CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
« 偶夜偶冊 | Main | 海洋安全保障研究会»
プロフィール

早川理恵子博士さんの画像
早川理恵子博士
プロフィール
ブログ
<< 2018年07月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
Google

Web全体
このブログの中
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
井上成美関連図書 [2017年05月22日(Mon)]
列島線戦略の事を書いていたら、読者の方から色々と推薦図書の情報をいただけた。
軍事史関係は苦手だ。ちゃかちゃかと読めるといいのだけれど。

ここに記録しておきたい。


沈黙の提督井上成美 真実を語る (新人物文庫) 文庫 – 2009/7/7
新名 丈夫

井上成美 (1982年) 単行本 – 古書, 1982/10
井上成美伝記刊行会

新軍備計画論 井上成美 
1941年1月22日、井上成美/海軍航空本部長が、及川古志郎/海軍大臣(第2次近衛内閣)に提出。

歴史と名将―戦史に見るリーダーシップの条件 (1981年) − – 古書, 1981/10
山梨 勝之進

歴史のなかの日本海軍 単行本 – 1980
野村 実

井上成美 (新潮文庫) | 阿川 弘之
パラオの中国人 [2017年05月08日(Mon)]
この記事、以前取り上げた記憶があるが、見つからないので、再掲になるかもしれないが、書いておく。

Palau Chamber of Commerce sceptical over residency offer
http://103.14.3.1/international/pacific-news/329199/palau-chamber-of-commerce-sceptical-over-residency-offer

中国の投資家のニーズに合わせ、パラオは99年の不動産賃貸の法案を通した。
既に多くの土地、建物が中国人の手に渡っている。

こんなことが正しいことではない、とわかっていても、中国人はスーツケースいっぱいの現金を、本当に持ってきて交渉するのだそうだ。
そうするとノーとは言えなくなってしまう。
しかし、そんな大金も20年、30年経てばなくなってしまうだろう。


それだけではない。最近怪しい不動産賃貸のウェッブサイトが発見され話題になっている。
パラオの不動産が99年借りられて、しかも数年経てば、米国やその他の国々へ自由に行き来できるビザが入手できる、という宣伝文句だ。
パラオ商工会議の担当者は、そんな事は有り得ないし、現在パラオのFinancial Intelligence Unitがマネーロンダリングの可能性をチェックしている、という事だ。

同じような事がバヌアツでも起ったが、レゲンバヌ土地大臣が長期リースに待ったをかける法案を通した。現在は地域の合意がなければできない仕組みだ。確か日本のJICAも支援している。
中国やオーストラリアの魔の手から、島国の土地を守る支援が早急に必要だ。
石垣島にも中国の不動産屋さんがきているという。地元で綱を締めているとも聞いているが、他人事ではない。
パラオで違法操業取締 [2017年05月08日(Mon)]
パラオの海洋法警察が、フィリピンのまき網漁船を違法操業で拿捕したというニュースだ。

42トンのマグロを積んだ船は、パラオのアンガウルとソンソールの間で発見された。
8人の漁師は釈放されたが、マグロは没収。パラオの人々で分けたという。
さらに以前から勾留されているフィリピン漁師を船で連れ帰る事も条件にしている。




日本で小型マグロ漁獲制限が話題になっているが、一隻40トンのマグロを違法漁獲しているパラオのEEZをなんとかする方が先ではないだろうか?
たまたま見つかったのは1隻。多分何十、何百隻と、即ち数百、数千トンが違法に漁獲されているのだろう。多分周辺のヤップやその他のEEZでも同じ状況であろう。


グアムの刑務所の3分の一はミクロネシア連邦出身者 [2017年05月06日(Sat)]
土曜の朝から嫌なニュースばかりの紹介になってしまって、気が重いが、書いておくべきニュースがFacebookの方に溜まっているので、粛々とこちらのブログに書いて行きたい。
Facebookは便利だが検索とかできなくて、埋もれてしまうのだ。

さて、ミクロネシア連邦のピーター・クリスチャン大統領が「また」問題発言をしたそうである。
この方、問題発言で有名で回りがいつもヒヤヒヤしているのだ。

5月1−3日(日程はニュースによって情報が若干違う)グアムで第22回ミクロネシア諸島フォーラムが開催された。このミクロネシア地域協力の枠組みは2000年頃からパラオのナカムラ大統領クアルテイ閣下が中心となって立ち上げた動きで、当方も当初からICTの分野で関与してきた。
さらにこのミクロネシア地域枠組みは渡辺昭夫教授のイニシアチブで作成した笹川太平洋島嶼国基金第二次ガイドラインに沿ったものである。即ち基金の成果の一つでもあるのだ。

