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2018年12月16日

【開催報告】12/8 城南・多摩川チーム第7回@多摩川

窓の外には緑の木々が立ち並ぶ、落ち着いた空間。

野鳥の声や赤く染まった紅葉が朝から目に留まり、週末の広場で子供たちがサッカーをする姿が見える。

すでに、慌ただしく、目まぐるしく、走りゆく毎日とは違う目線で、時間を過ごしている自分がいた。


2018年12月8日土曜日に開かれた私たちのチームの今期最後のサロンの会場は、駅近。

でも自然が残る環境で、多摩川のせせらぎからほど近いエリアでの開催が、心地よかった。

会場の雰囲気も、チームの進行役の穏やかで柔らかいめぐみさんの雰囲気に通じるようで、今日はいいサロンになりそうと思わせた。


サロンに私が初めて参加したのは子供が半年過ぎた昨年の夏ごろ。

とにかく息づまっていた。

子どもは可愛い、しかしつきっきりの世話と、なぜ泣いているかがわからない。

ほどんどまともに睡眠時間を取れていないことで、心身が何らかの悲鳴をあげているが、母や行政に助けを呼んだところで自分がやるしかない。

子育てが大変とはよく聞くことだが、寝られないとは聞いていなかった。

仕事が始まったらできない家のこともやらねばと焦っていた。

生後5か月すぎから保育園も始まり復職、さらに寝られないのにフルタイムで仕事をする。

いつも眠く、頭が朦朧としていた。それは、いまだに夜間何度も授乳するので、続いている。とにかく、慢性的に眠い。

虐待という言葉も他人事ではないような気すらしていて、いつか自分も一歩間違えば、と怖かった。

あのころは、サロンで、同じような境遇のワーママのやり繰り方法や生き抜き方を聞きたかったのだろう。

地元の役所主催の育児イベントでは、保健師やママさんたちと今ひとつ話がかみ合わなかったから。


今回のサロン参加者にも、復職前の人たちが数人いて、両立への心配を口にしながらも、前向きに過ごせるヒントを得たいという姿があった。

初回から何度か参加しているが、やはり、WMSには学びがある。

私は、育児と仕事の両立の解決方法を見つけたいとか、的確なアドバイスが欲しいとかいう気持ちとも異なり、それぞれの立場で出てくる言葉や思いに耳を傾け、それぞれの立場で咀嚼していい、このサロンの魅力をしみじみと思った。

「参考になる家事や育児のヒント」「パートナーとのかかわり方」も、たびたび、全体シェアリングの中で語られる。

ただ、参加者の方の発言から得られることは解決のためのノウハウではなく、それぞれ違う立場や状況の中で、自分はどうしたいのか、自分にとって心地よい生き方とは、を改めて考える機会やヒントに溢れていることが尊いのだと思う。

忙しく、子どもや家事に追われている毎日の中で、日常と切り離してようやく作った時間。一人の人間として、サロンで語り聞き、2時間ほどを過ごすことで、自分自身を見つめられる。何でもなさそうだけれど、生きていく上では、結構大切なことがぎゅっと詰まった時間なのだろう。


こんなことを振り返りながらも、いつもの日常に戻ると、また時間がたてば、少し見えた自分の生き方も、また曇りガラスのように濁ってしまう。

だから、ときどき、サロンで振り返る時間を取りたいと思って、何度か足を運べたことは、今の自分の日々の支えになってくれたとしみじみ感じている。


言葉にすること、気づきを書き出すこと、何気ないけれど、このちょっとしたことが出来ないのが日常だから。

自分の内側にある言葉を、表現して、少しずつで良いから具現化することにつながっていく。

今はサロンを終えて、そう在りたいと思えてくる。


最後に、ここまで書いたサロンのことと同じくらい、大切だなと感じていることがある。

自分を見つめる時間、自分を取り戻す時間、考えるきっかけなどなど、色々あるのだが、出会いだと思う。

今期の運営メンバーやこれまでサロンの参加でたまたま同じ時間を過ごした人たちと、単なるママ友的なつながりとは違う、同志みたいな、思いをつなげる仲間がいるという幸せが、目まぐるしい日々の中で、大きな心の支えとなっていることは間違いない。

何気ないことで、息づまったら相談できる仲間がいる、辛い気持ちやちょっと大変だよと言える仲間がいるということは、とりわけ子育てをしながら生きていく女性たちには大切だから。


今回の開催後行ったランチでワイワイ話が弾むことも、これまでのサロンの温もりがあるからだなと思えた。運営メンバーが集まった振り返りの和室で、おやつを食べつつまどろんだこと、窓の外は木々が茂り、柔らかい西日が黄色く色づいた葉を照らして、心地よかった。

涙を流したこともあるサロン、思わずふいて笑ったことがあるサロン、思えば、WMSに参加してみて、感謝ばかり。

今期は無事に終わりました。また、会いましょう。ありがとうございました。


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(文責:城南・多摩川チーム いけ)