普通の意味における職業に就くと思ってはいけない。 [2024年12月31日(Tue)]
第27章 村の活動者
村の活動者の理想像 (1321) 村の活動の理想的なあり方について、そしてあなたがたが心に留めて目標とすべき生活についてお話しすることにしましょう。 あなたがたがここにいるのは、その言葉が通常使用されているような意味での職業に就くためではありません。 今日、人間の価値はルピーなどのお金の単位で測られるようになっています。そして、人間に対する教育や訓練が商品にされてしまっています。もしもそのような尺度が心の中にあるのだとすれば、あなたがたはきっと失望する結果になるでしょう。 この研修を受けた後、あなたがたは村の活動に従事することができます。その最初の報酬は10ルピー、そして何年働いても10ルピーです。決してこれを大商社の支配人や高級官僚が得ている報酬額と比べてはいけません。 ・・・ ここから新しい章に入ります。この章のテーマは「村の活動者」です。 最初は、村の活動者の理想像について書かれたガンディーの文章です。恐らく、村の改善と村人の生活向上のために働きたいと集まって来た志願者たちに対するガンディーの訓示のようなものではないかと思われます。 まず、この仕事を通常の意味での職業と考えてはいけないと彼は諭します。つまり、働くのは給料を得るための手段と思うのであれば必ず失望する結果になるだろうということです。 村の活動者は、まったく無給というわけではないようです。ルピーというのはインドの貨幣の単位です。(1144)によれば貨物自動車の保守業務に携わる労働者の賃金が8時間で6ルピー程度だったようです。ここに書いてある10ルピーというのが日給なのか月給なのかは分かりませんが、とにかく昇給はなかったようですね。 それから・・・ |