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早川理恵子博士
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赤カブーその2 [2010年11月30日(Tue)]
赤カブーその2

一週間ほど前に種を植えた赤カブが、暖かい気候のせいか、もう大きくなった。
50株ほど引き抜いて半分は酢漬け。半分はみそ汁にしてみようかと思う。

娘は大根のみそ汁が大好きだ。
赤い色がお味噌の茶色に染まらないといいのだけど。
どうなることやら。。。

その後。。。
やっぱり、赤かぶはだし汁を赤くした。
ここにお味噌を入れると赤っぽい茶色になった。
赤カブは色が落ちて薄桃色のカブに変身。
中は柔らかくておいしい。

娘のお椀を見るとカブが残っている。
「なんで食べないのよ。」
「赤くないんだもの」
今度はお味噌汁をいっしょに作ろうと思う。
カブが変身する様子を知れば食べるかもしれない。
WarshipsからLawshipsへ [2010年11月29日(Mon)]
WarshipsからLawshipsへ
Batemanのコーストガード支持論 -
Coast Guards: New Forces For Regional Order and Security



 2003年に書かれたBatemanの”Coast Guards: New Forces For Regional Order and Security”を読んだ。この10月に立ち上がった「海洋安全保障の新秩序構築研究会」(笹川平和財団自主事業)のメンバーにいないことが不思議に思えるほど、問題意識を共有している。
 以下概要をまとめる。

 
<WarshipsからLawshipsへ>
 西太平洋と東南アジア、特に島や半島が複雑に入り組んだ場所での”sensitive situation”な海域に軍人や軍艦が出て行くよりも海上保安艇や人員が出て行く事を各国は好む。
 1982年に採択されたUNCLOSで制定された200カイリの広い海域を各国がどのように管理するか。海軍にその能力はあるが、UNCLOSの目的に沿った海軍の正当化、特に”maritime policing”が必要。
 「新しい時代の古い軍隊」の選択として、さらに未来の国際社会の選択として、WarshipsからLawshipsへという道がある。
 コーストガードが必要な理由はいくつかあるが、一つには相手が軍人ではないからだ。ここでBatemanは米国のPosse Comitatus Actを引用している。


<日本の海上保安庁を絶賛>
 過去10年、特に1998年からコーストガードがバングラディシュ、フィリピン、べトナム、マレイシアで設立されたことを指摘。
 Batemanは日本、台湾、中国のコーストガードを紹介しているが、日本に関する記述が多い。日本の海上保安庁はパラ・ミリタリー組織として充分な機能を備えた、”excellent example”と絶賛。
 東南アジアでの実績、特に定期的なアジア海域での活動、アジアからの留学生の受け入れ、インド洋での外交的指導力の発揮など日本の海上保安庁を諸手を挙げて讃えている。


<地域海洋安全保障協力はコーストガードで>
 地域の海洋安全保障、BatemanはMCSBMー Maritime Confidence- and Security-Building Measure - は政治的また運用上課題の多い海軍よりもコーストガードで行うべきだ、と主張する。
 実例として、1996年米海軍とメキシコ海軍の訓練が予定されていたがメキシコから反対があり、USCGとメキシコ海軍で進めた。
 2000年には北太平洋海上保安サミットが開始された。コーストガードによる地域協力は始まったばかりではあるが、拡大しつつある。 
 なお、テロ戦争で、海軍が出動したケースがあるが、これは長い目で見れば逆効果である、と説く。
 最後に、海軍が過去の経験を参考に計画を立てるのに対し、コーストガードは未来のニーズ、特に次世代のために、健康で管理された海洋環境のニーズに応える計画を立てる、と締めくくる。


<コメント>
 Batemanがこのペーパーを発表したのは2003年1月。それまで内向きだった豪州ハワード政権が、アジア太平洋の安全保障に積極的に乗り出したころである。9.11の他に2002年のバリ爆破テロ事件もあった。RAMSI開始は2003年7月のことである。
 2004年の総選挙では海上保安庁設置案を持つ労働党政権に危うく政権を取らそうであった。内の従兄弟が首相になり損ねた選挙なので、忘れられません。
 このように思い出してみると、オーストラリアの非軍事的安全保障の役割を示唆したペーパーであった、とも解釈できるのではないか?


