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参議院での太平洋クロマグロ議論(2) [2015年08月28日(Fri)]
徳永議員の「正直私たちは誰が言っておられることが正しいのかよく分からないんですね。」
は全く同意である。
学者も意見が分かれる、メディアや国民は一次データを調べられるわけでもない。学者が右と言えば右か、左と言えば左か、と受け止めてします。
加えて国際政治も背景にある。環境NGOのプロパガンダや、海洋保護区に見せかけた信託基金スキームもある。


参 - 農林水産委員会 - 10号
平成27年07月07日

○徳永エリ君 現場の声をしっかり聞いていただいて、現場の声に沿った対応をお願いしたいということを重ねてお願いさせていただきたいと思います。
 続いて、太平洋クロマグロについて御質問させていただきます。
 六月十九日の壱岐新聞に壱岐市マグロ資源を考える会が意見広告を出しました。四月二十七日に行われた第三回の総会で、独立行政法人水産総合研究センターの宮原理事長がマグロ資源の現状と管理の方向性を説明したが、親魚資源量と子供の量、加入量は無関係である、加入量は環境要因に大きく影響される、親が減っても子供は減らないなどの水産庁の説明と、資源管理が重要と考える漁業者の訴えとの間に大きなギャップがあることが浮き彫りになりました。五月二十一日のこの委員会での、舞立委員のウェッジに掲載された東京海洋大学の勝川准教授の指摘に対する質問への水産庁本川長官の御答弁に対して、漁業者の方々は違った意見を持っておられるということです。私は、この漁業者の懸念の声に、感情論、感覚論を超えたこれが現実論なのではないかというふうに感じております。
 太平洋クロマグロの資源量が減少しているということは皆さんもよく御存じだと思います。また、昨年十一月十七日、IUCN、国際自然保護連合が絶滅のおそれがある野生動物を評価したレッドリストを発表して、太平洋クロマグロを絶滅危惧U類として掲載をいたしました。IUCNのレッドリストは、絶滅のおそれのある野生動物の国際取引を規制するワシントン条約、CITESの対象種を決める判断材料にもなるので、このままだと、状況によっては太平洋クロマグロの輸出入ができなくなるということも考えられます。IUCNのブルース・コレット・マグロ類専門家グループ部会長から発表文で、日本が主な漁場とする中西部太平洋で保護を進めなければ短期的な状況の改善は望めないとの警告もあったということであります。
 TPPでも環境の分野で交渉が難航したということですし、海外の環境保護団体とかそれから動物愛護団体、こういったところのプレッシャーが大変非常に大きくなっているということもあります。
 日本も、日本の水産業やそれから食文化を守っていくためには、国際社会に対して説得力のある、もう日本もこれだけのことをしているんだ、これだけの厳しい資源管理をしているんだというような取組をしっかりアピールをしていって、圧力や批判をはねのけていかなければならないというふうに私は考えております。それには、やはりそれなりの厳しい対応をしていかざるを得ません。
 今日は太平洋クロマグロについて御質問をさせていただきますが、配付資料の二ページを御覧いただきたいと思います。昨年二月に世界銀行が出したレポートです。二〇三〇年までの漁業生産の予測です。日本だけがマイナス九%なんですね。オリンピック方式と言われる早捕り競争を続ける日本は、世界から問題視をされているということであります。また、下の円グラフを御覧いただきたいと思いますけれども、九割近い漁業者の方が資源の減少を実感しているということであります。
 そして、資料の四ページを御覧いただきたいと思います。太平洋クロマグロの親の資源量も、歴史的最低値、一九八四年の約一・九万トンにどんどん近づいていて、二〇一二年は約二・六万トンであります。その理由を、日本の多くの国民の認識は、水産大国日本は国や全ての漁業者が協力して海洋資源、水産資源の管理を適切に行っているんだ、韓国や台湾など他の国が大量に魚を捕るから、だから資源が少なくなっているのではないかと、私も実はそう思っていた一人であります。
 しかし、資料三ページの上の表を御覧いただきますと、国別のクロマグロの漁獲量を見ると圧倒的に日本の漁獲が多く、全体の漁獲量の約六割を占めています。クロマグロが激減している責任はこの表から見ても日本にあると言っても過言ではないというふうに思います。
 そこで伺いますが、日本の資源管理の現状と、これまでの日本の対応はどうだったのか、水産庁としてはどう受け止めておられるのか、他国と比較すると日本の水産資源管理規制は厳しいのか甘いのか、それはなぜなのか、お伺いをさせていただきます。

