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バヌアツの独立支えた日本 [2013年07月22日(Mon)]
日本特殊論は避けて通るタイプであるが、やっぱり日本は特殊だ、と太平洋を渡り歩いて思う事が多い。
以前、トンガの民主化を支えた日本の皇室の事を書いた。

ジョージ・ツポウ5世(2) – 日本の皇室が支えたトンガの民主化
https://blog.canpan.info/yashinomi/archive/551

先日バヌアツを訪ねた際、日本特殊論を擁護するような話を聞いてしまった。
「やっぱり日本って凄いカモ?」と思わざるを得ない話。

フランスとイギリスの共同統治、という特殊な植民地経験があるバヌアツ。
1980年に独立を遂げたが、その独立を導いた初代大首相ウォルター・リニ。
出身地はペンタコスト島。中心地から離れた離島である。
バヌアツはその伝統文化を守ろうとする姿勢がどこの国よりも強い。なんでだろう?と疑問に思っていたが、その背景に「日本」があった。

最近このペンタコスト島の首長の娘と結婚した友人から聞いた話である。
彼の義理のお父さんはペンタコストを、バヌアツを発展させるには教育が必要だ、英語が必要だと確信し、どこよりも早く教育に情熱を傾けて来た。英語ができなければ国際社会で生き残れない。
現地語を禁止し、英語一本。
ところが、オーストラリア政府の招聘でキャンベラのオーストラリア国立大学を訪ねた時の話。
たまたま留学か訪問していた日本人学生が伝統文化を披露する機会を観た。
経済大国となった日本が、伝統文化を維持している!
これで義理のお父さんの確信が180度変わった。
伝統文化の維持なくして、開発、発展はあり得ない。
60年代後半から70年代であろう。日本は既に高度成長時代に突入。
敗戦から世界経済のトップランナーになろうとしている時代だ。

この友人の義理のお父さんが、教育と伝統文化を率いたペンタコスト島から2名の首相がバヌアツに誕生している。

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