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早川理恵子博士
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『国際海洋法の現代的形成』田中則夫著、東信堂、2015年(6) [2017年02月16日(Thu)]
『国際海洋法の現代的形成』に納められている第9章「国家管轄権の限界を超える海域における生物多様性保全の課題」は3節までが、第8章「国際法における海洋保護区の意義」に書いてある事と重なっているようなので、4節の「国家管轄権の限界を超える海域における生物多様性保全に関する国際法」(320−335頁)だけまとめておきたい。

BBNJに関する国連のアドホックワーキンググループは2006年2月の第一回会合を皮切りに2015年9月まで9回の会合が開催された。この会合の議論で焦眉の課題になっている国際法上の主要問題として(1)漁業、(2)海洋統合管理・生態系アプローチ・環境影響評価、(3)海洋保護区、(4)海洋遺伝資源と深海底制度、の4点に絞って議論している。

(1)漁業:2008年FAOが公海の深海漁業の管理の為の国際指針を採択。FAOは2009年にはIUUを防止する協定を採択している。他にICCAT, SPRFMOなど地域的漁業管理機関も国家管轄圏外の海域における生物多様性の保全への役割が重視されている。

(2)海洋統合管理・生態系アプローチ・環境影響評価:海洋統合管理・生態系アプローチの重要性が当初より会合で議論されるとともに国家管轄圏外での活動に関する計画の環境評価とその情報提供が求めたられているが、すべての活動に環境評価は必要ないとの強い反対意見もある。(例えば海底鉱山開発のための科学調査などであろうか?)

(3)海洋保護区:国家管轄圏外のMPAの設定には賛否の多くの意見があるが、海域ごとの管理方法の重要性はWG会合で認識されている。他方既存の国際機関、特に国際海底機構(ISA)の管轄権が議論されている。

(4)海洋遺伝資源と深海底制度:公海の海洋遺伝資源調査・研究が自由であるという立場と深海底制度の適用内という意見。ISAが対象とするのが海洋遺伝資源も含むか、鉱物資源だけかという議論。深海底の海洋遺伝資源に関してUNCLOSには充分な規制がないとの評価もある。他方ISAは2007年からKaplan基金とともに深海底における生物多様性と海洋遺伝資源の調査を行い、ハワイ南方のClarion-ClippertonのMPA設定を提言し、ISAの柔軟性を示している。

Kaplan基金、ウェッブで調べたら葡萄ジュースで儲ったお金で1945年設置。特に海洋の専門性がある様子はない。環境事業では海底資源始め「保護」という姿勢のようだ。
J.M.Kaplan Fund http://www.jmkfund.org/history/

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