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村の医療支援活動に対する寄付。 [2024年10月25日(Fri)]
(1254)
 村における社会奉仕活動の中で重要な役割を果たしているのは医療活動であるという報告を私は多くの団体から受けています。
 このような治療ができると言う人がいれば、その人の周りには近隣からも遠方からもたくさんの患者が集まって来ます。村の医療は、これらの人々に薬を与えることがその内容になっています。
 それでも、その医者は少しも困りません。病気や症状についての知識を彼はあまり、あるいは少しも持っていなくても良いのです。薬は、親切な化学者がしばしば無料で提供してくれるでしょう。
 また、寄付もいつでも集まるでしょう。苦しんでいる人々を助ける慈善活動に寄付できれば自らの良心を満足させられるというような人たちが、対象を選ばずに寄付をするからです。
 ・・・
  


 これも、村における医療活動に関するガンディーの意見です。
 村人たちの健康が大切であること、村の活動者にとって医療支援が重要な任務であることは、彼も十分に認識しています。(1244)しかし、問題はその方法なのです。
 篤志家や慈善団体から寄付金を募り、その資金で薬を購入し、その薬を無料で村人たちに配る。このような医療支援が各地で盛んに行われていたようですが、この書き方から推測すると、そのような医療支援のあり方に対して彼はあまり好感を持っていなかったようです。
 では、一体どのような点を彼が問題視していたのかと言いますと・・・
10月定例学問会の報告(3)その他、地域の話題。 [2024年10月25日(Fri)]
 10月定例学問会の報告の続きです。
 
●トマトジュースの話。
●事業協同組合。
●しもかわ人財バンク。
一般財団法人しもかわ地域振興機構(しもかわ財団)
●「森の生活」と「ヨックル」。
●若い旅人の話。

 そして・・・

                (つづく)
自然が取る最終手段とは? [2024年10月24日(Thu)]
(1253)
 人間が絶えず邪魔をするために、自然の回復力が失われてしまったように見えることもあります。そういう時、自然は断固として修復できない体を破壊するという最終手段を取るのです。それは、すなわち死です。魂は、古い肉体の代わりに新しい肉体を与えられて生まれ変わるのです。
 ですから、村の清潔と衛生のために働く活動者は、彼自身が意識しているかいないかに関わらず、人々にとって最善の助け手であり最良の医師なのです。
  
             (「ハリジャン」1935年4月5日)  



 「自然こそが最良の医師である(1252)」というガンディーの話の続きです。
 しかし、自然治癒力にも限界があるのではないか、人間が医療を施さなければ治らない病気もあるのではないか、そう思う人もいるかもしれません。しかし、ガンディーに言わせれば、それは人間が不自然な介入をすることによって自然の邪魔をしているからなのです。
 また、彼の考えによれば、死というものさえも自然の無力さを表す現象ではないのです。
 死とは、自然の最終手段であって、修復不可能な肉体を滅ぼすことにより魂が新たな肉体を得て再生することを可能にするという積極的な意味を持っているのだそうです。
 そのような考えに基づくならば、人間がなすべき医療支援は薬の投与や高度な治療ではなく、清潔と衛生に関わる健康教育を行い村の生活環境の改善を図ることこそがその中心的課題になるのだと彼は言うのです。(1247)

しもかわ読書会9月例会の報告(10)戦中、戦後、そして新しい戦前。 [2024年10月24日(Thu)]
 「しもかわ読書会」9月例会の報告の最終回です。

 ●1973年は、戦争体験がかなり共有されていた。
 ●それから2倍近くの歳月が経って・・・。
 ●戦争というものを実際の問題として考えられなくなってしまったのか?
 ●日本は、まだ同じ過ちを繰り返してしまうのか?
 ●アジア太平洋戦争が始まる時も、国民は自分たちの住んでいる所に爆弾が落ちて来るとは想像していなかっただろう。
 ●「はだしのゲン」という漫画の価値。


 「しもかわ読書会」10月例会は、今度の日曜日、27日です。
自然こそが最良の医師。 [2024年10月23日(Wed)]
(1252)
 どうすべきかの判断に迷う時は、地元の医者が言うことに従わなければなりません。そのような医者がいないか、あるいはいたとしてもあまり信頼できない場合は、もし近隣に良心的な西洋医学の医者がいれば彼に助力を求めても良いでしょう。
 けれども、結局の所は病気の場合でさえも清潔に留意することより効果的な対処法はないということが分かるでしょう。
 自然こそが最良の医師なのです。そのことを活動者たちに思い起させるようにしましょう。
 ・・・
  

 
 村における医療活動についてのガンディーの話の続きです。
 医療その他の村における活動に従事するのは、ボランティアの活動者だったようです。その主な担い手は、知識人層に属する青年たちでした。(1079)
 その活動者たちに、「どうすれば良いか分からない時は、地元の医者に従いなさい」とガンディーは言っています。この場合の医者とは、インドの伝統的な医学であるアーユルヴェーダの医者(vaids)です。(1193)西洋医学の医者は、それより優先順位が低くなっています。
 いずれにしても、「医師の判断や指示には絶対的に従え」とは言っていません。それよりも、「清潔に留意すること」が最も大事なことだと彼は断言するのです。このように自然治癒力を重視し、清潔や環境や食事への配慮を強調している所は、ナイチンゲールの看護論とかなり重なっているような気がします。
 そして、さらに彼は続けて・・・
 
