• もっと見る
« 2025年04月 | Main | 2025年06月»
法的な形式をきちんと整える。 [2025年05月31日(Sat)]
(1474)
 この事業計画に対する信頼性を確保するために、私は法務省と協議した上でその法的な形式を整えます。
 そして、この事業計画の開始に関する詳細を人々にきちんと伝える文書を発行します。
 ・・・


 
 「もしも私が政府の閣僚だったら?」という問いに対するガンディーの答えの続きです。
 彼が構想している事業計画とは、「カディーその他の生活必需品を自らの手で生産するよう政府が村人たちに勧める」というものです。(1457)
 それは、決して国家権力が国民に強制するということではないそうです。だから、法律に「国民の義務」を明記するとか、罰則規定を設けるとか、そういうことではないと思いますが、法的な形式は整えるつもりだとガンディーは言っています。
 実は、彼はイギリスの大学で法律を学び、弁護士の資格も取得した法律の専門家だったのです。ただし、弁護士という職業に関してはかなり批判的な意見を示しています。(400)
 それから・・・
いきなり全面実施されるのではなく・・・。 [2025年05月31日(Sat)]
(1473)
 また、この事業計画には次のような規定も含まれます。
 「それはいずれかの地方の全域で直ちに適用されるのではなく、特定の地域に範囲を限定して試行的に実施される」
 さらに、この事業の実施に関しては、AISAによる助言指導と援助が与えられるということも明記されます。
 ・・・
 
             

 「もしも私が政府の閣僚だったら?」という問いに対するガンディーの答えの続きです。
 彼が構想している事業計画とは、「カディーその他の生活必需品を自らの手で生産するよう政府が村人たちに勧める」というものです。しかし、最終的には村人たちがそれに納得し、自分たちの意志によって決定するものでなければなりません。(1472)
 さらに、ここでは「すべての地域で一斉に、一律に、画一的に適用されるのではない」と法令に明記されると書かれています。村人たちが自らの意志で決定するのであれば、必然的にそうなると思います。
 「A.I.S.A.」は「全インド紡ぎ工協会(All India Spinners' Association)」のことです。今までに何度も出て来ましたね。((1454)など)
 そして・・・
5月定例学問会の報告(2)ジャガイモとサツマイモ。 [2025年05月31日(Sat)]
 5月定例学問会の報告の続きです。

●ジャガイモは、花が咲くけど・・・。
●その後、実を付けることはあまりない。
●たまに、ミニトマトとそっくりの実ができる。
●だけど、ジャガイモの実は食べられない。
●サツマイモは、芽を土に差せば増えていくが・・・。
●サツマイモの花って、見たことないなあ。

 そして・・・



                (つづく)
自立は押し付けられるものではなく、自らの意志によって求めるもの。 [2025年05月30日(Fri)]
(1472)
 その事業計画には、次のような条項が含まれることになるだろうと私は考えています。
 村人たちは、彼ら自身の意志でこう宣言する。「定められた期日の(例えば)1年後から、我々は工場製の布を欲しない。その代わり、布を作る材料となる綿花や羊毛、それから布作りに必要な道具や技術指導を求める。しかも、それは与えられるものとしてではなく、我々の負担にならない最適な値段によって購入すべきものとしてである」
 ・・・
 
 
   
 「もしも私が政府の閣僚だったら?」という問いに対するガンディーの答えの続きです。
 彼が構想している事業計画とは、「カディーその他の生活必需品を自らの手で生産するよう政府が村人たちに勧める」というものです。ただし、それは決して強制ではなく、あくまでも村人たちの自主的な意志によって行われるものです。(1470)
 ここに書かれているのは(1458)に書かれているのと同じ内容です。しかし、それが政府による命令あるいは強制なのではないかという批判があったことを踏まえてだと思いますが、ここでは村人自らが宣言するということになっています。
 それから、さらに・・・
 
第253回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(1)徒然草 [2025年05月30日(Fri)]
 昨日は、第253回「楽しく学ぶ歴史ゼミ」を開催しました。
 
●鎌倉幕府の滅亡、建武の新政、南北朝の争乱、観応の擾乱など・・・。
●政治の世界は混乱と闘争が続いていたが。
●その頃の文化は・・・。
●あの有名な「徒然草」は、この時代に書かれた。
●社会の教科書には鎌倉時代の文化の所に載っているが・・・。
●この随筆が書かれたのは、鎌倉幕府が滅亡した頃です。
●作者の兼好法師は、南北朝時代まで生きていた。

 そして・・・
                  (つづく)
インド教育会。 [2025年05月29日(Thu)]
(1471)
 このように、その事業計画は包括的なものでなければなりません。
 ですから、私は初めて会う人に「インド教育会に行きなさい。そして、そこに示されているものを見て来なさい」と教えるのです。
 ・・・
        
          