○政府参考人(本川一善君) お答えに入ります前に、まず、二ページの資料でございますけれども、この資料は世銀レポートでございますけれども、いろんなシナリオについて分析をしております。ここにありますのは基本シナリオと申しまして、二〇〇〇年から二〇〇八年の漁獲実績を単純に三〇年まで延長した、そのようなシナリオでございます。
 したがって、この間伸びている国については伸びておりますし、それから、日本の場合にはここのところ少し資源状況が悪くて低迷しておりましたので下がっておるといったような状況でございますが、これ以外に六つぐらいのシナリオを議論しておりまして、例えば、漁獲漁業の生産性が向上するシナリオでありますと日本が一番回復する、あるいは漁獲漁業に気候変動が影響するシナリオであればこれも日本の相当の回復が見られる、そのようないろいろなシナリオについてやっているものでございますので、その点についてまず言及をさせていただきたいと思います。
 それから、太平洋クロマグロにつきましては、当然、生活史の大部分を日本近海で過ごす魚でございますので、日本の漁獲量が多いのは事実でございまして、その資源管理において大きな責任を有する、そういう立場にあると認識しております。
 ただ一方で、先生が先ほどお示しになった三ページの上のグラフを御覧いただきたいんですが、直近、二〇一二年、日本のところの二つの数字を足していただくと六千二百八十三トンになりますが、メキシコのところの数字を足していただきますと六千六百六十八トンになります。この二〇一二年について言えば、太平洋クロマグロは日本は四一%しか漁獲をしていないといったような形でございまして、韓国あるいはメキシコ、こういった国々が最近漁獲を伸ばしてきておる、まさにそういう国際的な資源でございます。日本からメキシコの方まで回遊をしてメキシコから帰ってくる、メキシコで巻き網で捕られるといったような性格がございます。
 したがいまして、私どもとして、この太平洋クロマグロの管理につきましては、こういう国々と国際的な機関の中でどのように管理をしていくかということを科学的に議論をし、設定していく必要があるというふうに考えております。そのような中で、私どもとして、このWCPFCという中西部太平洋まぐろ類委員会、こういう場において科学的議論をし、そこで出された科学的な結論に従って管理をしていくというのが今の日本の立場でございます。
 具体的に申し上げますと、このWCPFCの国際科学委員会は、近年の太平洋クロマグロの親魚量の減少というのは、漁獲がゼロ歳から二歳までの未成魚がほとんどであり、近年この未成魚の漁獲が資源に与える影響が増大したこと、また、近年未成魚の発生が少ない年が頻発し、この結果、親魚まで生き残る魚が少なかったことが主な原因との認識で一致をしておりまして、未成魚の漁獲量の削減が重要かつ緊急であるというふうに指摘をしております。
 水産庁といたしましては、悪化していく太平洋クロマグロの資源を確実に回復していくため、このWCPFCへの積極的な働きかけを行って合意に努めてきたところでありまして、そういう結果を踏まえて、今年度から未成魚の漁獲を半減させる、そのような管理措置に取り組んでおるところでございまして、これを強力に推進してまいりたいと考えているところでございます。