ところで、気になっていたのが昨年ニュースになっていたミクロネシア連邦移民がグアムから強制送還された件で、ミクロネシア連邦クリスチャン大統領が怒りを露にした事だ。
今回、何も起らないのだろうか?と心配していたが起っていた。


下記のクリスチャン大統領のコメントがニュースに流れた。

「グアムの人々よ、ミクロネシア連邦の移民を受け入れてくれ、面倒をみてくれてありがとう。今に彼らがあなたたちの監獄を一杯にする事を希望する。」

ミクロネシア特有のジョークで納まらない理由がある。
何もグアム知事は一人の囚人を強制送還したのではない。その背景にはグアム刑務所の3分の一を占める700人前後のミクロネシア出身囚人がおり、経費だけでも年間7−8億円かかっているのだそうだ。

FSM president comments on jailed citizens
The Guam Daily Post May 5, 2017
https://www.postguam.com/news/local/fsm-president-comments-on-jailed-citizens/article_7082c1ea-30bf-11e7-8542-fbaf986fc705.html


グアム知事、グアムの人々にとっては笑えない冗談である。
普通の国であれば、他国に移民した自国民がその国の3分の一の囚人を占めている事に、こんな冗談は言わない。
しかし、ミクロネシア連邦(特にチュック州が問題と噂で聞く)だけでなく、パラオ、マーシャル諸島の社会問題は既に一線を越えた非常事態、と言ってもいいであろう。
対岸の火事、と笑えないのはここに中国人が、世界のあらゆる越境犯罪が(米国の政治家やハリウッドやビリオネラーを含む)入り込んで来る事だ。
グアムで無差別殺人の被害を受けたのは、なんの罪もない日本人観光客であった事を思い出して欲しい。
パラオ海洋保護区のその後 [2017年04月22日(Sat)]
パラオ全EEZの80%を商業漁業禁止にする法案。
下記のニュースによるとそれが本当に地元水産業に貢献するのか、大きな疑問が残っており、The National Geographic Pristine Seas, the Palau International Coral Reef Center, the Palau National Marine Sanctuary Officeの三者でマグロにタグを付け追跡調査をしたとのこと。

普通調査してから法案上げるのではないかと思うが、この海洋保護区が「科学」以前の動きであった事を示すニュースであろう。The National Geographic Pristine Seasはナショナルジェオグラフィックの関係組織かと思われる。彼等は象牙の件でもイエロージャーナリズムを展開しており、その科学の正当性は疑って見る必要を、当方は感じている。成果は是非オープンにして活発な議論をして欲しい。


(ISLAND TIMES) - Examination Of Tuna And Marlin Movement In Palau’s National Marine Sanctuary Using Satellite Tagging

byAdmin April 21, 2017 Top Stories

A major question of whether a large fishing closure as part of the Palau National Marine Sanctuary will benefit local fisheries is being investigated in Palau. The National Geographic Pristine Seas, the Palau International Coral Reef Center, the Palau National Marine Sanctuary Office have been collaborating on a state of the art tuna-tagging study in the waters of Palau over the past several weeks.

http://islandtimes.us/examination-of-tuna-and-marlin-movement-in-palaus-national-marine-sanctuary-using-satellite-tagging/

年金とカジノ・海洋保護区 [2017年04月17日(Mon)]
カジノと海洋保護区、根っこは年金問題だった。
明日か、明後日か、書きます。
とりあえず、下記の資料をパラオの友人と共有するために。


サイパンのカジノ関連法
4 CMC 2301-2309.pdf
パラオの教書演説 [2017年04月17日(Mon)]
パラオのレメンゲサウ大統領の教書演説が発表された。

日本財団、笹川平和財団への感謝が強調されている、と現地の知人から連絡をいただきつらつらと読んでみたら、結構面白かったので簡単にご報告します。


State of the Republic Address By President Tommy E. Remengesau, Jr. Before the Tenth Olbiil Era Kelulau April 13, 2017
http://palaugov.pw/wp-content/uploads/2017/04/2017-President-Remengesau-State-of-the-Republic-Address_FINAL.pdf



<PEWもSea Shepherdも述べられていない!>
当たり前だが、当たり前の事がおこらないのが島嶼国。
PEWやSea Shepherdとならんで財団の名前が出ていたらどうしようと心配したがそれはなかった。当方は恐喝メールをパラオのKB Sakuma氏からもらうほど、このパラオ海洋保護区に両NGOが関与する事に対し、パラオの人々、特に政治、オピニオンリーダーに警告してきた。

