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ボースやラーイの発見。 [2022年08月26日(Fri)]
(469)
 ボースやラーイの発見は、ラーマーヤナやマハーバーラタとまったく同様に人々の家の宝となっていたことでしょう。
 しかし、大衆の側に立って考えれば、これらの偉大なインド人の発見も外国人によってなされたのと何の変わりもないのです。
 ・・・ 
 


 「我々インドの知識人階級は、英語ではなくインドの言葉で教育を受けるべきであった(468)」という話の続きです。
 ここで、具体的な2人の人物名が挙げられます。
 ジャガディッシュ=チャンドラ=ボース(1858-1937)はインドの物理学者で、天然の方鉛鉱を使用した鉱石検波器を開発したそうです。インドの独立運動家で第2次世界大戦中に日本軍に協力したチャンドラ=ボースは別人です。
 ラーイ(1861-1944)は、インド化学工業のパイオニアとなった科学者だそうです。
 これらの偉大なインド人科学者の業績も、インドの大衆にとっては外国人がしたのと変わらない。だから、それはほとんどインド社会の発展に寄与しないということでしょう。
 ラーマーヤナとマハーバーラタは、インドの2大叙事詩です。ヒンドゥー教の聖典にもなっているようです
 そして、ガンディーはこれに続けて・・・ 
第222回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(2)熊野の神様のお告げ。 [2022年08月26日(Fri)]
 一昨日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。

●鳥羽上皇は、熊野詣に出掛けた。
●熊野の神様のお告げはなんと・・・。
●「お前はもうすぐ死ぬ」という宣告だった。
●そのお告げの通り、鳥羽上皇は死んでしまった。
●絶対的権力者の鳥羽上皇が死ぬと、たちまちパワーバランスが崩れて・・・。
●後白河天皇派と崇徳上皇派の間で緊張が高まる。

 そして・・・

                 (つづく)
8月定例学問会の報告(2)SDGsと統一教会。 [2022年08月26日(Fri)]
 8月定例学問会の報告の続きです。
 
●持続可能と言えば、SDGsですが・・・。
●統一教会(協会)系の団体が、SDGsを語って勧誘活動をしているらしい。
●真面目で孤独な学生が狙われる。
●原理研究会のビデオを見て、ケーキをごちそうになった。
●勧誘の仕方はいろいろあるらしい。
●関連団体の名前もいろいろあるから分からない。

 そして・・・

                (つづく)
もしも、知識人階級が母国語で教育を受けていたのであれば・・・。 [2022年08月25日(Thu)]
(468)
 もしも、この50年の間に我々知識人階級がインドの言葉で教育を受けてきたのであれば、我々より上の世代の人々も、我々の家で働く使用人も、また隣人たちも、我々が得た知識を我々と共有することができていたでしょう。
 ・・・
                     


 「知識人階級と大衆の間に断絶ができてしまっている」という話の続きです。
 この時代、インドの知識人階級はほとんどみんな、イギリスで教育を受けていたのです。ガンディーもそうですが、ネルーも、タゴールも、同じです。
 だから、知識人階級はその知識の多くを英語によって得ていたのです。ということは、一般大衆とその成果を共有することは容易ではなかったのです。
 そのような状況を見て、ガンディーは「我々は英語でなく、母国語で学ぶべきであった」と慨嘆します。しかし、過去のことを悔やんでも未来への展望は開かれません。そこで彼は、「自分の子や孫にはインドの言葉を教えよ」と知識人に訴えたのでした。
 それから、さらに・・・
 
しもかわ読書会7月例会の報告(11)スピリチュアリティー。 [2022年08月25日(Thu)]
 「しもかわ読書会」7月例会の報告の最終回です。
 
 ●社会を変えようとする活動において、極めて重要な要素。
 ●私が社会変化の土台として必要だと考えている精神的なエネルギーと常につながり続ける。
 ●相手を倒すべき悪者と捉えてその醜さを見るのではなく、私たちが目指すことの美しさを見る。
 ●精神性とは、スピリチュアリティー。特殊なものと思われるかもしれないが・・・。
 ●あらゆる組織や制度には独自の精神性がある。
 ●スピリチュアリティを嫌悪・忌避するのではなく、どんな精神性を持つか。



 「しもかわ読書会8月例会は、明日、26日に開催します。よろしくお願いします。
大衆の代表者であるべき者たちが、大衆から乖離してしまっている。 [2022年08月24日(Wed)]
(467)
 「インドは組織化することに失敗している」と言う人がいますが、それは真実ではありません。
 本当の所は、大衆を代表する者たちが大衆から乖離してしまっているということが問題なのです。
 ・・・



