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海賊日誌

海賊は、七つの海を駆け巡っています。
海賊問題をはじめとした「海」におこっている問題をリアルタイムに報告いたします。


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海上保安庁合同訓練 [2007年01月30日(Tue)]
海賊日誌
海上保安庁は、2月2日、マラッカ海峡においてタイ、マレーシアとの海賊対策合同訓練を行う。海上保安庁では、海賊対策室を開設し、積極的にアジア諸国との国際協力を始めているが、アジア海賊対策地域協力協定にインドネシア・マレーシアは参加せず、難問を抱えながら船出している。今回の合同訓練のマレーシアのカウンターパートは海上警察であり、昨年新設された、コーストガードの役割を担うMMEA(マレーシア海事法執行庁)ではない。MMEAの体制整備が遅れているのだろう。各国、複雑な国内事情があり、国際協力は、暗中模索のようである。今後、糸を一本づつ解いてゆくという仕事が求められよう。
Posted by y_yamada at 09:41 | | この記事のURL
フィリピンにて [2007年01月29日(Mon)]
海賊日誌
フィリピンにいます。日本財団の笹川会長随行にてハンセン病関係の仕事です。ハンセン病回復者に対するスティグマや偏見をなくすため、グローバル・アピールの記者会見を開きました。日本財団の広報担当ですので。   10台のTVカメラ、45人の記者の方が来場し盛況でした。午後、マニラ郊外にあるハンセン病の療養所を訪れました。ハンセン病で、指が変形し目も見えなくなってしまった人と握手した手から、本当にその人の痛みが伝ってきました。
不思議だなと思いながら、心とは、そんなものなのだという実感です。
今日は、海から離れていますが、ホテルの部屋の窓からマニラ湾が遠く望めます。マニラ湾も海賊が多いところです。
Posted by y_yamada at 22:17 | この記事のURL
2006年海賊報告 [2007年01月23日(Tue)]
IMBは、2006年の海賊被害報告書を発表した。年間海賊報告総数は、239件で、前年比約13.5%の減少です。アジアでは全体の60%にあたる141件が発生している。最も多いのはインドネシア50件、ついでバングラディシュ47件。そのほかの海域では、ソマリア10件、ナイジェリア12件、アデン湾10件など多い。
海賊被害では、15人が殺害され、77人が誘拐されている。
Posted by y_yamada at 10:58 | | この記事のURL
インドネシアの海洋安全保障 [2007年01月11日(Thu)]
海賊日誌
 1月14日から海洋研究財団が主催する日本・インドネシア海洋安全保障ダイアログが始まる。
 多島国であり、海洋国家を自負する両国の共通懸案事項である海洋安全保障を海事有識者同士が直接対話をする場である。インドネシア側からは元国軍参謀長クラスが参加する。
日本側は、秋山海洋政策財団会長、白石政策大学院大学副学長、山本元海上幕僚長、縄野元海上保安庁長官などが参加する。私も海賊問題の専門家として発表を予定している。
 インドネシア側の代表の一人にスマルヨノ海軍中将がいる。スマルヨノ氏は、インドネシアで新設された海上治安調整機構(BAKORKAMLA)の初代事務総長である。インドネシアでは海洋安全保障を担当するセクションが海軍、海洋警察、運輸省海運総局警備救難局などにまたがっている。この機関相互の調整を行うのが海上治安調整機構の役割であり、ユドヨノ大統領の肝いりで作られた。将来は、コーストガードの役割を担うことになる。スマルヨノ氏は、穏健派の軍人であり、今後、日本とインドネシアの海上安全保障における協力において重要な役割を果たすことになる。
Posted by y_yamada at 12:23 | | この記事のURL
シーランド公国 [2007年01月10日(Wed)]
海賊日誌
 昨日の産経新聞にシーランド公国売却へという記事が出ていた。産経新聞などによると、シーランド公国とは、第二次世界大戦中に北海上に建設された要塞を領土とし、元英陸軍少佐パディー・ロイ・ベーツがベーツ公と名乗り独立を宣言、シーランド公国を自称している。面積は、550平方メートル。英国から6海里ほど沖合いにあり、独立宣言の当時は、領海外にあり、英国の司法当局も権限外としていた。人口4人、ネット・ヘブンを売りにしている。
シーランド公国は、貨幣と切手を発行するなど国家の体裁を作ろうとしていた。ちなみにシーランド公国には、ドイツに亡命政権もある。
 国際条約による国家の定義とは、@一定の領土を持つ、A国民がいる、B政権がある。ことがうたわれている。同公国には、国際海洋法条約でいう領土は無い。なぜならば、人口構築物であり、岩でも島でもないからだ。よって、残念ながら国家とはいえないようだ。
 シーランド公国は、爵位の販売を行っている。ただいまネット購入サービス期間中で、£19.99でバロン、バロネスになることができる。
 海上には、こんなこともある。人工島を領土と主張するのは中国だけではないようだ。
