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愛と希望に満ちた心で・・・。 [2025年02月28日(Fri)]
(1380)
 このような村人たちの中に、活動者は愛と希望に満ちた心で入って行くべきです。
 彼はこう固く信じています。「人々が合理的なやり方を知らないままに働いていて、しかも1年のうち約半分も働けないような状況に置かれている所で、私は労働と知性とを結び付け、そして1年を通して働く方法を見つけよう。そうすれば、村人たちの信頼を得られないはずはないだろう。そして村人たちの中に入って彼らと共に働くことによって、真っ当に、そして十分に、私は生計を立てていくことができるだろう」
 ・・・



 村の活動についてのガンディーの話の続きです。
 当時、インドの多くの村では、「村人たちは深い絶望と都市住民に対する不信感を抱いており、そのために彼らの間では労働と知性がすっかり切り離されてしまっている」とガンディーは述べていました。(1379)
 そのような村人たちの中に、活動者は愛と希望に満ちた心で入って行くべきだと彼は言うのです。不信を信頼に変えるのは、活動者の誠意ある態度と行動しかないのです。また、絶望の闇を破って希望の光をもたらすには、単なる言葉ではなく実践によって希望のビジョンを示すしかないのです。
 もちろん、決してそれは簡単なことではないのですが、村の活動者はそのような信念を持って困難な課題に立ち向かいなさいということでしょう。
 しかし・・・
第251回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(5)後醍醐天皇は、絶対王政を目指したのか? [2025年02月28日(Fri)]
 2月17日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。

●後醍醐天皇は、天皇親政を目指した。
●これは、日本の伝統ではない。
●摂関政治も院政も否定した後醍醐天皇。
●自分は天皇だから偉いと考えたが・・・。
●自分の側近には先例を無視して身分の低い貴族を抜擢した。
●つまり、自分以外の貴族の身分は尊重しようとしなかった。

 そして ・・・

                       (つづく)
深い絶望と不信感。 [2025年02月27日(Thu)]
(1379)
 実際、村人たちは本当に絶望してしまっています。
 村の外から誰かがやって来ると、その人は自分たちに害を加えようとしているのではないかとか、彼が村へ来たのは自分たちから搾取するために過ぎないのではないかとか、村人たちはそういう疑いの目で見るのです。
 彼らの間では労働と知性が切り離されてしまっているので、村人たちの思考力はすっかり麻痺しているのです。だから、彼らはとても長い時間働いているにもかかわらず、それほど生産性は上がっていないのです。
 ・・・

             

 村の活動についてのガンディーの話の続きです。
 村の活動者に対して、「村人と共に住み、村人たちと同じように働きなさい(1368)」と彼は言っていました。しかし、それが簡単なようで実はとても難しいのです。
 というのは、村人の多くは都市から来る人間に対して非常に強い不信感や警戒感を持っていたからです。それは、単に彼らの閉鎖性のためではなく、実際に彼らがしばしば都市から来た人々から騙されたりして搾取されていたためだと思われます。
 その結果、村の人々は都市に住む知識人から切り離されてしまい、村人の仕事や生活が改善・改良されずにずっと停滞したままだったようです。
 そこで・・・
2月定例学問会の報告(6)個人レベルの食料安全保障 [2025年02月27日(Thu)]
 2月定例学問会の報告の続きです。

●これからも、米不足・米価高騰は続くだろう。
●野菜も高くなっている。
●やはり、できるだけ食料は自分で生産した方が良い。
●あるいは、地域の生産者とつながりを持つこと。
●国家も食料自給率だけでなく、個人や地域の食料自給も重要。
●グローバル経済は自分たちの生活を保障しない。
●食べ物・エネルギーを基本としたローカル経済を。

 それから・・・

                (つづく)
廃棄される竹や紙も役に立つ。 [2025年02月26日(Wed)]
(1378)
 カカサヘブは、細く割られた竹の束を手に入れました。それは、ゴミとして燃やされることになっていました。彼は、粗末なナイフを使ってその竹の一部をペーパーナイフとスプーンに加工しました。両方とも、一定量は商品として売れるものです。
 また、マガンワディの活動者の中には、廃棄される紙のうち片面が白いものから封筒を作る仕事を余暇の時間を使ってしている人たちもいます。
 ・・・



 ゴミの活用についてのガンディーの話(1377)の続きです。
 カカサヘブ(と読むのかどうか正確には分かりませんが)は、ガンディーの思想に共鳴し共に活動したKakasaheb Kalelkarのことだと思われます。
 その人が、ゴミとして捨てられることになっていた竹を使って立派なペーパーナイフとスプーンを作ったのだそうです。このように有効に活用すれば、ゴミもゴミではなくなるわけですね。
 また、マガンワディというのは、恐らくガンディーの思想の賛同者たちが共同生活をしていた所なのではないかと思われます。(1080)にも出て来ました。そこでは、片面が白いままの紙を使って封筒を作っていたそうです。
 それから・・・
ゴミの有効活用。 [2025年02月25日(Tue)]
(1377)
 身の回りを観察してみれば、彼の注意は村のゴミに向けられるでしょう。その中には雑草など地面に落ちている様々な天然資源も含まれます。
 彼はすぐに、それらのゴミのうち多くのものが有効活用しうるものであることに気付くでしょう。雑草の中には食べられるものもあります。それらを採集すれば、彼は自らの食料費を減らすことができます。
 かつて、私は大理石のような美しい石をミラベーンから見せてもらったことがあります。それはまるで石の博物館のようでした。それらにはいくつかの有益な用途があり、もし私に時間があればすぐに市場へ持って行って商品として売ることもできたしょう。あるいは、簡単な道具を買って来てそれらをさらに美しく加工することもできたでしょう。
 ・・・
             


