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理想に向かって努力する義務。 [2022年06月26日(Sun)]
(406)
 インドの社会がこの目標を達成することは永遠にできないかもしれません。しかし、それでも我々はそれを目指して進み続けなければなりません。それは、すべてのインド人に課せられた義務なのです。
 
            (「ハリジャン」1947年3月16日)


 
 「所得の平等」に関するガンディーの意見の続きです。
 この目標とは、「どんな仕事をする人であっても、同じ賃金を得る(405)」ようになるという社会状態のことです。
 「国内の、あるいは国際間の貧富の差をなくそう」とか、「あらゆる差別や、偏見や、対立をなくそう」とか、「戦争を廃絶し、軍備を撤廃し、平和な世界を実現しよう」などと言うと、ほとんど必ず、「そんなことは無理だ。不可能だ。できないに決まっている」というような否定的な反応をする人がいます。
 もちろん、それは不可能かもしれません。しかし、仮に不可能であったとしても、それをやろうとしないことの理由にはならないでしょう。たとえ理想に到達することはできなくても、可能な限りそれに近付く努力はしなければならない。そうすることは、人間としての義務なのだ。このようにガンディーは言うのです。
6月定例学問会の報告(2)学校教育は大きく変化しているが、それは子どものためではない。 [2022年06月26日(Sun)]
 19日の定例学問会の報告の続きです。
 
●産業界にとって、言われたことを言われた通りにする人間はあまり必要ない。
●それなら、AIでもできる。
●肉体労働はある程度必要とされるだろうが、若い人たちは肉体労働が嫌い。
●戦争の仕方も変わった。たくさんの兵士を養成する必要はない。
●産業界が求めるのは、質の高い労働者ではなくて・・・。
●便利快適を求め、自制心がなく、誘惑され洗脳されやすい良き消費者。

 そして・・・
                (つづく)
どんな仕事をする人であっても、同じ賃金を得る。 [2022年06月25日(Sat)]
(405)
 世界中の人々が羨ましいと思い、また模範にしたいと考えるような自主独立を実現した国。そのような国にインドがなるとすれば、そこではきっと、現在不可触民として差別されているような人々も、医者も、法律家も、教師も、商人も、その他どんな職業の人であっても、各自が実直に働いた結果として受け取る1日の賃金は同じになるでしょう。
 ・・・


 
 これも、「所得の平等」に関するガンディーの意見です。
 「どんな職業の人も、同じ賃金を受け取るべきである」とガンディーは言っています。「同一労働同一賃金」ではなくて「どんな労働であっても同一の賃金」を主張しているのです。
 「しかし、仕事と言っても楽な仕事と困難な仕事、誰にでもできる仕事と高度な知識や技術を要する仕事、少しの価値しか生み出せない仕事と多くな価値を生み出す仕事があるだろう。そのように違った労働をしても受け取る賃金が同じというのは不公平なのではないか?」という反論もあるかもしれません。けれども、ガンディーの考える適正な賃金とは「労働の量や質に応じて受け取るべきものではなく、各自の必要に応じて受け取るべきものなのです。
 平等についての彼の見解については、(397)などを参照してください。
 そして・・・
  
第217回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(11)真理は、日常生活と離れた所にあるのではない [2022年06月25日(Sat)]
 1日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。
 
●「十牛図」の5番目の絵で、遂に牛を手なずけることができる。
●本当の自分自身に気付けたということかな。
●あれ、でも、まだ半分なのに。
●悟りを開くのが究極の目標ではない。
●6番目は、牛の背に乗り笛を吹きながら家に帰る。
●日常の暮らしが大切。

 そして・・・
                  (つづく)
しもかわ読書会6月例会の報告(1)北御門二郎さん [2022年06月24日(Fri)]
 今日は、下川町公民館で「しもかわ読書会」6月例会を行いました。
 まだ続いているウクライナでの戦争、そして日本で可能性が高まっている憲法改正など、いろいろ考えるべき問題がありますが、ここはやはり、議論や検討の前にまずは原点をきちんと再確認しておいた方がいいだろうということで、北御門二郎さんの本を読むことにしました。
 北御門さんは、4月例会で読んだトルストイの本の翻訳者です。戦争中は、良心的兵役拒否を行った人です。
 さて、今回取り上げた本は・・・