文献:
SAM BATEMAN,”Coast Guards: New Forces For Regional Order and Security”, The AsiaPacific Issues No. 65, January 2003  East-West Center,Hawaii

(文責:早川理恵子)
潮干狩り [2010年11月28日(Sun)]
潮干狩り

 
 友達のホリデーハウスを訪ねた。
 潮が引いて来たので、潮干狩りに行く事にした。
 いつ行っても誰もいない入江である。

 入江にある標識が替わっていた。
 以前は一人バケツ一つまで、と書かれていた。
 新しい標識には一人ザル貝50個まで。3人だから150個取れる。
 他にもいろいろ注意事項が書かれている。
 ニュージーランドは海洋保護地区では世界的なリーダーなのだそうだ。
 
 表面にある貝は鳥が食べて殻だけになっているがすぐその下にはびっしりと貝が並んでいる。 
 50センチ四方も掘ったところでバケツ一杯になった。だいたい150個だ。

 重いバケツを順番に担ぎながら、家に戻る道は来たときよりも遠い。
 友人宅に半分、家に半分持って帰った。
 塩水につけて半日、砂を抜く。
 日本酒がなかったのでワイン蒸しに。
 ワインが煮え立ったところですぐ火を消す。醤油を落とし、蓋をして数分待つ。
 再び蓋を開けた時の湯気の無価(ムゲ)。
 これぞ、海の幸。
 二人では食べきれず残りは佃煮にした。
 



 
貞岡大使との会話 [2010年11月27日(Sat)]
貞岡大使との会話


 2010年11月のパラオ出張で、在パラオ日本大使館の貞岡大使とお話することができた。
 ODAが削減される中で、数の多い太平洋島嶼国に遍く平等に支援するのはどうか?というお考えのようだった。
 笹川太平洋島嶼国基金は前運営委員長渡辺昭夫先生のご意見で、ミクロネシアに比重を置いた支援を1998年から実施してきた。


<日本の対島嶼国支援>
 日本政府の対太平洋島嶼国支援はバイが基本である。
 島嶼国基金は当初よりマルチで、米豪とも時には協力し進めてきた。
 
 太平洋島嶼地域には多くの政府地域機関があるが日本政府はどこにも、オブザーバーとしても参加していない。
 島嶼国基金は当初より、事業目的に沿って、効果的に実施する地域組織(USPなど)と随時手を組んで進めてきた。

 日本政府はPIFの正式対話国になっており、毎年PIF議長の招聘と、PIF総会への出席、そして3年に一度開催される日本政府主催の「太平洋・島サミット」はPIFとの共催という形を取っている。
 島嶼国基金も、当初PIFをカウンターパートとしていたが、効率的なかったので、対話先はinclusiveで進めてきた。

<PIFの実態>
 太平洋諸島フォーラムは、フィジーの初代首相、故カミセセ・マラ閣下が、島の問題を島のイニシアチブで協議したい、と立ち上げた組織である。
 よって、現在メンバーであるオーストラリア、ニュージーランドを入れるかどうかは苦渋の選択であった、と当時を知るパプア・ニューギニア首相ソマレ閣下が述べていた。
 結果、豪州、NZを入れた16カ国から構成されるが、カミセセ・マラ閣下の当初の思惑からは、大きく道が外れたように見える。
 今年の総会にはソマレ首相始め4カ国の首脳が欠席した。

<0.6%の参加>
 先月10月に発表されたバヌアツにあるシンクタンク、Pacific Institute of Public Policyのペーパーにちょっと驚く数字が出ていた。
 島嶼国14カ国が負担しているフォーラム予算は全体の0.6%である、というのだ。貞岡大使も驚かれたようだった。
「0.6? 99.4%が豪州、ニュージーランドということですね。」

  0.6を14カ国で割ると、一カ国平均0.04%の予算負担ということだ。
 0.04対99.4。この比率では島のイニシアチブは発揮できないであろう。まさにこの数字がPIFの実態を語っている。