 「貧困を恐れる心」についてのガンディーの話の続きです。
 「村人たちから搾取せず、彼らの健康と道徳を傷付けず、彼らの手本となるような仕事なら何でも良いから、自分の生活を維持するための仕事を見つけなさい」と村の活動者たちに彼は勧めていました。(1376)
 その仕事というのは、雇用契約によって賃金を得る仕事でなくても良いのです。
 ここでは、ゴミとして捨てられるようなものさえも有効に活用することができると述べられています。例えば、食べられる雑草を採取してそれを食べれば、その分食費を浮かすことができます。それは賃金を得るのと同じことだと彼は言っています。
 また、美しい石の中にも価値あるものがあります。それらを選び出して市場で売ることもできるし、簡単な道具を使って付加価値を付けることもできると彼は言っています。
 ミラベーンは、志願してガンディーの弟子となったイギリス人女性です。堆肥作りや医療活動でも活躍していたようです。(1258)それだけでなく、博物学にも造詣が深かったのですね。
 そして・・・
どんな仕事をすべきか? [2025年02月24日(Mon)]
(1376)
 もうこれ以上、具体的な提案をする必要はないでしょう。洞察力のある活動者であれば、常に重要な発見をすることができるはずです。そして、どんな労働をすれば、彼が自分自身の生計を立てることができ、また同時に彼が奉仕すべき村人たちに模範を示せるかもすぐに分かるでしょう。
 村の活動者が選ぶ職業は、村人たちから搾取せず、彼らの健康と道徳を傷付けず、村人たちに対して彼らの余暇を使ってわずかな収入を増やすことのできる仕事を始めるように示唆するものでなければなりません。
 ・・・
 
        

 「貧困を恐れる心」についてのガンディーの話の続きです。
 「村の活動者は、村に対する奉仕活動のほかに、自分にとってやりやすい仕事を何でも自由に選んでそれに従事せよ」と彼は言っていました。その中には、小さな店舗の経営も含まれていました。(1375)
 しかし、何をすべきかは、それぞれの村の状況、村人たちの要求、活動者の興味関心、知識、技能、経験、体力などによって変わって来るでしょう。だから、「具体的に何をするかは自分で考えなさい」とガンディーは言うのです。
 ただし、村の活動者が従事する仕事にはいくつかの条件が与えられています。それは、「村人たちから搾取することにならない」「村人たちの健康と道徳を傷付けない」「収入を増やせるような新たな仕事を始めるように村人たちを励ますものであるべき」というようなことです。
 そして・・・

2月定例学問会の報告(5)消えた米はどこへ? [2025年02月24日(Mon)]
 2月定例学問会の報告の続きです。

●本当は、消えたわけではない。
●米がないという事態に、当然それぞれに対応しようとする。
●店などは、長期的に在庫を確保しようとする。
●消費者は、知り合いの農家から買うことを考える。
●価格釣り上げのための売り惜しみとは限らない。
●これからは、農家と消費者の直接取引が増えるだろう。
●それから、自給的農業。

 そして・・・

                (つづく)
正直な商売をする店が必要である。 [2025年02月23日(Sun)]
(1375)
 どこの村でも大いに必要とされているのは正直な商売をする店です。混ぜ物などをしていない食べ物その他の商品が、正当な利益を原価に加えた程度の値段で売られているような店です。
 たとえ小さな店を開くにしても、確かにある程度の資本が必要です。しかし、その地域でよく知られている村の活動者はその正直さによって十分な信頼を得ることができているでしょう。だから、少量の仕入れ品を信用払いで購入することも可能なはずです。
 ・・・
 
             
 
 「貧困を恐れる心」についてのガンディーの話の続きです。
 「村の活動者は、村に対する奉仕活動のほかに、自分にとってやりやすい仕事を何でも自由に選んでそれに従事せよ」と彼は述べていました。(1374)
 そして、小売店舗の経営も、その仕事の選択肢の一つとして考えられるとガンディーは言うのです。
 当時は、食べ物などに混ぜ物をして売るような悪徳商法があったようですね。(1287)だから、純正な品物を適正な価格で販売するような小売店が地域で必要とされていると彼は考えたのでしょう。
 しかし、小売店を開くにはいくらかの資本が必要です。お客さんに販売する品物をあらかじめ相当量仕入れなければならないからです。その仕入れ品を信用払いで調達できるようにするため、普段の行いから村人たちの信頼を得られるようにしなければならないとガンディーは言うのです。
 そして・・・
第251回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(4)建武の新政 [2025年02月23日(Sun)]
 2月17日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。

●後醍醐天皇は京都に入った。
●鎌倉幕府によって後醍醐は廃位され、持明院統の光厳天皇が立てられていたが・・・。
●その光厳天皇を廃位させ、後醍醐が再び天皇になった。
●そして、天皇中心の新しい政治を始めた。
●年号が建武だったので、「建武の新政」と呼ばれる。
●平安時代の昔に戻そうとしたのではなく、新しい政治を始めようとした。

 それは・・・

                 (つづく)
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