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早川理恵子博士
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南と北の冬至夏至  [2013年06月24日(Mon)]
日本は夏至、という寺島常務のブログを拝見し、ああ、南と北は反対か、と改めて確認した。
北半球の日本が夏至の時、南半球は冬至なのである。

そしてこの冬至の日、マオリが「マタリキ」という新年のお祭りをする。
娘の学校行事もあり親が駆出される時期だ。
マタリキはマオリ語(ポリネシア語)で昴の事。この頃昴が地平線から見えだすようだ。
マタは目、リキは小さい、もしくは アリキは神
よってマタリキは 小さい目 か 神の目、という意味のようである。

この冬至を新年とするのは、ヨーロッパの異教徒も同じであったようである。
12月25日のクリスマスは元々異教徒の新年の祭りに合わせた、と『遊女と天皇』(大和岩男著)にあった。
この日、太陽が生まれるのである。

今日、6月23日はたまたま スーパーフルムーン。月が地球に接近する日。
昨晩の満月はいつもより30%も明るいのだそうだ。
海も月の引力で数センチ上昇する。
夜空はゾッとする程青白く輝いている。

日本では満月と言えば、お団子をお供えし月見の習慣がある。「月見、月見」と一人はしゃいでいたら、西洋では月は狂気を意味するするそうで、月に向かって狼が吠えるイメージがあるようだ。月なんか観ない。
それでもせっかくのスーパーフルムーンなので、「一人月見」を敢行。
月の姿は南半球も北半球も同じである。
胡蝶の夢 ー 若きビリオネラーの悩み(その3) [2013年06月16日(Sun)]
縁のないと思っていたビリオネラー。
ひょんな事から、というか太平洋の海洋安全保障事業がきっかけで知り合う事となった。
本当のお金持ちはケチである。未だに一銭もくれどころか、笑顔を送るよ、とかふざけた事ばかり言う。
しかし、すごい勢いで仕事をする。土日も構わずメールや電話、スカイプで連絡がある。
こちらはボランティアなんだけど行きがかり上、対応する。
あちらとは時差がある。一度先方が早朝の時間にメールを出したらすぐに返事が来てしまった。
「今そちらはまだ6時じゃないですか?もう仕事しているんですか?」
「犬の散歩の最中だよ。」
ビリオネラーは散歩しながら仕事をするのだ。


ビリオネラーも寒いジョークを飛ばす普通のおじさんだ。しかし
「今NGOに一億円の小切手を切るから5分待ってて。」
とか言われるとやっぱり世界が違う〜と思う。
評議会は?理事会は?
個人のお金なのでそんなの必要ないのだ。それでも事後評価くらいした方がいいんじゃないか、と思うのだが。。
失礼を顧みず「節税対策ですか?」と聞いてしまった。
「資産の半分は世の中に寄付する事を発表したとたん、新聞に税金対策だ、と批判記事を書かれたよ。売名行為とかいろいろ言われるのはもう慣れたけどね。」
「お友達」となった今は、なんだかだんだん気の毒になってしまった。

お金を稼ぐ事、お金持ちになる事自体悪い事ではない。
しかし隣の芝生から始まって、他人の幸せや成功を喜ぶ人は少ないどころか批判する人の方が多い。そして収益を上げている企業や高所得者にさらなる税金をかけようとする政府。
『マネーロンダリング』以来ファンになった橘玲さんが「税をめぐる道徳と正義について」という記事を書かれている。スタジオジブリの『熱風』5月号に掲載されたもので、下記のウェッブで読める。
http://www.tachibana-akira.com/2013/06/5915

マネロン、オフショア、と言えば太平洋の島々だ。小国の国家運営に貴重な収入源でもあり政府が主導して運営している。
業務にしっかり関係している内容。
最近急にこのオフショア叩きがグローバルレベルで強化されつつつある。