 「もしも私が政府の閣僚だったら?という問いに対するガンディーの答えの続きです。
 「村人たちは自らの手でカディーその他の生活必需品を作るようにすべきだ。それは、彼らが自由になるためである」と彼は言っていました。(1470)
 しかし、この話は元々、「衣食の欠乏に苦しんでいる国民を救うために政府が果たすべき役割は何か?」という問題提起から始まっていたのでした。(1454)けれども、「いかに供給するか」だけに目を奪われるのではなく、「いかに生産するか」に彼は目を向けます。さらに、人々の生産活動を単に手段として見るのではなく、「どのような生産様式が人々の解放につながるか」という視点でも彼はこの問題を考えるのです。
 そして、それは必然的に教育にもつながります。だから、上のようなことが述べられているのだと思います。
 「インド教育会」というのは、(1462)にも出て来ました。恐らく彼が提唱する「ナイ・タリム(新しい教育)」を実践する団体なのではないかと思われますが、具体的なことは分かりません。
 そして・・・
誰に対しても隷属しない自由な存在になるためには・・・。 [2025年05月28日(Wed)]
(1470)
 村人に対してはいかなる強制もあってはなりません。だから、私ははっきりと法にこう規定します。
 「村人は決して他者に隷属する存在であってはならない。そして彼らは、自助ということの大切さ、具体的には食べ物、衣類、その他の生活必需品を他者に依存せず自らの労働と技術だけで生産できるようにすることを教えられるべきである」
 ・・・



 「もしも私が政府の閣僚だったら?という問いに対するガンディーの答え(1469)の続きです。
 カディーその他の生活必需品を自らの手で生産するように彼は村人たちに勧めようとしていますが、決してそれは強制であってはならないそうです。(1465)
 ガンディーが村人たちに自給生産を勧めるのは、自分の考えに彼らを従わせようとするのではなく、むしろ彼らを隷属状態から解放するためなのです。「自らに必要なものを自らの手で生産する」ということは、いかなる他者にも依存しない自立した生活を実現するということです。依存は従属につながります。そして誰にも依存しないということは、真の意味での自由の獲得を意味するのです。
 そして・・・
人材の発掘と登用。 [2025年05月27日(Tue)]
(1469)
 政府が行うすべての活動の中心になるのは、村の復興です。それを担当する閣僚として私がなすべき第一のことは、パーマネントサービスの中からその任務を遂行する能力のある誠実で清廉潔白な人材を見付け出すことです。私は、その最も有能な人物をAISAやAIVIA、あるいは国民会議の議員に紹介し、村の手工芸の最大限の振興を図る事業に参画してもらいます。
 ・・・

    

 政府と村の関係についてのガンディーの論説の続きです。ちょっと話が横道に逸れていたのですが、彼は軌道修正して本来のテーマに戻ると宣言しました。すなわち、この文章のタイトルである「もしも私が政府の閣僚だったら?という問いに対する答えを示そうと言うのです。(1468)
 ですから、これはあくまでも仮定の話なのですが、もしも自分が政府の閣僚だったら、自分の第一の職務は人材の発掘と登用であると彼は言っています。決して自分の友人とか親戚とか、あるいはお気に入りとか、イエスマンとか、派閥の子分とかではなくて、誠実で清廉潔白な人物というのが彼の示す人材の条件です。
 「パーマネントサービス」とは、永続的なサービス(奉仕)という意味ですが、定冠詞の付いた大文字で書かれているので固有名詞だと思われます。恐らくそういう名前の団体があったのでしょうが、それについては残念ながら分かりませんでした。
 そして・・・
第252回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(8)南北朝の合一。 [2025年05月27日(Tue)]
 4月14日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。
 
●後醍醐天皇は、その前に亡くなっていた。
●足利直義と尊氏は、後醍醐天皇の霊を慰めるために京都に天竜寺というお寺を建てた。
●これを勧めたのが、夢窓疎石という禅宗のお坊さん。
●この時代も、やっぱり怨霊の力は信じられていかのか。
●足利尊氏も、54歳で病死する。
●その子、2代目将軍義詮も、南北朝の争いを終わらせることはできなかった。
●3代目、義満の時にようやく、南北朝の合一が実現した。


 次回は、明後日、29日(木)です。 
経験は偉大な教師である。 [2025年05月26日(Mon)]
(1468)
 我々はカディーを販売することから始めましたが、それは我々が短期的な目標を追求したから、そして現在の一時的な必要に迫られていたからです。
 経験こそは偉大な教師です。それはたくさんのことを我々に教えてくれます。
 まずは自分が使うものを作るということは、決して作る量を最小にするということではありません。また、それが最終的な目的というわけでもありません。
 そうした思索を深めていくのは非常に面白いことだと思いますが、今はこの辺でやめておきましょう。私は標題に掲げた問いにはっきりと答えなければならないからです。
 ・・・
   

 
 政府と村の関係について書かれたガンディーの論説を補足する文章の続きです。
 「我々はカディーを販売することから始めた」というのは、インドの全国民が身に着ける衣服を確保することが当時の緊急課題だったからだと思います。(1455)ただ、この部分については背景となっている事情がよく分かりません。
 いずれにしても、本題から話が脱線しかけているようです。標題の問いとは、「もしも私が政府の閣僚だったら?(1463)というものでした。
 実際にはガンディーは政府の閣僚にはなっていないのですが、もしもその立場にあったらという仮定の話です。
 ・・・
| 次へ