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「蒲田のバリアを点検!」〜調査会参加報告 [2008年07月06日(Sun)]


 6月22日(日)の午後1時から4時半、「ひとにやさしいまちづくりをすすめる大田区民の会」(以下、「区民の会」)の主催により、蒲田駅周辺のバリアを調べる調査会が開かれました。
 「区民の会」は、まちづくりに関心をもつ個人や障害をもつ人たちが、平成14年に設立。以来、会員による行政とのバリアフリー合同点検会などを各地で行ってきました。
 本調査会は、公共交通機関や建築物のバリアフリー化を推進する「バリアフリー新法」が平成18年に施行されたのに伴い、大田区に、蒲田駅周辺を新法の枠組みの中での「重点整備地区」に指定してもらおうと、一般にも広く参加を呼びかけて開かれたものです。
 まちづくりをハード・ソフト両面からサポートする「場所づくり研究所プレイス」のスタッフがまとめ役を務め、健常者やさまざまな障害をもつ人など、約80人が参加しました。
 参加者は蒲田駅の東口と西口に分かれ、駅周辺をゆっくり歩きながら、道路表面の舗装タイルに視覚障害用の杖がひっかからないか、車椅子が段差に引っかからないかなどを確認。途中、まとめ役のスタッフが「ここで気になった点はありますか?」、「この案内板はどうですか?」などと随所で声をかけ、気づいた点を写真に撮りました。


(←蒲田駅周辺の調査)



 その後、大田区役所の会議室にて、撮った写真を地図に貼って振り返りながら、「今日、歩いて気になったこと」、「障害をもつ他の立場を想像したときに、困るだろうと思うこと」、「すぐに実現できそうな改善点」という観点から、気づいた点をいくつも付箋に書き出しました。
 どの班からも、案内サインがわかりにくいこと、地面の段差、放置自転車の問題が挙げられました。一方で、「案内板の正面にプランターが置いてあるが、あれでは視覚障害者が直進して近づけない」という指摘や、一方「放置自転車対策としてポストの正面にロープで通路が作ってあるが、車椅子の人はポストに横から近づかないと投函口に手が届かない」という指摘もあり、立場が違えば気づく点が異なるということを実感しました。

(↓左:写真を地図に貼って整理 右:完成した地図)
 参加者には行政関係者も多くおり、「挙げられた改善点は基本的にはどれも実現可能ではあるが、一方で、実現には行政だけでなく、多くの立場の人の協力が必要だ」との話がありました。
 例えば、放置自転車問題について、参加者からは、「駅前広場を駐輪場にしてはどうか」、「交通規制をして道路に自転車を置けるようにしてはどうか」、「地下駐輪場を作ってはどうか」といった意見が出されました。しかし、広場や道路に自転車を置くことは景観上の問題を生じ、商店や他の区民の広い合意が必要とのこと、また駅前広場は区の所有地と思いがちですが、半分はJRのものであり、そういった事実を知ったうえで議論をする必要があるとのことでした。

 調査会当日は強い雨が降っていましたが、「かえってたくさんの水溜りが目立ってよかった」という意見も聞かれました。地面の凹凸が少ない道は、雨の日の水溜りも少なく、誰もが歩きやすい道です。調査会を通じて、「区民の会」がすすめる「ひとにやさしいまち」は、「皆にやさしいまち」であることを実感することもできました。
 「区民の会」では今後、今回の調査会の内容を報告書にまとめるとともに、今年中にもう一度、報告書をもとに意見交換を行い、その内容を区長に要望書として提出する予定です。
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