税金対策でオフショアに逃げるお金。税金ではなく自ら社会活動に投入するお金。
どちらも、リバタリアンー アイン・ランドの世界かな〜?ここら辺はよくわかりません。

ビリオネラー、年間所得税を300とか400億円払うと政府の使い方が気になるようである。
私なんか、外務省の松尾さんが国費を使って競争馬や愛人の豪邸を購入したと聞いても、ケシカランとは思うけど、自分の払った税金はどうせその1円にも満たないだろうから、それほど気にならない。
きっと高額の税金を払っている人達は、汚職や無駄な公共事業、いつまでたっても解決しない少数民族問題等々を見ていて歯がゆい思いをしているのかもしれない。
政府に任せるよりは自分の金を自分で使って、自分で解決したい、と思うのかもしれない。

「私ビリオネラーじゃなくてよかったです。」とわけもわからない事を思わず言ってしまった。





胡蝶の夢 ー 若きビリオネラーの悩み(その2) [2013年05月13日(Mon)]
相変わらずビリオネラーから毎日のように電話やメールをいただいており、胡蝶の夢状態。
すっかり「いい気」になっている。
まだ名前も詳細も明かしませんが、例えばビルゲイツから毎日連絡があって
「リエコ、どう思う?」
「リエコ、この件について何か知ってる?」
「リエコ、君のおかげでここまでできたよ。報告書を読んくれたまえ。意見が欲しい。」
と言われたら、10人中8人まではそうとう「いい気」になると思いますがどうでしょう?

<ビリオネラー、大統領、ボス>
実はこの一件、ビリオネラー、大統領、ボスが絡んでいる。
ボス「金で解決しようなんて甘いね。いっしょにやる気はない。」
と一刀両断。完璧同意。
なんのために苦節5年、アタイ達は努力してきたの?島をなめんなよ。

とはいえ、相手はビリオネラー。つまり本当に動き出したら無視できない相手。
しかも小国とはいえ大統領のお墨付きで、当方の名前まで出ている。
この3人のおじさんたちの面子とガラスのプライドを壊さずに穏便にすませなければ、とガマの油状態になってしまった。
なにせ、ビリオネラーからはメール攻撃が。
「早急に話しがしたい、電話番号を教えて。」
電話番号を聞かれるなんてヒサシブリだ。。
相手はメディア出まくりの「公人」。教えても危害はないであろう、と判断。

当方「あのー いいですか。太平洋の国際関係は複雑なんですよ。しかも小国の国家運営は可能性も大きいが危うさも兼ねている。時間をかけてじっくりと。。。」と説明を試みた。
ビリオネラー「わかっているよ。でも実現しなければならない。君の助けが必要だ。君の事はすべて調べてある。」
なっ、何を調べたのであろう!慌ててとっさに仁義を切ってしまった。
当方「おひけえなすって。太平洋を渡り歩いて四半世紀。手前でよければ個人的にお手伝いさせていただきやす!」
どうせ、相手はおじさんだ。小娘(おば娘)の言う事なんか聞くわけないと思ったのが甘かった。あれから1ヶ月、ほぼ毎日連絡がある。

<経済と倫理、CSR>
仁義を切った背景には、個人的に世界的ビリオネラーに関心があったせいもある。
博論でアマルティアセンを取り上げているからだ。センは経済と倫理を議論している。それにCSRー企業の社会的責任は大親分が取り上げている分野でもある。
いったい、世界のビリオネラーはどのようにCSRを行っているのか、実体験できる機会である。
市場経済による貧困の研究は盛んでも、他方にある富裕層の研究はあまりされていないように思うけど、どうでしょうか。当方が見過ごしているかもしれません。

仕事がうまくいって、一生かかっても使い切れないお金を得たら人間どうするの?
豪邸を手に入れ、ヨットや、専用機も。個人のお金だから誰も文句を言えない。
でもビルゲイツやウォーレンバフェットは違う試みを提唱した。
それがThe Giving Pledge   http://givingpledge.org/
当方のビリオネラーもここに名を連ねている。

<お金持ちはケチ>
海洋安全保障に関しては米豪を中心に専門家のネットワークを確保しつつある。
ビリオネラーにその道の専門家を多く紹介した。
当方「ビリオネラーに紹介したいけど。いい?」
友人知人「喜んで。紹介して。」

