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早川理恵子博士
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もう一つタックスヘブンの話 [2015年04月25日(Sat)]
机の上に散らばったバヌアツのタックスヘブンに関する資料をファイルした後に色々考えて、やはり書いておくことにした。
即ち羽生会長に、そして多分このブログを読んでいただいている外務省の方々や関係者に伝えておくべきと思い、もう一つタックスヘブンの件を書きたい。


場所はパラオである。登場人物はナカムラ大統領と、今度は日本人のパチンコ屋さんである。
このパチンコ屋さん。租税回避の動きをミクロネシアの至る所で耳にしている。名前も聞いているが、参照するFossen博士のペーパーにはないので、ここにも書きません。

下記は以前も取り上げたTony Van Fossen博士のペーパーから。
"Offshore Gambling in Pacific Islands Tax Havens", Vol 26, No 3/4 (2003) , Pacific Studies
https://ojs.lib.byu.edu/spc/index.php/PacificStudies/article/view/10270



2000年のナカムラ政権で、コミュニティからの強い反対を押し切る形でインターネットギャンブルを可能にする法案が通過した。日本のオンラインパチンコとの独占契約がされた。
同年10月には前大統領のトリビオン氏が副会長となっているインターネットロタリー(バージン諸島)の運営会社とも独占契約が締結された。

数年後、当初約束された億単位の政府への収入は実現しなかったようだ。

さらに2001年にはアンガウル州で外国人向けのギャンブル施設設置の案が持ち上がり、16州中15州知事の指示を受け、政治問題として浮上する。

2000年の総選挙では、オンショア、オフショアに限らずギャンブルに反対する多くの市民の投票がこの法案を廃棄させる結果となった。この市民の後押しを受けギャンブル反対のキャンペーンで当選したのがレメンゲサウ大統領である。

昨年のカジノ法案が下院を通過し、上院で否決、そして大統領がサインしなかったのはこのような背景もある、と考えてよいのではないだろうか?


外貨収入が見込めない小島嶼国にとってタックスヘブンや、緩い法規制を背景としたギャンブル運営による収入、というのは一つも選択かもしれない。
が、問題は運営母体の怪しさである。これはボブホーク首相の例を見てもわかる通り、犯罪者の巣窟もしは中国の汚職金の逃避場所になる可能性は十分ある。しかもそれを規制、取締る法執行能力は小島嶼国にはない。反対に、マネロンやギャンブル運営者は強力な法律家をつけて「罪深き行い」を「完璧な合法活動」にする可能性が高い。



話はバヌアツに飛ぶが、サイクロン被害のあったバヌアツでは、中国人に約1,200万円でパスポートを販売する支援スキームが検討されているという。

"Vanuatu govt defends post-Pam passport scheme"
http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/272189/vanuatu-govt-defends-post-pam-passport-scheme
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