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早川理恵子博士
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与那国の自衛隊配備と離島問題 [2015年03月04日(Wed)]
<やしの実大学in与那国>

2月22日、中学生も巻き込んだ与那国の自衛隊配備を問う問う住民投票が行われ、632対445の賛成多数という結果になった。

笹川太平洋島嶼国基金は、島と島を結ぶというテーマで、亜熱帯の八重山諸島、奄美大島と太平洋島嶼国の交流事業を長年行ってきた。その一つが「やしの実大学」である。

1999年には与那国でこの「やしの実大学」を実施。ここには当時の笹川陽平運営委員長に参加いただいた。これがあったから、笹川会長は小渕総理に自信をもって第2回島サミットの沖縄開催を助言されたのではないか、と想像している。

国境の島。与那国は、離島、八重山諸島の中のそのまた離島。
人口減少、医療問題、高校がなく親の負担が大きい事。多くの課題を抱えている。


<海底通信ケーブルは誰のため?>
通信環境が整えば、産業だけでなく、教育医療の改善も望める。
しかし、当時通信ケーブルは西表島まで。人口1500人の与那国は見捨てられた。
ところが、自衛隊配備の話がまとまる中で与那国にもケーブルが繋がる事となった。

「16年度に光ケーブル 与那国」
2014年12月13日 八重山毎日
http://www.y-mainichi.co.jp/news/26423/

通信ケーブル設置は自衛隊が必要だからであって、これに島民が恩恵に浴するという、まさにミクロネシアのクアジェリンーグアムを結ぶ海底通信ケーブルと同じ話である。
たった1500人の国民には使えない税金も、国の安全保障のためにはいくらでも拠出できる、というのが現実なのであろう。


<自衛隊による植民>
1500人の島に200人の自衛隊とその家族が移住するという。
今矢内原先生の植民地政策の本を読んでいるが、この比率からすれば、自衛隊活動以外に島の経済、文化活動にも関わって来ることになり、まさに「植民活動」の範囲に入るであろう。
(「植民」と聞いて西洋の侵略、搾取を想像してしまうと思いますが、「植民」は一つの社会現象なのです。興味のある方は矢内原全集の1−5巻を。)

文化は離島に行けば行く程、濃くなるのである。これは太平洋島嶼国でも共通。
与那国の文化、歴史は八重山諸島のどの離島よりも濃い。きっと自衛隊員とその家族は与那国の文化の影響を多く受けるであろう。正直羨ましい。
そして、これもユニバーサルな傾向であるが、離島に行けば行くほど美男、美女が多いのである。
与那国の美女は得に有名。
「植民」した自衛隊員やその家族が、与那国に家族を持つ可能性も否定できない。

ただ残念なのは、以前は台湾漁民が勝手に島に上がって、与那国にしかない薬草を刈ったり、どなんを買い求めたりしたのだそうだが、そんな長閑な違法入国、国境交流はもうできなくなるであろう事だ。


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地元紙の「やいま」が健在だ。嬉しい。
http://jaima.net/
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