○徳永エリ君 世銀のレポートについてお話がありましたけれども、メディアもこういったレポートを取り上げるわけですよ。今長官からお話を聞いて、ああ、そういうことかというふうに思いますが、やっぱりもっとちゃんと水産庁も、このリポートに問題があるならばきちんと指摘をするべきだと思いますよ。もう少しデータを表に出していくとか、否定するのであれば否定するようなデータをしっかり出していくということをしないと独り歩きしていくと思うんですよね。
 それと、メキシコのお話がありましたけれども、日本はメキシコから輸入していますよね。漁獲量は多いかもしれませんけれども、世界で一番食べていて、一番捕っていて、一番輸入をしているのは日本なわけですよ。この現実をしっかりと受け止めなければいけないというふうに思います。
 欧米と比較すると日本の資源管理は十五年遅れているというお話も聞こえてきています。石破大臣も、昨年の十月に日本テレビの「ウェークアップ!ぷらす」に御出演されまして、排他的経済水域の設定など、世界、世の中が変わったのに日本の政策が余り変わらなかった、まあいいかと今に来てしまった、うまくいかなかったら、なぜだろうと考え、新しいシステムを入れる必要があったんだと、どこが政策として合わなくなったのか、早く検証しないと間に合わない、そのためには漁業はまず資源管理の在り方をもう一回見直さなければいけない、国の政策そのものを見直さないといけない部分が出てきている、その知恵は地域にあると、そうおっしゃっているんですね。また、十一月に都内で行われたJF全国代表者集会でも、漁獲量、漁獲高を回復しない限り日本の水産業の発展はない、資源管理をするにはどういうやり方が一番良いのか、どのように管理すれば漁業者の生活が安定し、所得が向上するのかを考えたい、日本が食料、エネルギーで自立を取り戻すことは世界に対して果たすべき責任だというふうにおっしゃっています。
 知恵は地域にあると石破大臣はおっしゃっているわけでありまして、いわゆる科学的根拠と言われるデータで国が決める方針に対して、現場は、地域は大変な危機感を持っているわけであります。だから、壱岐市のマグロ資源を考える会、対馬市曳縄漁業連絡協議会、対馬マグロ船団は、マグロ資源の回復と持続可能な漁業の確立を目指して、産卵親魚に十分な産卵をさせることを目的に、七里ケ曽根周辺海域における産卵期、六月一日から七月三十一日の三十キロ以上の産卵親魚に限定した禁漁を三か年、これについて合意して、本年の六月一日より実施をしているわけであります。壱岐市マグロ資源を考える会の中村会長は、水産庁の進める三十キロ未満の未成魚の漁獲制限だけでは不十分であり、未成魚の漁獲量制限と並行して三十キロ以上の産卵親魚についても十分な産卵をさせることが必要だとおっしゃっております。
 これは壱岐だけではないんですね。北海道でも、それから大間でも、一本釣りやはえ縄漁で捕っていた漁師さんたちが、マグロがだんだん小ぶりになってきている、大物が捕れない、数が減っているんだと危機感を覚えて、漁業者の側から規制を求める声が上がっているわけであります。
 石破大臣の御発言、また水産庁の三十キロ未満の未成魚の漁獲制限だけでは不十分という地域、現場の漁業者の声に対して、改めて長官の御意見を伺いたいと思います。

○政府参考人(本川一善君) 壱岐、対馬の漁業者の方々が自主的な取組をしておられるということについては、私ども心から敬意を表する次第でございます。
 一方で、WCPFCの規制を超えて、巻き網の業界においても、産卵親魚について二〇一一年から二千トンに制限をする自主的な措置に取り組み、今年からは千八百トン、六月―七月で千八百トンという自主的な措置を行っている。こういう巻き網漁業者の方の自主的措置に対しても私ども敬意を払う次第でございます。
 先ほど冒頭申し上げましたように、太平洋クロマグロは国際的な回遊資源でございますから、私どもとして、やはり国際的な機関の下で科学的な議論をし、その科学的な根拠に基づいて規制を掛けていく、制限をしていく、そのようなことが大事ではないかと思っております。
 先ほど先生も引用されましたが、このISC、科学委員会で議論したところによりますと、親魚量が一定量以上である場合において、産卵親魚量と幼魚量の加入量には相関関係はほとんど見られない、したがって、産卵親魚量を調整するということよりも、やはり未成魚の漁獲制限をするということが有効であるということが今のWCPFCの科学委員会における見解であるということでございます。
 私どもとして、そういう科学的な見解、それから国際機関での合意、こういったものを踏まえて対応していく必要があると考えております。仮に、そういう国際機関の合意なく、あるいは科学的な根拠なく対応するということになりますれば、規制の効果、これが十分に発現されないということになると思いますし、資源管理について漁業者の理解が得られなくなる、規制を受ける側の漁業者の理解が得られなくなる、あるいは管理措置が遵守されなかったり、最悪の場合、訴訟等にも発展する可能性があると、そのように認識しております。
 結論から申し上げれば、やはり国際的な機関の下における科学委員会の指示、こういったものに従って管理を続けていく、こういうことが適切ではないかと考えておるところでございます。

○徳永エリ君 今長官から巻き網についての言及もありました。水産庁は産卵場での規制をしない方針を示していますけれども、大中の巻き網業界は、巻き網の産卵魚群の漁獲自主規制を行っているということであります。これまで、二〇一一年から六―八月の産卵親魚の漁獲量を二千トンに、そして今年は八月の操業を自粛し、六―七月の漁獲量が一千八百トンを超えないようにするということでありまして、確かに規制は行っております。
 しかし、お手元の資料の五ページを御覧いただきたいと思いますが、境港におけるクロマグロの水揚げ状況です。これ、ずっと見ていきますと、境港での巻き網による水揚げの自主規制数量を二千トンから千八百トンに強化したということでありますけれども、最近の実質的な漁獲量よりも実際にははるかに多いわけですね。これでは厳しい規制にはなっておらず、資源回復にはつながらないのではないかというふうに思いますが、この点については、水産庁は評価しておられるようですけれども、いかがでしょうか。