 「知識人階級と大衆の間に断絶ができてしまっている」という話の続きです。
 ここで「インドは組織化に失敗している」という言葉が出て来るので、急に話題が転換されたのかと思う人もいるかもしれません。しかし、そうではなくて、戻って来たのです。
 (462)で「我々インド人には組織化の能力が欠けていると言われているが、そうではない」と述べられていましたが、その発言の趣旨が、ようやくここで明らかになるのです。
 要するに、「インドにおいて未だ国民運動が大きなうねりになっていない。それは、インド人に組織化の能力が欠けているためではなく、知識人階級が大衆から遊離しているからだ」ということだと思います。
 ところで、一体どうして組織化が必要なのでしょうか? それは、この時代のインドはイギリスによる(すなわち、組織化された暴力による)植民地支配や搾取を受けていたからです。組織化された暴力に打ち克つためには、組織化された非暴力によって対抗する必要があるのです。
 それから、さらにガンディーは・・・
           
第222回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(1)上皇と上皇の権力争い。 [2022年08月24日(Wed)]
 今日は、西町キャンパスで第222回「楽しく学ぶ歴史ゼミ」を開催しました。
 
●鳥羽上皇に対する崇徳上皇の不満。
●鳥羽上皇の意向により、無理やり弟の近衛天皇に譲位させられた。
●近衛天皇が亡くなった後、自分の息子が天皇になることを期待したが・・・。
●後継は、もう1人の弟の、後白河天皇になった。
●これも、鳥羽上皇が決めたこと。
●崇徳上皇も上皇だが、「治天の君」には逆らえない。
●2人の対立・不和は、人々の目に明らかだったらしい。

 そして・・・
                  (つづく)
我々と彼らの間にある断絶。 [2022年08月23日(Tue)]
(466)
 我々が熱望しているものと彼らが熱望しているものは同じではありません。だから、我々と彼らの間には断絶があるのです。
 ・・・
 
 

 「知識人と大衆との間には大きな距離がある」という話(465)の続きです。
 我々というのはインドの知識人、彼らというのは大衆のことです。当時、インドの知識人たちが望んでいたのは「インドがイギリスから独立を果たすこと」「インド社会の様々な問題(貧困、格差、差別、公衆衛生など)を解決し、人々の生活の向上を図ること」であったと思われます。当然、それは自分たちだけのためではなく、インド社会全体のためでした。
 だから、知識人階級と一般大衆は共通の問題意識、目標、願望を抱いているはずなのですが、実際にはそうではなかったのです。知識人の側からすれば、「どうして大衆はこんなに無知蒙昧なんだろう。自分たちを苦しめている問題を正しく認識しようとしないのだろう。そして、問題解決のために我々と連帯して行動してくれないのだろう」というように思えたかもしれません。
 しかし、大衆の側からすれば、彼らは日々の生活に追われ、過酷な労働に明け暮れ、本を読むことも新聞を読むこともできず、政治的な議論をする暇もなかったのですから、そんなことを要求されても無理というのが実情だったでしょう。
 だからガンディーは、「村に入り、村人の一人として彼らと共に生活せよ。一時的にはスワラージでさえも忘れよ(192)」と知識人たちに呼び掛けたのでした。
 そして・・・
第221回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(8)源為義 [2022年08月23日(Tue)]
 3日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の最終回です。
 
●源為義は、義親の子どもだが・・・。
●父が朝廷に反乱を起こして鎮圧されてしまったので・・・。
●最終的には、祖父、義家の養子になって源氏の惣領になった。
●朝廷の中で力を強めようと、上皇に取り入ろうとしたが、気に入ってもらえなかった。
●そこで、方針を転換して摂関家に接近する。
●長男の義朝は関東で武士団をまとめていった。


 次回は、明日、24日(水)です。
しもかわ読書会7月例会の報告(10)支配構造と暴力的な言葉。 [2022年08月23日(Tue)]
 「しもかわ読書会」7月例会の報告の続きです。
 
 ●実体的な暴力では、多数の人々を長期間にわたって支配することはできない。
 ●文明の幕開け以来、人々は暴力を楽しむように教育されてきた。
 ●それは、神話と共に始まった。
 ●私たちは、他者を道徳的な判断・決め付けで捉えるように教育されている。
 ●教育というのは、学校だけではない。
 ●テレビ、新聞、インターネット。

 そして・・・
                       (つづく)