<新たな太平洋島嶼国外交>
 PIF重視の日本の対太平洋島嶼国外交は豪州従属外交、とも言える。
 民主党政権になって、太平洋島嶼国との議員連盟も新しく発足したようであるが、ここは超党派で、新たな太平洋島嶼国外交の舵を取って欲しい。
 その可能性の一つが日本財団が、笹川平和財団が既に提案し、進めている「海洋外交」である。


参考文献

Pacific Institute of Public Policy, "ISLAND DREAMING: A fresh look at Pacific regionalism", Discussion Paper 15, October 2010

(文責:早川理恵子)
第8回ミクロネシア大統領サミット [2010年11月26日(Fri)]
2008年11月に書いたレポートである。
第8回ミクロネシア大統領サミット及び実務者会議に出席した。
日本財団、笹川平和財団が進めるミクロネシア海上保安案件にミクロネシア3国の大統領が合意するまでたった6ヶ月だった。

===
 第8回ミクロネシア大統領サミットが2008年11月19ー20日ミクロネシア連邦で開催された。同サミットで「ミクロネシア海上保安」を議案として取り上げられる方向で3カ国が調整。本案件の関係機関である笹川平和財団羽生会長が議長国パラオから正式に招待された。
 サミットに先駆け11月17ー18日には実務者会議が開催。議長国のパラオ政府の要請を受け、各国との事前調整を担当していた早川が出席することとなった。

<合意までの急展開>
 結果として、ミクロネシア3カ国共同の海上保安庁の設置の方向に向け、日本財団、笹川平和財団及び既に協力関係にある米豪の協力を得て進めることでミクロネシア3カ国の大統領が合意した。

 ここまでの動きは早い。約半年の経過をまとめる。
 今年4月に訪日したマーシャル諸島大統領と日本財団笹川会長が当該地域の海洋安全保障について話しあったことをきっかけに、翌5月には羽生会長がマーシャル諸島を訪問。閣僚との協議の中からミクロネシア地域の海上保安構想が生まれた。その後ミクロネシア連邦、パラオ政府及び米豪政府との非公式な協議を継続。9月には羽生会長がミクロネシア連邦とパラオを訪問し各国の大統領及び閣僚との協議を行った。
 この9月のパラオ訪問で大きな動きがあった。大統領との会談の翌日、クアルテイ大統領補佐官から次回のミクロネシアサミットで議案として取り上げ合意する方向で調整したい、と連絡があったのだ。
 11月のサミットまでの詳細は省くが、この合意までの早さの背景には下記の理由があげられる。

1. 海洋安全保障はミクロネシア3国にとって共通の最重要課題の一つである。
2. 安全保障に関することなので、主要援助国の中国、台湾からの援助は受けにくい。他方米豪の支援が強化される動きは見えない。
3. 地味ながらもミクロネシア各政府が認める事業を展開してきた笹川太平洋島嶼国基金(以下基金)への信頼。基金は第2次ガイドライン(1999ー2008)でミクロネシア重視の事業を実施してきた。

 1999年、故田淵会長が故三塚議員(日本パラオ議員連盟会長:当時)を誘いパラオを訪問して以来、パラオ政府の基金への信用が格別強くなったことも明記しておきたい。


<新しい地域主義ーミクロネシア地域協力の動き>
 なぜ今ミクロネシア地域協力の枠組みが形成されつつあるのか?またこの動きが意味するものは何か?

 ミクロネシア諸国は2000年頃から共通の課題に共に取り組むため、地域協力の枠組み形成に努力している。なぜサブリジョナルの動きが生まれてきたのか?下記に考察する。

1. ミクロネシア3カ国は地域政府機関「太平洋諸島フォーラム」(PIF)のメンバーである。しかし、PIFは当初の組織名(South Pacific Forum)からパラオ前ナカムラ大統領がSouthを取っても、未だ豪NZの影響力が強く、英連邦諸国を重視。ミクロネシア地域への関心が高い、とは言えない。PIFだけでなく、SOPAC, SPC, USP, FFA等全て地域機関は南太平洋に軸足を置いている。
2. 加えて、近年フィジー等メラネシア諸国の政情不安が続く中、豪NZの関心もそこに集中し、ミクロネシア地域はPIFからの裨益を期待できない。前回のフォーラム総会にはパラオ、ミクロネシア連邦の大統領が欠席している。
3.多くのポリネシア、メラネシア諸国が英連邦に属し、イギリスの制度に準じているのに対し、ミクロネシアは米国と自由連合協定を結び、米国の社会制度に準じている。ミクロネシアがメラネシア、ポリネシアと歩調を合わせるのは無理がある。