○政府参考人(本川一善君) 先生が今引用されました五ページの表でございますが、これは境港におけるクロマグロの水揚げであります。この重さは、魚のえらとか内臓、これを外した重さがここに表れております。したがって、WCPFCにおける漁獲量規制はそういうものを外さない原魚の形で規制されますので、まず、これをえら付き腹付きに戻す必要があります。それからもう一つは、日本海のクロマグロについては、境港だけではなくてそれ以外の港でも水揚げされておりますので、そういうものも加える必要があります。
 ちなみに、少し申し上げますと、二〇一一年でございますが、二〇一一年が今これ千六百五十二トンになっておりますけれども、そういう他港に揚がるものとか、あるいは腹付きえら付きにしますと千九百六トンになります。それから、二〇一四年はこれが千五百六十四トンでございますけれども、二〇一四年については千九百十八トンでございます。この千九百十八トンは、七月二十六日操業、この年は八月まで操業できましたが、七月二十六日でもう二千トンを超えそうだったので打ち止めをした数字でございます。
 したがって、私どもとして、この二千トンという数字がそのような形で、腹付きなりえら付きに戻して他港に揚がっているものを含めて考えれば、二千トンというものは自主的な規制の意味があった。さらに、今回の千八百トンについても、昨年は七月二十六日打ち止めで、千九百何トン捕っておりますから、そういう意味では、全く効果がない数字であるというのは余りにも理解のない御主張ではないかなというふうに思っておるところでございます。

○徳永エリ君 二〇一五年の六月五日から、学習院大学の阪口教授という方が、太平洋クロマグロの資源回復に向けてというインタビュー記事をみなと新聞に六回掲載しているわけであります。
 この阪口教授によりますと、ISCは日本海の巻き網が減少が続く親魚資源量や加入量に悪影響を及ぼしていないとは一切言っておらず、単に明示的に分析をしていないだけで、産卵魚群の漁獲を削減した場合の資源回復についても分析していないし、ISCには、産卵魚群の漁獲は資源を悪化させていないといった論文、報告書は一切ないということで、長官が否定なさったその勝川准教授の指摘を肯定するものなんですね。
 一方で、六月二十五日の水産経済新聞では、カツオ、マグロの研究者の三宅博士が、科学的検証の結果、資源管理の観点から見て産卵魚規制論は科学的根拠に欠けると。一般人には極めて分かりにくく難しいISCの議論だが、一対の親魚が一回に何千万粒を産卵するクロマグロの場合、産卵資源量は直接加入量は左右しないとし、幼魚への漁獲規制が最優先課題で、漁業が資源に与える影響は親魚になった段階での尾数で考えるべきだと指摘しておられ、産卵親魚漁獲量は、重量では大きいが、尾数では幼魚よりはるかに小さく、資源回復上の優先度は低いとしています。
 今の水産庁長官のお話もありましたけれども、正直私たちは誰が言っておられることが正しいのかよく分からないんですね。是非とも私たちに分かりやすいような科学的根拠を、データをしっかりと示していただいて、納得した説明をしていただきたいというふうに思います。
 こういった勝川准教授あるいは阪口教授そして三宅博士、もうみんな意見が違うわけですけれども、このそれぞれ研究者や専門家の意見が違うことに対しては長官としてはどのように受け止めておられますか。

○政府参考人(本川一善君) いろいろな科学者の方がいろいろおっしゃるということはそれぞれ重要なことだろう、科学の発展のために重要だろうというふうに思っておりますが、ただ、冒頭私申し上げましたように、先生もおっしゃいましたが、ISCの科学委員会のデータで親魚量が一定量以上である場合には産卵親魚量と幼魚の加入量には相関関係はほとんど見られないという、この前、舞立先生の議論のときにもここでデータを御覧いただきながら御説明申し上げましたが、それが今、産卵親魚量と加入量との関係にあるデータでございまして、それに基づく限りにおいては三宅先生のおっしゃっていることが私どもとしてはやはり基本ではないかなというふうに思っております。
 いずれにしましても、この件に関しまして、科学的議論は世界各国の科学者が集まってWCPFCの科学委員会で行っておりますので、その場における結論というのがまずその段階での正しい科学的な見解であると私どもは思っておりますし、それについて、ただ、時間的な経過はございますので、科学委員会がまず何を一番最初に取り組むべきかといったような優先順位を付けて取り組んでおります。
   〔委員長退席、理事野村哲郎君着席〕
 そういう意味で、やはり産卵親魚の問題あるいは親魚の問題よりも、そこは二〇〇二年―二〇〇四年の水準で抑えておいて、一方で、幼魚の、未成魚の、これにまず緊急に取り組むべきであるというのが今の段階であるというふうに私どもは認識しております。

