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早川理恵子博士
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パラオ政府ベトナムの違法漁船を燃やすーその3 [2015年06月18日(Thu)]
前回書いた「パラオ政府ベトナムの違法漁船を燃やす」は大きな反響があり、サイパン、ミクロネシアの裏の世界を初めて知った、というコメントをいただいた。

本当はこのブログに書きたくないし、本当の裏は書けない。
ギリギリのところで書いている事をご理解いただけると幸いです。

裏の情報とは表に出て来ないので、現場で歩きながら、会話の端々から得るしかない。
そしてそれを裏付けるような新聞記事やレポート、エッセイ等でも情報を拾いながら、いつまでも完成しないジグゾーパズルをやっているような作業である。


<現地メディアの抱える問題>
日本でもそうだろうが、メディア自体が裏世界とつながっているのだ。
特に島嶼国の弱小メディアは違法操業会社、売春企業、カジノ、森林破壊の伐採会社等々、想像だが数百万円単位の小さな額で、明に、暗に、買収されている可能性が高い。若しくはこれらの会社が新聞社のオーナーであったりする。
笹川太平洋島嶼国基金はメディア交流事業で100人以上の太平洋島嶼国のメディアとのネットワークを過去に作ったが、貴重な財産だったと思う。
ちなみに同事業の発案者は笹川会長(当時の基金運営委員長)である。
正直に白状する。最初こんな事業をやって何になるのかと思っていたが、メディアを押さえる意味を他の事業をやりながら、ジックリ認識した。


<外務省の組織的問題>
もう一つは外務省の組織的な問題だ。
サイパン、グアムは米領である。日本の領事館が置かれているが彼らが連絡するのはワシントンD.C.にある日本国大使館である。そこの担当は北米課のはずだ。
よって、外務省大洋州課はサイパン、グアムの情報を把握していないのではないか、と思う。
米領のサイパン、グアムこそ、北朝鮮の偽ドル札処分場所だし、世界の麻薬、人身売買等越境犯罪の拠点でもある。
そして何よりも、大洋州課が管轄するミクロネシア3国との人的交流、経済、政治的関係は深い。
グアム、サイパン、ハワイを押さえず、ミクロネシア3国は理解できないはずなのだ。


<映画『秘祭』で知る闇ータブー>
この島嶼国の闇を明確に表しているのが、石原慎太郎著の『秘祭』だ。
島の秘密を知った開発会社職員が殺されて人魚塚に埋められる話である。
映画にもなっていて倍賞美津子さんが出演。
小さな島社会には、この小説に書かれているような、いやもっと深い闇がある、と思う。
英語になっているポリネシア語の「タブー」トンガでは「タプ」。
触れてはいけない事が島にはたくさんある。
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