最近知ったことだが、こうして紹介した友人知人達は「このような作業をしますからいくら下さい。」とビリオネラーとビジネス交渉していたのである。
その道の専門家として食っているのだ。当たり前なのかもしれない。

財団人生四半世紀。悲しいかな人にお金を出す事が染み付いて人からお金をもらうという意識が希薄だった。慌てて交渉を開始。
当方「牛が二千頭いると言っていましたが、一頭くらいいただけませんか?」
ビリオネラー「二千じゃなくて、一万だよ。僕の笑顔はいくらでもあげるよ。」
当方「一万頭は食べられないし、おじさんの笑顔なんてあまり嬉しくない。」

本当のお金持ちはケチなのである。

胡蝶の夢 ー 若きビリオネラーの悩み [2013年04月03日(Wed)]
<ビリオネラーに必要とされる>

ビリオネラーなんて、自分の人生には関係ないと思っていた。

この数週間、このビリオネラーに追いかけられている。
あまり詳しくは書けないけれど、数千億円の財産を持つビジネスマンが太平洋の海洋安全保障を支援したい、と思ったらしい。某国の大統領から「リエコに聞け」とアドバイスされたんだそうです。

このやしの実通信に書いてあるようなことをひょこひょこと話してあげて、米豪の知り合いを少し紹介しただけなんだが、とても感謝されているようである。

ビリオネラーに必要とされている。
100万円のスパが買えずに3千円のワイン樽をお風呂にしている貧乏人が。
これも胡蝶の夢? 素直に嬉しい!



<若きビリオネラーの悩み>

ビリオネラーともなると、しかもフォーブスの世界のお金持ちにリストされるようのなると、ほぼ公人。プライバシーがネットに出る。イヤ、自ら公表している。そうしないと、下衆どもに好き勝手に書かれてしまうのであろう。

さて、ビリオネラーになると、ある日ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットに誘われるんだそうである。「良きビリオネラークラブに入りませんか?」って。そこでお金の使い方を指南されるらしい。
「子供には金を残すなよ。子供が弱くなる。不幸になる。」って。
若きビリオネラーの悩み。

当方には縁のない金額だから、間違っている可能性がある。1ビリンドルって1千億円?
当方が認識できる規模。即ち銀行に100万円の貯金をして利子が数千円、という世界ではないはずだ!
1千億円は、株だったり、不動産だったり。どんどん増えているのではないか、と想像する。
若きビリオネラーは死ぬ前に数千億円を慈善活動に全部使い果たすそうです。



<潰しが効かない?>

太平洋の担当になってから、「島ばっかりやっていると潰しが効かなくなるから他の分野もやれ」とこの25年、よくアドバイスいただいた。
確かに島の特殊な情報は、笹川太平洋島嶼国基金でしか必要とされていない。
で、転職せず四半世紀の人生は過ぎている。(本当は広い知見と組織運営の能力も活かされているんですが。(*^.^*))

ところが、このブログのおかげで、年明にはアノ黒川清先生から「太平洋島嶼国についてディスカッションしよう」とメールを頂いたし、ハワイ大学の副学長から連絡をいただきスカイプで太平洋のICTの議論をしたし。

25年やって来なければ出会えない、経験できない事のような気がする。
世界のビリオネラーに島の事を教える事もなかったであろう。
潰しが効いていたらこんな経験はできないかも?!
島国の離島問題 [2013年03月04日(Mon)]
島国の離島問題

220px-Flag_of_Sonsorol.svg.png 200px-Flag_of_Hatohobei.png

ソンソロール州とトビ州の州旗 カワイイ!