 ミクロネシア地域協力の動きは基金がトリガー(の一つ)となった背景もあり、注目していた。この動きに日本がどのように参加できるかが、今後の日本の太平洋島嶼国外交の流れを変える機会にもなる、即ち笹川会長が今年5月「正論」に発表した「太平洋共同体構想」へつながると考えている。今回「海上保安」の案件がミクロネシア地域協力の流れに乗ったことは日本の対太平洋島嶼国外交の方向を変える大きな成果と捉えたい。

 日本がミクロネシアとの関係を強化する理由はもっとある。

1. 日本は地理的には米国よりもミクロネシアに近い。
2. 南洋統治の「光と影」の歴史的繋がりがある。スペイン、ドイツ、日本、アメリカと500年近く続いた他国からの統治からやっと得た「主権」を、彼らの求めに応じて応援する「境遇」がある。
3. 加えてミクロネシアには日系のリーダーが多く、日本への期待が大きい。ミクロネシア地域協力という新しい地域主義の動きは日本が太平洋の政治に参加する機会でもある。


<米豪へのアンビバレントな感情>
 サミットへ向けた事前協議で、当該地域の海洋安全保障に関しては米豪が既にさまざまな支援をしていることを財団は認識しており、米豪政府とも協議をする機会を得て、前向きな反応を得ていることをパラオ政府に再度説明した。
 実務者会議ではパラオ政府から、ミクロネシア3カ国大統領連名で米豪の政府関係者にレターを発信することが提案された。
 それに対しマーシャル諸島政府からは、ミクロネシア3国の主権に関わることなので米豪は関係ない、との強気の発言があった。ミクロネシア連邦政府からは豪が支援するPacific Patrol Boatの人員引き上げや予算削減が予想される危機的な状況であり、米国政府には燃料支援の要請をしてもなしのつぶてだ、とのこれも米豪政府への批判的な発言があった。結局レターは米豪政府に「notifyする」という内容に落ち着いた。
 米豪の関係者が会場にいれば出なかった発言かも知れない。長年支援してきたにも拘らず、非難される状況は「明日の我が身」でもある。依存(従属)関係を強化するような援助をどのように避けるか、若しくは長期にコミットをする根拠をどのように見つけ出すか、肝に銘じた場面であった。

 もう一点、ミクロネシア3カ国政府担当者とのやり取りの中で感じたことは、我々の海洋安全保障活動への参加が、米豪政府への「カウンターパワー」として既に利用されている、ということだ。我々はミクロネシア地域での海洋安全保障に関してはまだ何も実績はない。しかし、「関心がある」という意思を示しただけで、既に米豪へのカウンターパワーとしてミクロネシア3国に利用されたのである。小国にとって敵対する大国が多い程優位なのである。小国が国際政治に影響を与えないことが影響を与え得る、という逆説的な動きを目の前で見ることができた。
 対太平洋島嶼外交とはそこを「裏庭」と思っている米、豪、ニュージーランド、フランスとの外交でもある。今後もこれら欧米諸国との調整は、太平洋島嶼国との調整以上に重要な課題である。


<海洋安全保障ー日本の新しい外交分野>
 太平洋の海洋安全保障は日本にとって古くて新しい問題である。太平洋航路の確保と漁業資源確保は日本の対太平洋島嶼外交の軸足であった。
 太平洋島嶼国の海洋安全保障問題は米国に頼るところが大きいが、豪、ニュージーランドがメンバーであるFFA, SPCの地域機関も主要な役割を担っている。日本はどちらの組織にも属していない。常に監視、管理される側である。 太平洋を「共に護る」という姿勢はなかった。
 今までの日本の漁業外交、太平洋航路確保の交渉を見直す機会として日本財団笹川会長が主張する「海洋外交」を真剣に検討することが日本にとって必要なのではないか。(笹川2008)即ちhereからthereに軸足を変える、立ち位置を変える必要があるということだ。
 それではthereに行って何ができるのか? 今回のサミットでの合意に至までの交渉で一番の難しかった点は「日本は何ができるのか?今まで実施してきたナウル条約、ニウエ条約による地域協力と何が違うのか?」という疑問に答えることであった。日本財団が行ってきたマラッカ・シンガポール海峡の活動を具体的数字と共に提示することによってこの問題は解決できた。
 日本とって海洋安全保障は「未知」でも「無知」でもない分野なのだ。 特に海上保安庁を持つ日本はそれを持たない豪、ニュージーランド、フランスに比して優位である。(USCGも主要な実動部隊は軍隊だ。)
 なお「マシ海峡」について日本財団海洋グループから迅速かつ丁寧な資料・情報提供の協力をいただいたことを感謝したい。

