矢内原忠雄著『南洋群島の研究』書評 [2015年02月14日(Sat)]
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矢内原の研究自体を研究する文章も多い。
南洋に関しては今泉裕美子氏が突出しているようだ。 下記の文章を見つけた。 「矢内原忠雄の略歴、研究および南洋群島関係資料の概要」 津田塾大学 今泉裕美子 http://manwe.lib.u-ryukyu.ac.jp/library/digia/tenji/yanai/h7320.html 矢内原の南洋群島研究が当時の政府の政策に影響されていないか、当方も気になっていた。 しかし、1937年には「矢内原事件」(次回書きます)で職を追われており、また敬虔なクリスチャンでもあった矢内原が、その思想や論理を国策に委ねて曲げるとは到底想像できない。 しかしながら今泉氏は下記の通り、矢内原の南洋群島研究が日本外務省の影響を得ていたと議論している。 「こうした時代背景と、日本IPRの性格−外務省とのつながりが深く、日本の 国益擁護を支持する活動を行っていた−から考えると、『南洋群島の研究』は、 氏が発表した一連の植民地研究書、『帝国主義下の台湾』(岩波書店、1929 年)、『満州問題』(岩波書店、1934年)とは、同じ体裁をとりえなかった ことは想像に難くない。『南洋群島の研究』の序は、台湾、満州研究の序にうか がわれる、激しい日本帝国主義批判の論調と趣を異にしている。」 もし矢内原が南洋研究に関して、政府の政策を気にしつつ書いていれば、子息の矢内原勝氏が書いた「矢内原忠雄の植民政策の理論と実証」(三田学会雑誌,80卷4号、1987年10月)に書いたのではないであろうか?しかしその記述はない。 今泉氏の他のペーパーを見ていないが、もしかしたら同氏も「植民地」に対する基本的な議論、即ちアダムスミス、新渡戸稲造、そして矢内原が展開している議論を知らないのではなかろうか?「植民地支配」イコール過去数百年の西洋による搾取、虐殺、差別との認識であれば、同氏の議論展開は理解できる。 さらに、今泉氏は韓国の慰安婦問題を、いわゆる自虐史観の立場から捉えているようなので、同じ姿勢で南洋統治を捉えているとすると、これも疑問である。 今も同じように学生に指導しているのであろうか? 今泉裕美子ゼミのウェッブより。 「ゼミ活動での一番の思い出は何ですか? 最初のゼミ合宿が一番の思い出です。朝から晩まで、目一杯時間をかけて吉見義明『従軍慰安婦』を読み解き、暇さえあれば議論をしていました。1泊2日というタイトなスケジュールの中で行ったためとても大変でしたが、ゼミで勉強する楽しさと奥深さを一度に学ぶことができました。問題を理解し、どうすればよいのかを考え、互いに議論しあうというのはとてもエネルギーの要ることでした。 それでも、やり終えた後の達成感は格別なものがありました。「これから、もっとがんばっていこう!」と思えた、大きな合宿でした。」 http://www.hosei.ac.jp/kokusai/kyoin/zemi_6.html そして下記が、今泉ゼミの学生たちの発表で「最優秀賞受賞研究」になっている。 今彼らは慰安婦問題をどのように捉えているのであろうか? 知っていますか?日本軍「慰安婦」 国際文化学部 今泉裕美子ゼミ 平林大樹、岸彩夏、文仙恵、坂本千里、原和葉 |