有人離島を800余り有する経済大国日本。
そんな日本でさえ費用対効果の視点から、離島の支援はなおざりである。
しかも本土から、より遠方で、より人口や土地が少ない、即ち経済効果が低い離島ほど、支援の手は遠のく。
そんな離島に住んでいるのが悪い、と平気で言う政策研究者も数少なくない。

経済大国の日本でさえこんな状況である。
途上国の太平洋島嶼国の離島は推して知るべし。
首都のある島でさえその経済開発がおぼつかないのに、国家内のユニバーサルサービス、あまねく平等な支援などできる余裕はない。

パラオ出張で、元大統領補佐官のクアルテイ氏と3日間多くのディスカッションをした。その中にパラオの離島問題があった。
米国の自由連合協定の資金150ミリオンドル、約140億円で本島バベルダオブの各村々ととコロールが道路でつながった。90年代半ばの話だ。通称コンパクトロード。
この恩恵に与れなかったのが離島からなる5つの州。
ペリリュー、アンガウル、カヤンゲル、そしてソンソロール、とハトホベイ(通称トビ)。

この5州の中のペリリュー、アンガウル、カヤンゲル州は本島バベルダオブ、もしくはコロールから船で1、2時間程度。よって人口も順に700、300、200と多い。
パラオの総人口は約2万。その内約1万3千が中心地のコロール州に、約3千が空港近くのアイライ州に。即ち残りの約4千人が14の州に分散している。よってペリリューの700人という数字は第3位。

後者のソンソロール、ハトホベイ州はコロールから南西に300キロ、500キロの位置にありインドネシアの方が近い。
人口は100人、40人とウィキにあるが、みんなコロールに来ており実際は10人程度、と聞いた。
通信はSPCが置いて行ったRICSという衛星通信システムをPNCCが運営している。笹川太平洋島嶼国基金が支援したHFシステムもまだある。
このインドネシアに近いパラオの領海で365日、密漁が行われている。多分密漁だけではないはずだ。

こんな離島は放っておけ、という政治家もパラオにはいるそうだ。しかし、離島は護らねばならない。なぜか。離島が住みにくくなると、その人口はコロールにやってくる。コロールも土地が少ない。ソンソロール、トビの離島出身者はコロールで固まって住んでいる。
典型的な島国の問題である。
今回ナカムラ元大統領ともお話をする機会をいただいた。
教育と医療が整えば、島に帰っていくはず、とナカムラ大統領は言う。


パラオ、バヌアツ、キリバス。
具体的な数字をあげて説明できないが、この3カ国は太平洋島嶼国の中でも「自律性」が高い、と認識している。島担当25年の経験から、である。
共通点があった。 離島を大事にする島国。
バランサーの感覚が優れているリーダーがいる国だ。



パラオのの人口統計等、現地では手に入らなかった。
2005年SPCから出ている資料があったのでリンクしておく。
http://www.spc.int/prism/country/pw/stats/PalauStats/Publication/2005CENSUS.pdf

グアムの無差別殺人事件ーミクロネシアの青少年問題 [2013年02月15日(Fri)]
ここ数日、グアムの無差別殺人事件が心から、頭から離れない。
グアム大学との新しい動きがあり、ちょうどこの1週間は毎日のようにグアムと連絡を取っている。
事件のあった場所は、昨年12月自分がグアムを訪問した時にいた場所だ。
子どもをかばって亡くなられた母親の話には胸が引き裂かれる。


ミクロネシア、太平洋島嶼国の最大の社会問題は人口問題。増え続ける青少年問題である。
麻薬、十代の妊娠、暴力、自殺。南の楽園には似合わない課題が山積みだ。
笹川太平洋島嶼国基金も過去に太平洋青年協議会の設立等を通じ、微力ながら青少年問題の支援した経緯がある。

しかし、今回のように観光地の、観光客を狙った犯罪というのは始めて聞く。
犯人の複雑な背景があるようだ。グアム先住民のチャモロとパラオの血を引く青年らしい。
これから犯罪の詳細が明らかにされていくだろう。

ピラミッド型に増えていく青年人口は小さな島で行き場もなく、また島の恒常的で不安定な経済は多くの失業者を生み出している。
グアムの軍事増強の動きは島の経済や社会にアップアンドダウンの影響を与えているようだ。今回の事件とは勿論直接関係がないとは思うが。