 今回のサミットの議案には地域フラッグによる監視体制の強化(ニウエ条約)、漁業資源の地域協力(ナウル条約)とならんで地域海上保安構想が並んだ。繰り返しになるが海洋安全保障問題はミクロネシア諸国にとって共通の重要課題なのである。そのような中で、こちら側で利益の確保に努力するよりもあちら側に行って彼らの資源や利益を共に保護する立場に立った海洋外交こそが、日本の対太平洋島嶼国外交に求められる。


 最後に笹川太平洋島嶼国基金渡辺運営委員長の主張を引用させていただく。

 我々が問うべき根本的な質問は「海は人々を分かつものか、あるいは結びつけるものか」である。
 以前の太平洋は我々を分かつものであった。しかし現在では、我々をより強く結びつけるようになっている。その結果 、日本と太平洋諸島は、PECC/APECの加盟国とともに、アジア太平洋共同体という大規模な機構のメンバーになろうとしている。こうした状況の中で、日本と太平洋島嶼国は、太平洋という貴重な財産から最大限の利益を引き出すことを目的とした共同戦略を模索していくべきであろう。(渡辺2000)



参考資料
【正論】日本財団会長・笹川陽平 太平洋島嶼国との共同体を
2008/05/06 産経新聞


渡辺昭夫,「グローバル化時代における太平洋島嶼国と日本の新たな関係」、笹川平和財団 笹川太平洋島嶼国基金事業室発行、平成12年7月
不都合な真実ー警備艇が漁船に? [2010年11月25日(Thu)]
不都合な真実ー警備艇が漁船に?

「警備艇をあげても、魚釣りに使われるらしいな〜。」

 日本財団と笹川平和財団が進めるミクロネシア海上保安案件では、沿岸警備艇を各国に供与すべく、そのスペックの調整が進んでいるが、関係者からふとこんなコメントがでた。

 確かに、どこの国とは言わないが、豪州が供与したPacific Patrol Boatを視察に行った時、船の上でマグロの解体作業をしていた。当方、海上警備が何かもわかっていない時だったので、こんなもんか、と微笑ましく見ていた。
 その後、日本の海上保安庁の方と接している中で、勤務中に居眠りしたり、ましてや警備艇で釣りをしたり、解体したりなんて、言語道断、絶対あってはいけない事であることを知る。
 上げたものは相手のものである。使用目的が違うじゃないか、と文句は言えても、365日24時間見張っているわけにはいかない。
 やっぱり「海猿」上映会をやって、海上警備ってなんなのか広く国民に認知してもらう必要があるのではないだろうか?

 ところで、釣り以上に不都合な真実がある。オーストラリア政府の報告書にもあり、関係者からもよく聞く話である。
 海上保安官が違法操業の漁師から賄賂をもらい、違法操業を見逃しているらしいのだ。
 確かに、違法操業を取り締まるよりも、給料1、2ヶ月分のキャッシュをもらった方が、余計な仕事もなくなり、都合がよい。それに例えお縄にしても、適当な勾留場所もなく、処罰手続体制も万全でない。
 


 マネーロンダリング、パスポート販売、と国家が国際犯罪に手を貸している国々である。
 忘れてはならないのはこれらの犯罪で迷惑を被るのは、回り回って我々である、ということだ。