財団の支援が他のアヤシイNGOやデカプリオなどのセレブとは違うレベルである事を認識してもらわなければ困るが、大統領の演説はその事を示しているように読めた。

"We have made great strides in our fundraising efforts. Of special note are the contributions from the Nippon Foundation and Sasakawa Peace Foundation to greatly improve our basic surveillance infrastructure. Funding goes towards a second 40-meter patrol vessel, crew and fuel for the vessel, an additional 15-meter patrol boat, a new wharf, a training center, and a new Marine Security Administrative Building. Let us give a round of applause to the Nippon and Sasakawa Foundations for their very generous contributions" (SORAより引用)

<珊瑚礁センターの海洋保護区研究>
メガ海洋保護区が海洋資源保護とは関係ない、というペーパーが主流だと当方は理解しているが、日米コモンアジェンダとして設立されたパラオ珊瑚礁センターが、科学的調査報告書を出して、これが有効である事を証明した、という。是非読んでみたいし、専門家の議論も聞いてみたい。

"The Palau International Coral Reef Center recently published their research paper that shows that Palau‟s Marine Protected Areas (MPA) are effective. There are twice as many fish in MPAs as there are in non-MPAs. Essentially, their paper demonstrates that the larger the MPA and the longer it is protected, the more effective it is in increasing fish stock. Conducting this type of study in the Sanctuary will help us better understand the Sanctuary‟s value and ensure a sustainable domestic fishery"(SORAより引用)

<台湾の支援>
財団に続いて取り上げらているのが台湾の支援である。台湾の名前は8回出て来る。
支援の一つが台風災害による家屋建設だ。5億円程度のローン。
そして海洋保護区基金への1億円。
農業、水産開発への5億円のローン。

中国大陸については、観光客のことしか述べられていない。


<男女平等反対!>
パラオは男女平等反対である、と半分冗談の話を聞く。母系社会で、あまり外に出ないが女性が社会を仕切っている。
賃金の事が教書にあった。
ナント、女性の方が賃金が高い!
女性 $11,741 男性 $8,023

人口2万人のパラオの7千人位が外国人労働者だが、その理由もわかる。
賃金が半分以下だ。それは企業は外国人を雇うよね。
パラオ人 $14,142 外国人 $6,282

<観光政策>
観光政策についても色々述べている。以前のイケイケどんどんという論調ではなく、社会への影響などを考慮し、現地にいかにお金を落すか、そして何より当方が以前から気にしていた、観光に頼る経済の脆弱性が述べられている事だ。

”For our tourism industry to flourish over time, we need to ensure market diversity.”

これは八重山諸島の観光開発で、友寄英正さんが強調していた。
地元産業、特に農業や水産業を支える観光開発でなければいけない、と。


ところで、日本の水産庁が頑張っているはずだが、少しも述べられていない。

離島の離島対策 [2017年04月11日(Tue)]
images.jpg

NASAの写真。右下の環礁がカヤンゲル


太平洋島嶼国自体が太平洋の孤島、離島である。
太平洋島嶼国の中で2番目に人口が多い(約90万)フィジーでさえ、離島対策が行われたのはバイニマラマ政権になってからではないか?
先進国の日本でさえ、隣国の脅威が目の前に来て、(自衛隊とともに)初めて与那国の海底通信ケーブルが設置され、さまざまな支援が本格化したのだ。

パラオの人口180人の離島、カヤンゲル州のニュースである。
この度世銀、UNDP, GEF, デンマーク政府等々の支援を受けて再生可能エネルギーを利用した水道の施設が設置されたとのニュースだ。
今まで水道がなかったのだ。水はどうしていたのであろうか?電気はどうなのであろう?

離島の離島は問題は、実は我々の問題でもある。
こういう困窮した島に手を差し伸べて分離独立の動きを作る可能性は十分ある。
太平洋の島々、過去に例がたくさんある。

実際、シンガポール会社による海底資源開発の話が昨年までカヤンゲル州にあり、どうやら却下されたようだ。根拠なしの話ではない。

例えば、180人の島民一人一人に1億円渡して、島全体を買い取ってしまう可能性もあるだろう。
180億円の買い物は安いのではないだろうか?
パラオは一貫して台湾との外交関係を維持して来たが、ビジネス関係は中国にもオープンである。今月新たなパラオ・中国経済交流協会が設立されている。
もし、中国がカヤンゲル州を手に入れてそこに新たな人口島ができれば、中国の第二列島線がいよいよ現実になる。