ミクロネシアの青少年問題を研究しているフランシス・ヒーゼル神父の論文を和訳して基金のウェッブに掲載してある。古い資料であるが今回の事件の背景を知る参考になると思う。
基金はヒーゼル神父が運営していたミクロネシアンセミナーのデジタル化を支援してきた。
http://www.spf.org/yashinomi/micronesia/lecture/index.html

また、以前基金がキリバスの合気道支援した時の峰岸睦子師範は今グアムで青少年に合気道を指導している。
峰岸さんはヒーゼル神父同様、太平洋の、特にミクロネシアの青少年の問題に心を砕いてきた方である。
http://www.guamaikikai.org/


How Will You Measure Your Life? [2013年02月11日(Mon)]


この手の議論を聞くと思い出す太平洋の島の話がある。
本当の話。

世銀やIMFやアジ銀が太平洋島嶼国のリーダーに、いかに経済開発が重要か、教育、雇用が重要か説いた。太平洋島嶼国のリーダー達が返した言葉が傑作。
「そうやって欧米の、先進国のみなさんは一生懸命勉強して、一生懸命働いて、南の島にバカンスに来るのが夢なんでしょう?私たちの目の前に既にその夢がありますよ。」
この話を読んだとき単なるジョークかと思ったが、「人生をいかに評価するか」という哲学的なテーマであったんだな、と。
つまり、島の人たちの方が世銀やIMFやアジ銀のオフィサーより一枚も二枚も人生の上手って事。

アダムスミスもアマルティアセンも同じ事既に議論しているが、ハーバードビジネスの経済学者が述べている事に意味があるのかもしれない。
HBSは老荘思想を学べばいいのにね。
日本とミクロネシアのキズナ [2013年02月03日(Sun)]
 親しくしている米国の知り合いから年末メールをいただいた。
「キズナって、太平洋でお金儲けをして、魚を取尽す事かい?」
 辛口の内容である。

 昨年2012年に開催された太平洋島サミットでは、野田政権が東日本大震災後に強まった「キズナ」を前面に出して「沖縄キズナ宣言」が採択された。

 知人が送ってくれたのはミクロネシア連邦大統領府から出ているニュースである。下記にコピペする。
 昨年12月にミクロネシア連邦のモリ大統領が、外務大臣、資源開発大臣、コングレス議長と有力な国会議員2名と共に来日。このメンバー、ミクロネシア連邦の最強チームである。彼らがミクロネシアへの投資セミナーを開催したという。どんな投資か。
Micronesian Registration Advisors, Inc. (MRA)という会社がこのセミナーを開催している。同社はオフショアバンキング、キャプティブ保険会社、船舶の登録(便宜置籍船の事であろう)等の推進を行っている。この分野あまり知らないので勘違いしていたらすみません。

 太平洋島嶼国と言えばタックスヘブン、オフショアバンキング、ついでにマネロンである。
 バヌアツ辺りが有名だが元は宗主国の英仏が始めた事。税金を払ってくれるような会社法人が少ない島嶼国が先進国より安い法人税を設定し資金を呼び込む。会社登録料やその税収入は島嶼国にとっては大きい。うまく運営しないとテロや犯罪組織の資金浄化に手を貸す事になりかねないというリスクはある。今はインターネットで会社登録も以前より簡単になった。
 ミクロネシア連邦も遅まきながらこれを始めたということであろう。イヤ、モリ大統領就任直後からJETROの応援も得て開始していた事を思い出した。モリ大統領が急遽欠席になりビデオスピーチのアレンジを手伝だわせていただいたのだ。

 タックスヘブンで有名なケイマン諸島やバヌアツ等、あまり遠いと何かあった時にすぐ駆けつけられない。ミクロネシア連邦ならグアム経由で、日本から近いと言えば近い。時差も僅か。
 しかも独立国とはいえ、米ドルを使用し、米国の制度に組み込まれている。日本、アジアの企業のみならず、アジアに進出してきた欧米企業も利用しやすいのかもしれない。

 モリ大統領はソフトバンクのアレンジで京都の再生エネルギー工場を訪ねている。ソフトバンクは上記の投資話とも関係があるはずだ。そして京都の後は水産庁との会談も行ったようである。