Posted by y_yamada at 12:17 | | この記事のURL
米原潜とタンカーの事故 [2007年01月09日(Tue)]
海賊日誌
今朝、米原潜ニューポート・ニューズと日本船籍タンカー最上川丸の衝突事故の速報が入った。潜水艦は、潜水中の航行性能や探査技術は優れているが、浮上もしくは、海面近くでの性能は一般船舶に比べ優れているとは言えない。昨年、宮崎沖で、海上自衛隊の潜水艦が貨物船に当たった事故でも浮上後にぶつかった貨物船を一時的に見失っている。「まさか」が起こりえるのが海である。
ホルムズ海峡は、幅約40キロ、最深190メートルの海峡である。そこを300メートルを越える大型タンカーが通航する。タンカーが緊急停止しても2000メートル進んでします。
「まさか」に備えて準備をしなければならない。特に潜航中の潜水艦を通常船舶が認識することは不可能であるし、浮上航行中でも夜間目視確認することは難しい、また、どれほどレーダーで確認できたであろうか疑問である。潜水艦側の注意義務が問われることは当然であろう。
Posted by y_yamada at 14:04 | | この記事のURL
エルニーニョ [2007年01月08日(Mon)]
今日、北日本は大荒れの天気でした。日本沿岸は、波高く、千葉沖で貨物船が台船に衝突し座礁する事故がおきています。幸い船員は無事でした。
日本の冬の嵐とは対照的にNYやチベットが20度を越すなど世界的な異常気象。エルニーニョ現象の影響だとか。
しかし、だんだん異常気象の度が超えてきたことを恐ろしく感じるのは私だけでしょうか。
今朝、空にスジ雲が出ていました。これは、氷の粒が集まってできたもので、かなり高層に発生します。強い低気圧の影響であらわれます。風が強くなる兆候です。確かに今日の日中は、風が強かった・・・ゴルフのスコアーがあまりよくなかったのは、スジ雲の所為。
私のデビュー作は、「天気で読む日本地図」(PHP新書)という観天望気を取りまとめた本です。
Posted by y_yamada at 22:03 | | この記事のURL
硫黄島からの手紙 [2007年01月07日(Sun)]
今日、遅ればせながら「硫黄島からの手紙」を16歳の長男と観てきました。戦争を知らない私たちが、戦争について次世代に語り継ぐことは難しい。この映画は、戦争の善悪論を超越し、国家と個人、そして家族の絆の意味を考えさせてくれました。
かつて、日本財団の仕事で、内戦中のユーゴスラビアに行きました。地雷を踏んだり、狙撃されたりして足を失った人々に義足を送るプロジェクトでした。前線に近い町では、ある日突然、戦いが始まり、知り合い同士での殺し合いがはじまったそうです。その町で、家族を失った人々が、悲しみや恐怖や怒りを超えて狂気に近い世界に生きている様を目の当たりにしました。家族を守るために戦場へ行かなければならない現実があったのです。
今も美しいベオグラードの町を流れるドナウ川の風景思い出します。そして、同時に戦地の病院で見た銃撃で足を失った三歳ぐらいの子供の姿が目に浮かんできます。
戦いに意味は重い、そう感じます。
Posted by y_yamada at 15:04 | | この記事のURL
マラッカ灯台の受難 [2007年01月06日(Sat)]
マラッカ海峡に設置されている航路標識の受難が続いている。日本財団が支援した航路標識の内、三ヶ所が昨年、海賊に襲われたのである。海賊は、ステンレス製の扉や避雷針へ通じる銅線、アルミ製の通気口の囲いなどを盗んでいる。中には、鉄製の渡り梯子を切り取られた場所もある。被害総額は、実に600万円に上る。奪った金属は、くず鉄やに売却するらしい。金目の物ならば何でも奪ってしまうようだ。しかし、海賊は、灯台の明かりは絶やすことが無いように工夫している。灯台の光に関係あるバッテリーや光源は高価でも手をつけていないのである。
海賊は、海賊への警戒態勢の厳しい船舶を襲うことを避け、警備の無い無人島の灯台や海峡に浮かぶ灯標を狙っている。
Posted by y_yamada at 10:30 | | この記事のURL
海洋安全保障元年 [2007年01月05日(Fri)]
久々更新です。
昨日、海上保安庁に海賊対策室が開設された。
昨年、形上であるがシンガポールにアジア海賊情報共有センターが開設され、国家間の連携による海賊、海上テロに関する具体的対策が本格的にスタートしている。
海賊対策室は、総勢五人、鏡室長をはじめ国際畑で活躍している面々である。鏡室長は、フィリピンコーストガード創設期にアドバイザーとして赴任していた経験を持つ。また、日本海難防止協会への出向時代は、IMO対策を行っていた国際法規の専門家でもある。
国際協力、国内体制、共に揃い、今年は海洋安全保障元年とも言えよう。
今後は、自衛隊との連携など、柔軟な体制で、海賊だけではなく海上テロも含め、海の安全を守っていって欲しい。
海は危険にみちている。インドネシアでは、サブスタンダード客船の沈没により多くの命が海に消えた。また、日本近海でも海難事故が絶えない。
海を守る人々の連携は、セキュリティー、セイフティー共に重要である。
海賊対策室の活動に期待したい。
Posted by y_yamada at 12:27 | | この記事のURL