                             (つづく)
法律家も大工も同じ賃金。 [2022年06月24日(Fri)]
(404)
 ある人が法律に関する仕事をした場合、その受け取る日給が高額であって当然と思われてはいけません。それは、一般の人々、例えば村の大工に対して支払われる賃金と変わりないものとすべきです。
            (「ハリジャン」1940年7月13日)
 



 これも、「所得の平等」に関するガンディーの意見です。
 ここでは「法に関する仕事」と「村の大工」という2つの職業が対比されていますが、これらは「知的労働、高度な知識・学歴あるいは資格を必要とする仕事」と「技術を身に着けるためには長い時間と多くの努力を必要とするが、高等教育を受けたり国家資格を取得する必要はない仕事」を象徴的に表す例だと言えるでしょう。
 弁護士の報酬の高さを不当であると糾弾する意見は、「ヒンド=スワラージ」の中でも述べられていましたね。
第217回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(10)十牛図。 [2022年06月24日(Fri)]
 1日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。
 
●十牛図とは、禅を分かりやすく絵で表したもの。
●言葉にできないから、絵で表現する。
●1番目は、牛を探すシーン。本当の自分を求め始める。
●2番目は、足跡を見つける。3番目は、お尻だけが見える。
●4番目で牛が見つかるが、なかなか捕まらない。
●自分の心(迷い、執着)との闘い。

 そして・・・
                  (つづく)
私があなたにお支払いする賃金は・・・。 [2022年06月23日(Thu)]
(403)
 どうぞインドに来てください。
 あなたのするべき仕事は私が十分に用意いたしましょう。もちろん、賃金もお支払いいたします。1日につき4アンナです。それがインドの大衆の得ている金額より遥かに多いことは間違いありません。
                    (「ヤングインディア」1931年11月5日)



 公認会計士に対してガンディーは、「あなたが学んできたことは、すべてインドのために役立てることができます(402)」と言いました。そして、そのすぐ後に続けて上のように呼び掛けるのです。
 アンナというのはインドのお金の単位です。イギリス統治下で1ルピー=16アンナ=64パイサと定められたそうですが、独立後の1957年に1ルピー=100ナヤパイサ(1964年以降はパイサ)となったそうです。
 要するに、仕事の報酬は、「その仕事のできる人の希少性」「その仕事をするために必要な知識の習得にかかる時間や費用」「市場において評価される価値」などで決まるのではなく、すべての人に平等に与えられるべきだ」と彼は言っているのです。
しもかわ読書会5月例会の報告(12)日本の戦争の歴史からウクライナ侵攻を考えると・・・。 [2022年06月23日(Thu)]
 「しもかわ読書会」5月例会の報告の最終回です。
 
 ●国際的な圧力によって、侵略戦争は防げなかった。
 ●厳しい経済制裁によっても、戦争を防ぐことはできなかった。
 ●侵略されている国を支援すれば、侵略を諦めるわけでもなかった。
 ●戦争を正当化する理論、戦争を支持する世論。
 ●戦勝国が敗戦国を裁くのは公正なのか?
 ●侵略国・日本への原爆投下は戦争犯罪ではないのか?


 しもかわ読書会6月例会は、明日、24日(金)です。
会計士は、社会に求められている専門職である。 [2022年06月22日(Wed)]
(402)
 あなたが学んできたことは、すべてインドのために役立てることができます。
 (その質問をした友人は公認会計士で、その問いに答えてガンディーは次のように語りました)
 今すぐにでも会計士に来てほしいと求めている場所はあちこちにあります。国民会議やその付属団体の会計監査を行う必要があるのです。
 ・・・ 
    


 「才能は、金銭を得る手段としてではなく、国に対する奉仕のために用いてください(398)」という話の続きです。医療者、法律家、技術者の次は、会計士です。
 要するに、知的な労働に携わる人々に対してガンディーは、「あなたがたの才能を、大いに社会のために役立ててください。ただし、自分の金銭的利益のためにそれを使うべきではありません」ということでしょう。
 「国民会議」とは、インド独立運動の中心となった組織、運動体です。「ヒンド=スワラージ」の第1章に出て来ましたね。
 そして、公認会計士に対するガンディーの言葉はまだ続きます。
 ・・・