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矢内原忠雄を読む 蝋山政道は帝国主義者 [2015年01月25日(Sun)]
とうとう矢内原忠雄全集の植民地政策を扱った1−5巻を購入してしまった。
やはり線を引きたいし、コメントを書き残しておきたい。
何よりも矢内原先生の文章は難しくて何度も読み返す必要があるのだ。新渡戸先生の文章は明解なのに、なんで矢内原先生はこんな文章になってしまったんでしょうか?

その中の「南洋委任統治論」をぱらぱらめくったら、戦後、笹川良一氏を誹謗中傷した蝋山政道東大教授を、矢内原先生が「馬鹿じゃない、全然意味不明」(下記の引用参照)とケチョンケチョンに叩いているのを見つけた。
しかも笹川良一氏を批判した蝋山政道は矢内原先生が仰け反る、帝国主義者なのだ。
加えて笹川良一氏が反対した翼賛選挙では近衛の推薦を受けて当選している。
南洋を足がかりに太平洋を制覇せよ、オーストラリア、ニュージーランド、アジアへの足がかりとせよ主張しており、まさに彼こそが占領思想、帝国主義思想の持ち主で戦後裁かれるべき人物ではなったのであろうか。


矢内原先生が蝋山政道を叩いている箇所を引用。

「...北に満州、南に南洋を戦略戦術的及び経済政策的に根幹として太平洋に覇を唱え云々の思想言論態度は自殺的矛盾ではないだらうか。」

「太平洋唱覇ー国際平和機構の利用ー未開土人に対する善政、この三者は必ずしも論理的に連関しない。太平洋唱覇必ずしも土人に対する善政者ならず、土人に対する善政者必ずしも国際連盟の一因たるを要しない。余は不幸にして教授の言の解釈に苦しむものである。」

矢内原先生の人柄は良く知りませんが、これだけ言わなければならない気が済まない蝋山政道って、しかも翼賛選挙で推薦もらって当選している蝋山政道って。(笹川良一氏は推薦なしで当選)
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