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早川理恵子博士
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太平洋の海底ケーブル [2014年12月16日(Tue)]
以前ちらっと読んで気にはなったがちゃんと記録していなかった太平洋の海底ケーブルの起源と発展。やっとその資料が見つかって喜んでいる。しかも、この本日本語版も出ていた。

インヴィジブル・ウェポン―電信と情報の世界史1851‐1945 単行本 – 2013/6
D.R. ヘッドリク (著), Daniel R. Headrick (原著), 横井 勝彦 (翻訳), 渡辺 昭一 (翻訳)


原本は英語で1991年発行。20年以上経って翻訳されている。

この本で確認したかったのはケーブルの長さ。
下記の表はHeadrickの本から書き写したもの。その下のグラフはこの表を元に当方が作成したもの。

cable graph1.png


cable graph2.png


やっぱり注目したいのは大英帝国の圧倒的な支配である。これ太平洋が貢献している。
太平洋を横切る最初の海底ケーブルは、英領バンクーバーからオーストラリア、ニュージーランドに敷かれた。そのために、2つの小さな島が英米に併合されている。Necker islandとFanning Island だ。英国の完全な独占政策が影響しているのだ。絶対他国と相互接続させない。この独占体制、その後百年続く。
これが米独の共同海底ケーブル開発に結びつけた。サンフランシスコからハワイ、ミッドウェイ、ヤップを経由したアジアへ結ぶケーブルである。

日本は第一次世界大戦後、太平洋に展開していたドイツのケーブルを譲り受ける形で一機に通信網を展開。これが、軍縮で日本の軍事力を削減した欧米諸国、特にドイツとケーブルを共有していた米国にとって反日、排日感情を形成する要因の一つに。

通信と世界経済、世界政治。現在のインターネット覇権と全く同じだ。
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