10月定例学問会の報告(2)下川町で、法人設立ブーム。 [2024年10月23日(Wed)]
 10月定例学問会の報告の続きです。

●一般社団法人「ちいさなじちのものがたり」
●一般社団法人「ふとひらく」
●不思議な名前の法人が多いですね。
●そして、NPO法人パンケヌカナン村も、そのうちに・・・。
●「地蔵サイクル」は、一般社団法人か、株式会社か?
●いろいろな事業主体があるのは地域にとって良いこと。

 そして・・・

                (つづく)
熱湯こそが、最も強力な医療薬である。 [2024年10月22日(Tue)]
(1251)
 沸騰させた熱湯は最も強力な医療薬です。それを飲めば、腸の働きが活性化するかもしれません。また、発汗が促されるので熱も下がります。
 それは最も安全で、かつ安価な消毒剤です。
 なお、沸騰させた湯を飲む時は、必ず肌に触れても熱くない程度にまで冷ましてから飲まなければなりません。
 また、単に水を温めるだけでは沸騰させたとは言えません。水の内部から泡が出て水蒸気が発生しているのが沸騰している状態なのです。
 ・・・
 


 村における医療活動についてのガンディーの話の続きです。
 沸騰させた熱湯は最も効果的な医療薬であると彼は言っています。「村に常備しておくべき薬があるとすれば、それは、ひまし油、キニーネ、熱湯の3つである」と述べられていたほどです。(1249)しかも、キニーネに関してはあまり積極的には使わないそうです。
 熱湯は、腸を活性化させる働き、発刊を促し熱を下げる働き、そして消毒剤としての働きがあるとここでは述べられています。
 沸騰とは、液体が内部から気化する現象です。内部で気体が発生するから、泡が出るのです。水の場合は、沸騰が起こる温度は摂氏100度(1気圧の場合)です。だから、お湯が沸騰するということはその温度が100度に達しているということです。沸騰が続いている間、温度は100度に保たれます。
 それから、さらに村の活動者に対するガンディーの助言は続きます。
 ・・・
半断食。 [2024年10月21日(Mon)]
(1250)
 キニーネに関しては、私は必要最小限しか使いません。すべての高熱の手当てのためにキニーネが必要なわけではありませんし、どんな高熱でもキニーネで完治するわけでもありません。
 ほとんどの場合、高熱は断食か半断食を行えば解消します。
 穀物、豆、牛乳を断ち、果物のジュースまたは干しぶどう入りの熱湯を飲めば、あるいは糖蜜入りの水を熱して新鮮なレモンジュースかタマリンドを加えたものでも構いません、それは半断食になります。
 ・・・



 村における医療活動についてのガンディーの話の続きです。
 村に常備しておくべき薬は、ひまし油、キニーネ、熱湯の3つなのだそうです。
 キニーネは、(1200)では使わないと書かれていました。ここでは、必要最小限しか使わないという言い方をしています。
 それよりも、断食か半断食をすれば良いそうです。半断食というのは、果物のジュースなどを飲むことなのだそうです。
 糖蜜とは、(1051)で出て来たグド(gud)またはグル(gur)のことです。
 タマリンドもフルーツなのですが、なんとマメ科なのだそうです。常緑高木で、果実は長さ10cmの棒状、10個ほどの種子の周りに暗赤紫色の果肉があり、甘みと酸味があるそうです。
 それから、ガンディーはさらに続けて・・・
 
今週の予定 [2024年10月21日(Mon)]
 今週の予定です。
 

【しもかわ読書会】
 しもかわ読書会10月定例会
 日時 10月27日(日)
    13時〜15時
 場所 下川町公民館2階会議室
 内容 憲法がわかる46のおはなし「檻の中のライオン」


 誰でも参加できます。どうぞよろしくお願いします。
ひまし油とセンナの葉。 [2024年10月20日(Sun)]
(1249)
 高熱、便秘、その他の一般的な病気の患者が助けを求めて来る場合、村の活動者は可能な限りの援助を与えなければならないことは言うまでもありません。
 それらの病気の診断が確かであると考えられるならば、最も安上がりで、かつ最良の薬は、疑いなく村の雑貨市で手に入る薬です。
 もしも薬を常備しておく必要があるとすれば、ひまし油、キニーネ、熱湯の3つが最良の医療薬です。
 ひまし油は、近隣の地域から供給可能であるかもしれません。センナの葉も、同じ目的で使うことができます。
 ・・・
 


 これも、村における医療活動についてのガンディーの論説です。
 高熱や便秘などの一般的な病気に関しては、病院に行ったり薬局に行ったりするのではなく、村の雑貨市で手に入る薬を使いなさいと彼は言っています。これは、(1248)で述べられていたのと同じ趣旨ですね。
 村で常備しておく薬としては、ひまし湯・キニーネ・熱湯の3つのみを彼は挙げています。
 ひまし油は、トウゴマ(トウダイグサ科トウゴマ属の宿根草)から採れる植物油です。毒素の排泄促進作用を持ち、日本では古くから下剤として用いられてきたそうです。また、ひまし油は免疫系に対して高い効果があることも確認されているそうです。
 センナはアフリカ原産の生薬で、葉や実にアントラキノンの一種のセンノシドを含み、 瀉下効果の高い便秘薬として古くから使われているそうです。
 そして、キニーネに関しては・・・