 島のパスポートを手にした怪しいアジア人が行く先はどこか?移民規制が緩い米国、豪州等。
 台湾の陳総統が蓄財に成功した背景には島嶼国に作らせた即席銀行でマネーロンダリングをしたからである。
 フィジーに南半球最大のドラッグ工場があり、摘発されたのは数年前だった、と記憶する。

 
 広大な無法地帯、無法海域に挑むには、日米豪の協力しかあり得ない。

(文責:早川理恵子)
Posse Comitatus法 - 軍事力の在り方 [2010年11月24日(Wed)]
Posse Comitatus法 - 軍事力の在り方


(Posse Comitatus: 元々は森に巣くうアウトローや外部からの侵略、犯罪者を取り締まるための臨時召集した義勇団のこと)

 米国のコーストガード - USCGが軍隊と別れているのが特殊。しかし有事の際はUSCGは軍隊の指揮命令下に入る。それに比べ日本はコーストガードと軍隊が明確に別れていてもっと特殊、という説明をウーロンゴン大学ANCORS所長のチェメニ教授から受けた。

 米国の特殊な事情、というのはどうやら南北戦争直後に制定されたPosse Comitatus法があるせいらしい。軍事と非軍事を語る時にこの概念が重要そうなので、ザクッとメモしておきたい。

 ”Posse Comitatus”というラテン語はヨーロッパで古くから使用されていた。PosseはForce。ComitatusはCountry. 軍と警機能がまだ分離されていない時代だ。

 南北戦争後の社会秩序を回復するに当たり、軍事力の使用を禁止したのが1878年に可決されたPosse Comitatus法。USCG を除く陸海空軍と海兵隊に適用される。軍事機能を文民分野に使用してはいけない、という法律である。

 英国には沿岸警備隊があるが、海上警察権はなく、海軍に法執行権がある。海軍が法執行権を実行する場合はcivil lawに従う。これをMansfield Doctrineというのだそうだ。

 しかし米国のPosse Comitatus法も、過去30年間現実の脅威―テロ、違法移民、麻薬問題等―に対処するため軍隊が動員され、殆ど無意味な、消滅しかかっている、伝説的な存在になりつつある、という。(Trebilock, 2000) と同時にTrebilockはPosse Comitatus法の意味は、文民法に軍事機能を介入させないという範囲で失われていない、と主張する。問題は、過去30年大統領命で「例外処置」が立て続けに発効されたことによってその意味が失われ、またその事を誰も真剣に指摘していないことが問題である、と言う。

 他方、英国式を取るオーストラリアはどうか?
 広大な沿岸と海域、さらにはアジア太平洋諸国までの海洋安全保障を担おうとしているオーストラリア王立海軍は、日本の海上保安庁と同程度の人員である。
 現労働党政権が野党時代に、正式なコーストガード設立案を掲げていたが、与党になったとたん立ち消えとなった。そのかわりCustom and Border Protection Serviceが国境警備を行う。実際は国防省始め関係機関の寄り集まり、Whole government approachで形成されている。
 アジア太平洋で多くの途上国支援を実際に行ってきたオーストラリアは、逆に、そうした国々での法と秩序の形成に対処するには、軍事機能には限界があることを認識し、民軍の協力を促進しようとしているようだ。
 この豪州の軍隊が持つ、軍事機能、法執行機能、外交機能を分析する博士論文が執筆されつつあるので楽しみだ。

 以上、Posse Comitatus法の解釈と実際の運用が、この10月に開始した海洋安全保障研究会の鍵になりそうなので、引き続き勉強をしたい。



 次回は、日本の海上保安庁を絶賛したBatemanの”Coast Guards: New Forces For Regional Order and Security”をまとめる予定です。自分の博士論文は当分休憩します。



<参考資料>
海上保安庁の一ファンであるという方が運営するブログ「蒼き清浄なる海のために」を参考にさせていただきました。「ポシ・コミテイタス法と軍隊による領域警備・法執行」


Major Craig T. Trebilcock, U.S. Army Reserve, “The Myth of Posse Comitatus”, Journal of Homeland Security, 
October 2000

 

 
オールジャパンでミクロネシアの海を護ろう。 [2010年11月22日(Mon)]
「オールジャパンでミクロネシアの海を護ろう」


(写真は名古屋COP10。環境省近藤副大臣とミクロネシア・チャッレンジの代表団)



