発サークルの皆さん読んでいるのだろうか?

さて、ミクロネシアの海上保安事業と全EEZ商業漁業禁止地区制定案に戻る。
これこそ、パラオの、ミクロネシアの、そして太平洋島嶼国の、海洋ガバナンスにおける政策・制度改革に他ならないのである。
バヌアツの独立支えた日本 [2013年07月22日(Mon)]
日本特殊論は避けて通るタイプであるが、やっぱり日本は特殊だ、と太平洋を渡り歩いて思う事が多い。
以前、トンガの民主化を支えた日本の皇室の事を書いた。

ジョージ・ツポウ5世(2) – 日本の皇室が支えたトンガの民主化
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/551

先日バヌアツを訪ねた際、日本特殊論を擁護するような話を聞いてしまった。
「やっぱり日本って凄いカモ?」と思わざるを得ない話。

フランスとイギリスの共同統治、という特殊な植民地経験があるバヌアツ。
1980年に独立を遂げたが、その独立を導いた初代大首相ウォルター・リニ。
出身地はペンタコスト島。中心地から離れた離島である。
バヌアツはその伝統文化を守ろうとする姿勢がどこの国よりも強い。なんでだろう?と疑問に思っていたが、その背景に「日本」があった。

最近このペンタコスト島の首長の娘と結婚した友人から聞いた話である。
彼の義理のお父さんはペンタコストを、バヌアツを発展させるには教育が必要だ、英語が必要だと確信し、どこよりも早く教育に情熱を傾けて来た。英語ができなければ国際社会で生き残れない。
現地語を禁止し、英語一本。
ところが、オーストラリア政府の招聘でキャンベラのオーストラリア国立大学を訪ねた時の話。
たまたま留学か訪問していた日本人学生が伝統文化を披露する機会を観た。
経済大国となった日本が、伝統文化を維持している!
これで義理のお父さんの確信が180度変わった。
伝統文化の維持なくして、開発、発展はあり得ない。
60年代後半から70年代であろう。日本は既に高度成長時代に突入。
敗戦から世界経済のトップランナーになろうとしている時代だ。

この友人の義理のお父さんが、教育と伝統文化を率いたペンタコスト島から2名の首相がバヌアツに誕生している。

運命の人が国務大臣に [2013年07月16日(Tue)]
このブログにも何度か登場いただいているパラオのビリー・クアルテイ牧師。
文部大臣、大統領補佐官等々の要職に就かれ、独立後のパラオを支えてきた一人である。
いよいよ、レメンゲサウ政権の国務大臣に任命された。
議会の承認を待ってとなるが、反対する声はない、という。


Palau Compact Chief Negotiator Nominated As State Minister
OceaniaTVne

ミクロネシア海上保安事業が立ち上がった大きなきっかけがこの方。
以前「運命の人」で紹介させていただいた。
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/385

1月に立ち上がったレメンゲサウ政権。重要な閣僚ポジションがなかなか決まらなかった。国務大臣、教育大臣。
国家の命運をかけた米国との自由連合協定の交渉だけビリー・クアルテイ氏が引き受けていた。
しかし、状況が彼を許さなかったのであろう。
色々と知っているので素直に喜べない。
個人的な気持ちはクアルテイ牧師の娘さんといっしょ、だと思う。

モナコ・ブルー・イニシアチブ MBI [2013年07月14日(Sun)]
モナコ公国、アルベール二世。環境保護活動家として活躍している。
国家元首としては世界で唯一人、2006年には北極点に、2009年には南極点に到達。

モナコの事はよく知りませんが、人口36,000人、面積2.02 km2の地中海に面した小国。
アルベール二世、2010年に海洋環境保護を目指したMonaco Blue Initiativeを開催。
2013年6月には、我らがレメンゲサウ大統領が招かれ、キーノートスピーチを行った。
太平洋島嶼国からは、キリバスのアノテ・トン大統領もキーノートで招待されている。

レメンゲサウ大統領は全EEZの商業漁業禁止地区制定の話を中心に、島の視点からの海洋保護の意義を強調。
トン大統領は2008年に制定したフェニックス海洋保護区のファイナンシャルスキームを説明している。
Phoenix Islands Protected Area
http://en.wikipedia.org/wiki/Phoenix_Islands_Protected_Area

両者とも、NGOの協力を強調している。きっとNGOの方が機動性があるのであろう。
日米豪等々、大国の政府は動きは確かに鈍い。
パラオ政府から財団への期待が大きい理由の一つかもしれない。



レメンゲサウ大統領、トン大統領のスピーチは下記のウェッブからダウンロードできます。
http://www.monacoblueinitiative.org/en/editions/mbi-2013/presentation/speeches/

モナコ・ブルー・イニシアチブのウェッブサイト
http://www.monacoblueinitiative.org/en

モナコ公国の海洋への関心の歴史は1906年に設置されたOceanographic Institute まで遡る。
2006年には環境保護を目的とした、Prince Albert II of Monaco Foundationが設置されている。
http://www.fpa2.com/home.html


第13回ミクロネシア大統領サミット開催中 [2013年07月11日(Thu)]
昨日7月10日から13回ミクロネシア大統領サミットがパラオで開催されている。

日本財団、笹川平和財団が進める、ミクロネシア海上保安事業は2008年に開催されたこの大統領サミットが一つのキックオフであった。

下記のニュースによると昨日開催されたアジェンダ設定のための事前会議で、パラオから海上保安事業が提案された。オーストラリア、ハワイ大学に並んで笹川平和財団の名前も出ている。

"modern technology"とはこのブログでも紹介したWavegliderとUAVの事だ。

「無人偵察機が守るパラオの海 」
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/770
「海からの「無人偵察機」 Wave Glider」
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/754

マーシャル諸島からは気候変動、ミクロネシア連邦からは海底通信ケーブルの議案が提案された。


Wednesday, July 10, 2013
Officials prepare discussions for Micronesian Presidents in Palau
http://myfsm.blogspot.com/2013/07/officials-prepare-discussions-for.html

引用 パラオからの提案内容
"The host country showcased its review on the use of modern technology in maritime surveillance, specifically using drones and gliders. According to Mr. Rinehart Silas from the Palau President's Office, Palau has taken steps by approaching partners such as Australia, the Sasakawa Foundation and the University of Hawaii to move into this direction. He also said the project was still at its very early stage, but Palau is sharing with the FSM and RMI not only for information but because maritime surveillance has often been a joint effort for all three governments from time to time."