太平洋に広がる麻薬 [2013年03月14日(Thu)]
|
<日本人が開発したメタンフェタミン>
メタンフェタミン、通称アイス。 ウィキペディアには 「1893年(明治26年)、日本の薬学者・長井長義によりエフェドリンから合成されて生まれた。1919年(大正8年)、緒方章がその結晶化に成功した。」 とある。 続いて 長くなるが、摘みながら引用する。 「ヒロポンとは、大日本住友製薬(旧:大日本製薬)によるメタンフェタミンの商品名であり、(途中略)日本では太平洋戦争以前より製造されており、「除倦覺醒劑」として販売されていた。その名の通り、疲労倦怠感を除き眠気を飛ばすという目的で、軍・民で使用されていた。(途中略) 軍では長距離飛行を行う航空兵などに支給されている。ヒロポンの注射薬は「暗視ホルモン」と呼ばれ、B29の迎撃にあたる夜間戦闘機隊員に投与された。(途中略) ヒロポンは「決戦兵器」のひとつとして量産され終戦時に大量に備蓄されていた。 終戦により軍の備蓄品が一気に市場へ流出すると、酒や煙草といった嗜好品の欠乏も相まって人々が精神を昂揚させる手軽な薬品として蔓延した。 (途中略)」 引用終わり。 戦争はミシンや、インターネット等便利なものも開発するが、麻薬のような恐ろしいものも生み出す。始めて知った。 <太平洋 - 自由の海は麻薬密輸の楽園?> グアム、ハワイでこのアイスが増えている、という。特にハワイがひどい。 グアムの殺人事件を起こしたデソト容疑者も各種の麻薬を使用していたことがニュース等で報じられている。 太平洋の海洋安全保障の中で、違法操業、人身売買、密輸 ー 特に大きな問題となっているのが麻薬の密輸入である。 南米、アジアから船に積み込まれた麻薬は、太平洋の小さな島に捨てられる。もしくは島の沖に捨てられる。犯罪組織の海洋監視システムはすごいらしい。どこに流されたかちゃんとわかるのだそうだ。 これを別の船が拾って、人知れず陸揚げする。イヤ、知っていても現地の警察は厄介な事件になるのがわかっているので無視、もしくは煙草一箱で丸め込まれるのだそうだ。 こうして入手された麻薬は、日本、アメリカ、オーストラリア等々先進国にも売られて行くが、グアム、ハワイでも蔓延している、という。 詳しく知りたい方は下記の3つのレポートをご参照ください。 BORDER SECURITY TRANSNATIONAL CRIME IN MICRONESIA (PART 1) by Michael Yui: Singapore http://www.asiapacificdefencereporter.com/articles/159/Border-security-Transnational-Crime-in-Micronesia-Part-1 MICRONESIA AND ITS LAW ENFORCEMENT PROBLEMS (PART II). by Michael Yui: Singapore http://www.asiapacificdefencereporter.com/articles/198/Micronesia-and-its-Law-Enforcement-Problems-Part-II BORDER SECURITY - TRANSNATIONAL CRIME IN MICRONESIA by Michael Yui: Singapore http://www.asiapacificdefencereporter.com/articles/216/Border-security-Transnational-crime-in-Micronesia <殺人を招く麻薬> グアムの殺人事件の容疑者はパラオ、日本人の血も引く母を持っている。 今回訪ねたパラオでも知らない人はいなかった。そして麻薬の話が必ず出て来た。 90年代、パラオでも麻薬が一時問題になったが、収束したそうだ。しかし最近また問題になりつつあるという。 1月に立ち上がったレメンゲサウ政権。 昨年12月のトランジッションの期間に法務大臣の候補だけは早々に決まっていた。副大統領に選出されたTony Bell氏だ。大統領のメッセージに、”ベル副大統領ほど国の法執行の整備が必要と感じている人物はいない、”とあった。何があったのだろう?と気になっていた。 今回パラオで何があったのか始めて聞くことができた。ウェッブではなかなか見つからないニュースである。 ベル氏のご子息が、パラオ人の青年のけんかを止めようとして、逆に鉈で頭を割られ殺されてしまったのだ、という。昨年の選挙期間中のことである。同じくけんかを止めようとしたベル氏のご子息の友人は鉈で腕を切り落とされた。 情報をくれたパラオの友人は言う。 「パラオ人同士で殺すことは滅多にない。それに酒に酔っていても年長者の注意は聞くという伝統的文化、規律があるのよ。麻薬をやっていたに違いない。」 薬学者・長井長義氏は医療に貢献することを願ってメタンフェタミンの開発に心血を注いだはずである。 |


