NECワーキングサロンは、認定NPO法人マドレボニータが主催し、NECが協賛する、「母となってはたらく」をテーマに語り合うワークショップです。くわしくはこちら。
こんにちは。東京西チームの鈴木かおるです。夫、年少3歳の長男、9ヶ月になった次男との4人家族で、現在育休のなか日々奮闘しています。東京西側もめっきり寒くなりました・・・!そんな中、西東京市の田無駅チカシェアスペース「RippleNishiTokyo」で、チームのラストサロンを開催しました。
2018年12月9日(日)、会期最終日。走り続けてきたこのプロジェクトのさいごに、自分は何を感じるんだろうか?この産育休中「はたらきつづけること」をずっと意識して行動してきた自分は、どんなことを考えるのだろうか?とてもとても楽しみに当日を迎えました。
寒空の中でも外の光が入る雰囲気の良い空間で始まったサロンは、時におおいに笑いを挟みながら、和やかに進みました。子どもへの不安、仕事への不満、自分への期待と失望、そして希望・・・話題は多岐にわたりましたが、進行役金子さんの柔らかで芯のある声のファシリテーションによって、一期一会のご参加者の聞く・受け入れる空気感がとても心地よくつくられ、皆さんが安心して言葉を発していたように感じました。
24時間以内の「よかったこと」を挙げる「Good&New」とそれを使った2人組での自己紹介。続いて、「母となってはたらく」を語り合ううえでまずは1人で「希望を象徴する絵」を描くこと。それをもって、「人生」「仕事」「パートナーシップ」いずれかを切り口に選び2人でお互い3分話し、聞き、45秒で要約して返すこと。最後に、たっぷりと設けられた、感想や気づいたこと、話したくなったことを全体で分かち合う時間。
そんな2時間のワークの中で、自分の中にあるモヤや絡まった糸を言語化して話し、聞いてもらい、ご参加者のさまざまなお話を伺ううちに、「はたらくこと」だけではない色々な気持ちが湧いてきました。
だいぶ長くなり、かつ取り留めないのですが、自分の中の整理を読んでくださっている方と共有したいと思い、書いてみます。
●今この瞬間を楽しみたい
「Good&New」で取り上げたお好み焼きのこと。産後初めて家でお好み焼きをやり、食べたことのなかった長男が食べる前から「おいしくない〜」と拒否していたけれど、食べてみると「おいしい」「またお好み焼きやろうね!」という未体験→体験→楽しかったを目の当たりにしてとても面白かった私。「今しかない、その場で起こることの面白さを味わいたい気持ち」を言葉にしたことで、ああ、私はいまそれを、思っている以上に大切にしたいのだ、と気づくことになりました。用意周到な計画が大好きだけど、次のことやダンドリが気になって心から場を楽しめていないことも多かった自分。せっかくそこにいるのだから、先回りしすぎず、起こることを決めつけず、大好きな準備時間とメリハリをつけて、この瞬間を楽しみたい。はじめは子どもの成長過程でのことを前提にした話でしたが、時短で復帰予定の仕事に対しても、限られた時間の中で楽しみながら成果を出したい気持ちが、同じようにあるのかもしれないとも感じました。
●「希望を象徴する絵」の変化
過去の私はいつも「人の笑顔」「家族」「しごと」「家」「活躍」などをイメージし、それが全て入っているようなごっちゃりした絵を描いていました。↓↓
そして、今回描いたのがこちら。↓↓
根を伸ばし、枝を伸ばし、葉を茂らせ、実らせ、時に枯れても根がしっかりと多方向に伸びていれば、どこかから水を吸って復活できる。「木」は、どっしりと大地に根付き揺るがない、というイメージもあると思いますが、今の私は「価値観や自分軸といった根幹」「枝や葉といった行動やアウトプット」「多方面に」「伸びていく」をキーワードにしたイメージ。色々やりたい、成長したい、しなやかでいたい・・・欲深い感じがよくわかります笑。仕事でも育児でも家庭でも、何かあったときに戻ってこられる、こうありたいイメージを初めて手に入れた気持ちになりました。
●夫と意見が違ってもいい
話を聞いたり叱ったり導いたり、「子どもに対峙するときは夫婦の意見が揃っていたほうがいい」という漠然とした思い?刷り込み?があり、随所で夫と意見や行動が合わないことがストレスになっていたことも多かったのですが、ある参加者さんのことばをきっかけに、違っていいんだ、とハっとしました。子どもは、一番近い大人である両親の意見が違ったとき、どうすればいいのかと悩み考え、自分はどうしたいのかを選び取っていく。そういう力を思った以上に持っていて、見くびってはいけないと感じました。私とは全く異なる人間として尊重し、信じ、自分で判断できる力をつけられるようになってほしいな、そのためには何が出来るかな、と思い巡らせました。
翻って過去、仕事の進行上で意見の合わない同僚にいらいらしていたけれど、仕事は達成すべき目標が同じであれば、様々なアプローチがあっていいのだなぁ、自分とやり方や速度が違っても何もいらいらするようなことではなかったな、と振り返るのでした。
こうして書いてみると、ずいぶん子どもの存在に思考が引っ張られていることに気づきます。そして、具体的な話は実はあまりしていない笑。でも、日々に忙殺されじっくり考えていなかった自分のスタンスを再確認する時間だったと感じました。これから様々な場面で判断するときの「自分基準」をあらためて手にして、一歩前に進めた気がします。
普段ここまで自分のためにまとまった時間を取れないし、じっくり聞いてもらえることも、多様な背景を持っている他の方の話を同じテーマで聞くこともないから、サロンて本当に楽しくて貴重な時間だな、と手前味噌ながらニヤニヤしてしまいました。(PCの前でひとりニヤニヤしている・・・)
今年、そんなサロンを地域で開催してこられた東京西チームの運営メンバーだったことを誇りに思うし、これからも母となってはたらくことについて、何らかの形で社会に還元・貢献できたらいいなと思っています。
ありがとうございました!
【おまけ】打ちとけた皆さんと食べるランチのおいしいことよ〜
●東京西チームサロン一覧〜告知にも報告にも皆の想いが沢山●
第1回 石神井公園サロン 告知 報告
第2回 花小金井サロン 告知 報告
第3回 ひばりが丘サロン 告知 報告
第4回 上石神井サロン 告知 報告
第5回 練馬サロン 告知 報告
第6回 田無サロン 告知 報告:本記事
おまけ 中締め会
(文責:東京西チーム 鈴木かおる)