人口180人のカヤンゲル州。離島の離島対策。これもパラオ国家の主権の範囲だが、日本・米国の安全保障にも関連する可能性は充分ある。


ミクロネシア連邦新たな海洋保護区制定 [2017年04月11日(Tue)]
先週、ミクロネシア議会が新たな海洋保護区制定の法案が可決した。
大統領のサインを待つだけである。

領海、12海里までを一切の漁業、自然資源の開発を禁止するという内容。

NINETEENTH CONGRESS OF THE FEDERATED STATES OF MICRONESIA
FIFTH REGULAR SESSION, 2016 C.B. NO. 19-194
http://cfsm.fm/ifile/19th%20Congress/BILLS/CB_19-194.pdf


CODE OF THE FEDERATED STATES OF MICRONESIA, 2014 EDITIONのTitle 24, MARINE RESOURCES, SUBTITLE I, MARINE RESOURCES ACT OF 2002にあらたに加えられるという。

http://fsmlaw.org/fsm/code/code2014/FSMCode2014TabCont.html

この保護区は24海里、即ち接続水域を超える事はない、というがUNCLOSに照らし合わせてどうなのであろうか?
2つ目の疑問として、ミクロネシア連邦の監視能力はパラオより手薄である。4つの州の内監視体制があるのが首都のポナペだけ。他の州、特に離島はどうなるのか?
3つ目の疑問として地元の沿岸漁業はどうなるのか?

この法案が出て来た背景がわかれば、少し理解が進むかもしれない。
最近目立つ、ベトナムの違法漁船、通称”ブルーボート”対策なのかもしれない。これらは沿岸での違法操業を行っている。
パラオの海洋保護区同様、このような海洋保護区を制定しても守るのは正式に登録し漁船で、本当の違法漁船はおかまいなしである。彼等は発信器もつけていないので監視できない。
やはり水産庁の監視艇派遣拡大を早急に検討すべきだ。
そして下記のFFA事務総長が指摘する様に、ベトナム政府の適切な対応を促す努力も。。

Vietnamese fishing boats labelled 'reef robbers'
30 March 2017, RNZ
http://www.radionz.co.nz/news/pacific/327809/vietnamese-fishing-boats-labelled-'reef-robbers'
日本パラオ連合と大陸棚 [2017年04月10日(Mon)]
日本パラオ連合というアイデアは、笹川平和財団の羽生次郎前会長から「頭がおかしいと思われるから誰にも言うな。」と言われていたが、なんと同じ事を笹川会長が述べていた!
ここにもいた。頭がおかしい人!

小島嶼国の自立には限界があってずっと支援しなきゃいけない、というような事を渡辺昭夫先生も以前述べられていた。私の発想はこの渡辺先生の示唆が発端だ。
笹川太平洋島嶼国基金のパンフレットに、「独立を果たした島嶼国は経済的自立模索し、云々」とドラフトしたのは20代の私であったが、小国の経済的自立の困難さを目の前で見て来ると、渡辺先生の意見に同意せざるを得ない。

先週もう一人頭がおかしい人が現れた。指導教官の坂元茂樹教授である。
日本パラオ連合は、大陸棚の観点からも重要だ、というご意見であった。
パラオと日本を結ぶ大陸棚の件は詳細を一切追っていないので、下記の論文を今日読んだ。


沖ノ鳥島を基点とする大陸棚限界延長申請への勧告 
― 国連大陸棚限界委員会の審査手続と中国・韓国の口上書 ―
外交防衛委員会調査室 加地良太、立法と調査 2012.12 No.335(参議院事務局企画調整室編集・発行)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2012pdf/20121203003.pdf

大陸棚限界委員会の勧告と沖ノ鳥島の戦略的重要性
〜中国の接近・地域拒否 (A2/AD) 戦略への我が国の対応〜
河村雅美,元海上自衛隊海将補
2012年6月26日配信【海洋安全保障情報特報】
https://www.spf.org/oceans/analysis_ja02/b120626.html

加地氏の論文は大陸棚限界延長申請の複雑さがよくわかった。そして最後の提案にある日本とパラオの共同申請が興味深い。
河村氏の論文は、中国の第一、第二列島線に挟まれる様にして沖ノ鳥島が存在する事が書かれていて、単なる資源の問題だけではなく、軍事的海洋安全保障上も重要である、という事だ。

日本パラオ連合 ー 非公式にパラオの知人友人に打診しているが、誰も異を唱えないどころか、進めたい、真剣に検討したいという反応である。
| 次へ