 2010年11月のパラオ出張で、ミクロネシア・チャレンジ(MC)の前地域コーディネーター、シャーリン・メルサイ女史とお話をする機会を得た。

 MCはアメリカに本部のある、The Nature Conservancy(TNC)が立ち上げた事業である。簡単に言えば、ミクロネシアの海洋保護地区ネットワーク。
 ミクロネシアの地域協力の枠組みが形成されると共に立ち上がった案件で、国際会議等でも注目されてきた。しかし米国主導というイメージは強く、2008年初めてミクロネシアの人による地域コーディネーターのポジションが設置された。

 このチャレンジングなポジションを得たのがパラオ人のメルサイ女史であるが、グアム、マリアナを含む多様な価値観と背景を持つ人々との調整は難航したようである。この10月に辞任された。
 MCは当分地域コーディネーターを置かず進める。しばらくはMCの資金管理組織であるMicronesia Conservation Trust(MCT)とグアムにあるTNCがコーディネーション役を担う模様。

 COP10でイベントを開催し、環境省近藤副大臣の参加も得られたそうだ。MCTの評議員委員には堂本暁子氏がメンバーになった。

 MCの活動を当初から理解し、コンタクト維持しているのは日本では笹川平和財団だけなのだそうである。笹川平和財団は2008年の洞爺湖サミット、2009年には第5回太平洋島サミットへ向け、MC支援を含む提言を出している。

 確かに国内関係者と話をすると、やれあそこは米国のNGOが仕切っている、とか集金団体だ、とか、何も具体的な活動がない等々の批判の声しか聞こえて来ない。
 近藤議員、堂本暁子氏も巻き込んで、超党派で、オールジャパンで、日米コモンアジェンダで、何か出来ないだろうか?


アジア太平洋の海洋保護地区ネットワークにはMCの他に
■日本が主導する東アジア海洋保護地区ネットワーク
■インドネシアユドヨノ大統領が音頭をとる、コーラル・トライアングル・イニシアチブ
■キリバスの広大なフェニックス諸島保護区 
■ブッシュ大統領が2009年駆け込みで制定したマリアナ諸島から米領サモアまでの米領島嶼をカバーする世界最大の海洋保護地区
太平洋島嶼
米領サモアローズ島
マリアナ諸島
■ハワイの海洋保護地区、パパハヌモクアケア

等がある。
赤かぶ [2010年11月21日(Sun)]
「赤かぶ」


小さな庭があるので、思い出した様にガーデニングをする。

2ヶ月ほど前に蒔いた赤かぶの種。
この1週間ですべて収穫した。
獲り立てをかじると甘くておいしい。
葉は刻み、食べきれないかぶは塩揉みして酢漬けに。

ガーデニングシュップでパセリと人参の苗を買い、赤かぶ収穫後の空の畑に植えた。
種から育てるのは意外と手間なのである。

ガーデニングショップでは葡萄の苗も購入。
昨年植えた、2株の藤の内、一つが枯れてしまったので、今度は葡萄を植えてみた。


2008年にミクロネシアの海上保安案件が始まった記念に植えた、Federation Daisyは、面倒も見ないのに、濃いピンクの花を元気良く咲くせている。
子供も、事業も、植物も育つのに時間がかかる。
手間をかけた方がよく育つもの、或は時期と、放っておいても育つもの、或は時期と、いろいろだ。
3千本の石南花 [2010年11月20日(Sat)]
3千本の石南花

近くのボタニカルガーデンには3千本の石南花が咲いている。
南半球は今春爛漫。

この時期、何故か出張などがあり、3千本の石南花を堪能する機会をここ数年失った。
石南花、と言えば昔母が、一株何万円もする小さなのを買ってきて大事に育てていた記憶がある。
ここのは一株10メーター以上ある。それは壮大な花の響宴である。

英語ではRhododendron。ギリシャ語でrose treeの意味。 薔薇の木。
葉にケイレン毒を含む有毒植物。
摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難を引き起こすことがある。


  石南花に 呪いし色の 逃げなくしゃ  島女
 (怖い句になりました。回文です。)

  石南花は 漫爛欄間 禿なくしや  島女
  (回文です。イマイチ)
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