家畜を飼うことは自滅策である。 [2023年08月31日(Thu)]
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我が国の人口の増加とまったく足並みを揃えるようにして、平均的な農民の持つ耕作地は日に日に減少しています。 その上、農民が個人で所有しているものは、それだけでは役に立たない断片的なものであることが多いのです。 このような農民にとっては、自分の家で動物を飼うということがまさに自滅策になってしまいます。 今日、彼らが置かれている状態はこのようなものなのです。 ・・・ 家畜の福祉に関するガンディーの話(829)の続きです。 「家畜の福祉を実現するためには、集団的な取り組みが是非とも必要である」と彼は言っていますが、それは、個人の農家が非常に零細な規模で農業経営をせざるを得ないのがインドの実情だったからなのでした。 「非暴力の実現には、分散化が必要である」(295)と主張するガンディーですが、規模が小さければ小さいほど良いというわけではありません。規模が小さ過ぎることで不利になることも、もちろんあるのです。 そして・・・ |