 オフショアバンキングと漁業が日本とミクロネシア連邦の「キズナ」と言われると「ん?」と思ってしまうが、米国の知人には「それは欧米諸国のみなさんがずーっと前に始めた事で、日本も見習わせていただいていおります。しかも運営しているのはアメリカ人ですよ。スケープゴートはいい加減止めましょう。」とこちらも辛口で応えた。



President Mori welcomes Participants to the Investment Seminars in Japan
Press Release #1212-06
Palikir, Pohnpei – FSM Information Services
December 28, 2012

On December 11 2012, President Manny Mori welcomed investors in Tokyo at seminars initiated by the Micronesian Registration Advisors, Inc. (MRA). In his welcoming remarks, the President touched on the strong Kizuna between the People and Government of Japan and FSM, and encouraged more investments assuring the audience that FSM will do all that is necessary to further prepare a safe and friendly business environment.

Accompanying the President were Secretary Lorin Robert of the Department of Foreign Affairs and Secretary Marion Henry of the Department of Resources and Development. Mr. Samari Suta of the Registrar of Corporations and Mr. Jessy Giltamag, the Insurance Commissioner also took part at the seminars as presenters.

FSM Congress Speaker Isaac V. Figir, along with Senator Peter M. Christian and Senator Roger S. Mori were present to welcome the investors. Speaker Figir gave a toast at the concluding reception, thanking the interested business people and urged them to visit FSM.

On the side, the President visited the ancient city of Kyoto to inspect a renewable energy farm. This trip was arranged by Softbank in conjunction with the interest to look at the possibility of a joint pilot project utilizing Softbank’s renewable energy technology.

The President along with Speaker Figir and the rest of the delegation also had the opportunity to meet with representatives of Japan fisheries agencies for a discussion on the need to further strengthen the existing fisheries relationship.
『センス・オブ・ワンダー』 [2012年10月15日(Mon)]

Purakaunui.jpg



 レイチェル・カーソンの最後の著書『センス・オブ・ワンダー』には姪の息子ロジャーと過ごした海辺の別荘が出て来る。

 ”オーシャンビュー”のある家はそれまでも憧れであったけれど、レイチェル・カーソンのこの本を読んでからよりイメージが明確になっていた。

 ある方のご好意で、”オーシャンビュー”のコテージを暫く預かる事となった。
 海の問題を本や会議で知るだけでなく、五感で、『センス・オブ・ワンダー』で触れる機会となった。

 海辺に行けば海豹が砂浜で昼寝をしている。引き潮の浅瀬には貝を啄む鳥達が集まる。
 銀河系が姿を現す夜は、海鳴りが宇宙まで響き渡る。

 「知ること」より「感じること」。文字の情報から離れて、地球を宇宙を感じる空間が持てた事は嬉しい。



ここで久しぶりの一句。
 
      ウツル夢 銀河に届く 海鳴りの 思い虚しく 星と流るる    

images-3.jpeg




スタインウェイとジョンと笹川良一 [2012年09月27日(Thu)]
 ある方からのご好意で、スタインウェイを暫く預かる事になった。
 幻のモデルZ。ジョンレノンがあの名曲「イマジン」を弾いていたピアノである。

john-lennons-steinway-model-z-piano.jpg


 早速「イマジン」を弾かなきゃ、とウェッブで楽譜探し。歌詞を見つけてちょっと意外だった。
 「世界は一家、人類はみな兄弟」が歌われれている。笹川良一名誉会長のスローガンである。
 1940年生まれのジョンが生きていれば今年72歳だ。
 尖閣諸島を含む世界中の国境紛争。笹川良一名誉会長やジョンが生きていたなんと言うだろう?



Imagine no possessions
I wonder if you can
No need for greed or hunger
A brotherhood of man
Imagine all the people sharing all the world


想像してみて 個人の持ち物がない世界を
それはちょっと難しいことかもしれない
奪い合う必要も飢餓もない
人は皆、兄弟なんだ
想像してみて 全ての人が
世界を共有することを