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映像の交換と対話でニカラグアと交流 [2013年07月29日(Mon)]

 6月14日、15日の2日間、「日本×ニカラグア・同時上映会&インターネット対話」が大田区産業プラザ・PIOにて開催されました。主催はおおた市民活動推進機構とニカラグアのワンキ・タグニ(ワスパン市)、CADPI=カドゥピ(ビルウィ市)で、日本ラテンアメリカ協力ネットワーク・レコムが協力したもの。
1306taiwa1.png
 1日目は、各主催団体によるワークショップで完成した短編映像作品を、ニカラグアと日本の2会場で同時に視聴し、2日目はその2会場をネットで結び、作者同士や観客が自由に対話しました。
 上映はジェンダー、就職活動、環境問題などを描いた7つの日本語作品と、水環境の汚染、民族や性の多様性などを描いた14のスペイン語作品で、作者は10代から50代までのはじめて映像を制作した人たちです。日本では対話の前に、レコムの新川志保子さんが対話先の北部大西洋自治地域の概況を説明し、作品への理解がより深まりました。
(ニカラグアの自治地域について説明する新川さん)
1306taiwa2.png 視聴後、日本の会場からは「国の違いを超えて感じることが共通していた。知らない国の人が作った作品なのにとても身近に感じた」「水が命の源泉であると強く感じた」「人権の獲得や生き辛さの克服についての作品に共感した」「日本の作品からは心の内側の問題が露呈し、ニカラグアからは水問題の深刻さが伝わった」「水問題や温暖化は日本も晒されている課題で、それに気づくきっかけになる」「民族の多様性とともに、その中で差別が起きていることがわかった」などの感想があがりました。
 それに対しニカラグアからも「共通する課題に気づいた」という感想が相次ぎました。「幸福感について、こちらの人間は愛情表現をストレートに表さない傾向があるが、自然と共生していくことに思いが強い」とのコメントには「意外にも日本人の情緒に似ている」と日本側が反応しました。就活をテーマにした作品にも多数の共感が寄せられ、作者の山谷さんは「(型抜きクッキーのように)すべて同じではなく、いろんな形や個性があってよいのではという思いを作品にしたが、その1ヶ月後に就職が決まった。自分の中にある感情を表現できたからではないか」とエピソードを紹介しました。
(対話する日本とニカラグアの参加者)1306taiwa3.png
 この催しは昨年のグアテマラに続き2回目で、DSTという方法を用いて市民の情報発信を支援し、見知らぬ人同士の映像交換や対話による学びを促すラテンアメリカ交流事業の一環です。ワークショップの経験を生かした取り組みとして、ワスパン市の参加者6人による作品を、この4月に開局した先住民族による放送局(22チャンネル)が放送し、また同市のコニュニティラジオ局の若手スタッフが、国境紛争の深刻な状況を伝える番組をラジオや地元放送局で放送したとのこと。さらに、太平洋側に比べて開発が遅れている大西洋側のビルウィ市に大学が設立されるまでの、地域の努力を描いたドキュメンタリーを作りたい、村落での生活を描きたいという構想も述べられました。
 今後も交流する機会をもちたいとの会話から、この夏発足するEBAKO BASE(矢口渡駅最寄)で定期的なネット対話ができないか、などのアイデアも浮上し、充実したひとときは終了しました。
 秋には、時間の関係で今回上映できなかった作品の上映会を予定していますが、ウェブサイト「交流するメディア ニカラグア編」での視聴も可能です。お問い合わせや参加希望は下記へ。

特定非営利活動法人おおた市民活動推進機構
TEL:03-5753-3860/FAX:03-5753-3861
e-mail:info@ota-suisin.org

Posted by やるおた編集部 at 23:46 | 多文化共生 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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