○徳永エリ君 ちょっともっと突っ込んでやりたいんですけれども、時間がなくなってまいりましたので。
 今、水産庁は、未成魚の削減ありきということで、未成魚の五〇%削減以外は十年以内に歴史的中間値四・三万トンまで回復しないと言い切っているということでありますけれども、先ほどの阪口教授は、未成魚だけではなくて成魚の漁獲を削減した場合の分析もISCに依頼して、その上で国際的にも理解の得られる規制を実施するべきとして、沿岸の漁業者だけではなくて大中の巻き網漁業者も長期的に安定した操業を維持するためにも抜本的な規制を行うべきだというふうにおっしゃっております。
 沿岸にしてもこの大中の巻き網業界にしても、規制強化するとなると心配するのは漁業者の方々の減収ということになりますが、今日は平副大臣にお忙しい中お越しいただきましたが、五月十六日に、平副大臣は「水産資源管理に地方創生あり」というシンポジウムで漁獲規制の必要性についてお話をされております。規制による漁業者の減収に対して返済型の補助金の提案をされたとお聞きしております。
 平副大臣に、水産資源の規制や管理についての御意見、また、この返済型の補助金についてお話をいただきたいと思います。是非とも思いのたけをしっかりとお伝えいただきたいと思います。

○副大臣(平将明君) ありがとうございます。
 このシンポジウムは私の母校の早稲田大学と民間の財団が共同で出して開催をしているシンポジウムで、呼ばれて行ってまいりました。
 私は地方創生担当副大臣でありますので、一義的には資源管理は水産庁の所管になると思いますが、やはり一次産業がちゃんともうかるようにならないと地方創生はできないだろうということで、こちらの方もいろんな検討をしているということでございます。
 この返済型補助金の経緯ですが、実は、私はずっとベンチャー政策に携わってまいりまして、スタートアップのところではお金を出しにくい。財政当局は出し切りのお金というのはすごい嫌がるものですから、今そのベンチャー政策の流れでは、お金を出すんだけど、それをストックオプションみたいな形にして、成功したら返してもらおうというやり方ができないかという政策の議論を進めておりまして、これは近々政策として実現できるのではないかというふうに思っております。
   〔理事野村哲郎君退席、委員長着席〕
 そういう流れで、今いろいろ議論がありましたけど、やっぱり資源管理は重要だという意見も一方であって、ただ、資源管理をかなり強烈に入れると、そこでやっぱり生活をしている漁業者の人、港とあと周辺の地域経済に大きな影響が及びます。一方で、海外の事例を見ると、かなり厳しい資源管理を入れて、当初は漁業をやっている方も反対をしていたんだけど、数年たって資源が回復して結果としてもうかるようになりましたという事例もそこそこあるわけでありますので、ここで重要なのは、しっかりとした、先ほど長官の話もありましたけれども、科学的データがあって、ここでは我慢するんだけど将来的には回復するという絵が描けて、その段階になって初めて、じゃ、その手前のところの漁業者の皆さんとか地域経済をどう支えるかという考え方の中で、出し切りの補助金ではなくて、将来もうかるのであればもうかった分は戻してくださいという考え方があるのではないかという個人的なアイデアを述べさせていただいたということだと思います。
 今、水産庁の御説明がありましたけど、いろんな意見が出ていて、素人から見るとどっちが正しいのかよく分からないという今状況だと思いますし、現場の漁業をやっている方とかあと市場の方なんかは、やっぱり最近、魚が小さくなった、捕れなくなったという実感もあるわけですから、これは与野党対決ではなくて議論を深めていくべきだという認識を持っております。

○徳永エリ君 ありがとうございます。もうかったら返すという形になるわけですが、そのためには資源回復もしなければいけない、漁獲量も増やしていかなきゃいけないわけですから、これは水産庁もほかの省庁も含めて、地域創生という部分も含めて、全力でみんなで取り組むという体制をつくるという意味では非常に御提案はすばらしいと私は思っております。
 それで、最後に委員長にお願いをしたいんですけれども、サケ・マスの件もありますし、マグロの件もあります。捕鯨のこともあります。それからイルカの問題もあります。一度この農林水産委員会で水産の集中審議を行っていただきたい。あと、いろんな研究者の方々に参考人として来ていただいて、皆さんの意見をちゃんと聞いた上で、私たち農林水産委員も考えて、今後の水産王国日本の在り方についてしっかりとみんなで形をつくっていきたいというふうに思いますので、そのことをお願いさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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