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文明は病気であり、都市化はその症状である。 [2021年10月22日(Fri)]
(166)
 「文明とは、治療を要する病気である」とエドワード=カーペンターは言いました。
 都市の膨張・肥大化は、まさにその病気の症状に過ぎないのです。
 ・・・



 「都市は、国家という体の中にできた腫物のようなもの(164)」という話の続きです。
 さて、ここで、エドワード= カーペンターという人が登場します。この人は、「ヒンド=スワラージ」にも出て来ましたが、イギリスの詩人・著述家・社会改良家です。近代文明というものを病気のようなものと考える彼の主張にガンディーは深く共感しているようです。
 病気であれば、その原因があり、症状があり、そして対処法や治療法があるはずですが、都市化というものは症状に当たるものだとガンディーは言っています。だとすると、それは根本的な治療にとって焦点が当てられるべき対象ではないことになります。病気を治療するためには、その症状ではなく原因を見極めなければならないからです。(「ヒンド=スワラージ」(250)
 そして・・・
しもかわ読書会10月例会の報告(2)仕事とは? [2021年10月22日(Fri)]
 「しもかわ読書会」10月例会の報告の続きです。

●北都プロレスは赤字で経営は苦しいらしい。
●それでも、「好きだからやる」という社長。
●お客さんが喜んでくれる。
●働く動機は、お金だけとは限らない。
●お金のために、楽しくない仕事をする方が不思議なのかも。

 ・・・            (つづく)
第206回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(4)地方の武士たち。 [2021年10月22日(Fri)]
 13日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。
 
●平忠常は、朝廷に対して反乱を起こそうとしたわけではないらしい。
●地方の豪族たち同士の揉め事だったのかな。
●地方のトラブルに中央政界は何もしようとしない。
●だから、実力で解決しようとしたのではないか。
●目立たない所で、武士の時代が始まりつつあった。

 ところで・・・

                 (つづく)
腫物が出来たら、どう対処すべきか? [2021年10月21日(Thu)]
(165)
 もし、「腫物にはどう対処すればよいか」と医者に尋ねたら、彼は次のように言うでしょう。
 「それは、針で突き刺すか、あるいは膏薬や湿布を貼って治してしまわなければならない」と。
 ・・・                   


 
 「都市は、国家という体の中にできた腫物のようなもの(164)」という話の続きです。
 では、都市というものが社会にとって腫物のようなものなのだとすれば、一体どのような対処が必要なのでしょうか?
 ガンディーは、その対処法についても医学的な比喩で答えます。つまり、針で突き刺すか、あるいは薬剤によって有害な菌や膿みを除去しなければならないと言うのです。となると、都市というものもこの社会からなくしてしまうべきだと彼は考えていることになりますね。
 もちろん、決して都市に住んでいる人が邪悪だと言っているわけではありません。要するに、みんなが農山村や漁村に住むようにすべきだということでしょう。
 そして、さらに・・・
10月定例学問会の報告(3)東京の地震と過疎地の公共交通。 [2021年10月21日(Thu)]
 10日の定例学問会の報告の続きです。
 
●東京の方で、地震がありましたね。
●大都市での災害、本当に怖いですねえ。
●有事に生きていくのが大変な大都会。
●過疎地は、平時に暮らしていくのが難しい。
●公共交通がなくなっていけば、ますます暮らしにくくなる。

 そして・・・
                (つづく)
都市は、国家という体の中にできた腫物のようなもの。 [2021年10月20日(Wed)]
(164)
 「あなたは、都市とは国家という体の中にできた腫物や膿瘍のようなものだとおっしゃるわけですね。それでは、そのような腫物には一体どう対処すればよいのでしょうか?」
 ・・・



 ここから、新しい文章に入ります。これも、架空の読者との対話形式です。
 「現代の都市は、村々の血を吸い取っている(163)」というようなガンディーの発言を受けて、架空の読者は上のように問うのです。
 このように言われたら、きっと都市に住んでいる方は少なからず不愉快に感じられるかもしれませんね。ぼくも、決してこれが適切なたとえだとは思いません。しかし、原文にそう書いてあるのだから仕方がありません。
 しかし、これはあくまでも都市というものの社会的な機能や意味について述べているのであって、決して都市に住んでいる人々のことを「腫物」や「膿瘍」にたとえているわけではありません。どうぞ、ご了承ください。
 さて、この質問に対するガンディーの答えは・・・
第206回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(3)平忠常の乱。 [2021年10月20日(Wed)]
 13日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。

●上総介(かずさのすけ)だった平忠常が、1028年・・・
●安房守惟忠を焼き殺し、上総国府を占拠して反乱。
●朝廷は追討使を派遣したが、鎮圧できなかった。
●鎮圧軍の内部に不協和音があり、まとまった行動ができなかったらしい。
●都にいた藤原頼通らに危機感があったようには見えない。
●最後は、追討使を源頼信に交代させたら、忠常は一戦も交えずに降伏した。
●そして、京都への護送途中に死去した。

 というのが、平忠常の乱なのですが・・・

                 (つづく)
10月定例学問会の報告(2)緊急事態は解除されたけど・・・。 [2021年10月20日(Wed)]
 10日の定例学問会の報告の続きです。
 
●緊急事態宣言は解除されたけど・・・。
●どうせまた、次の緊急事態になるでしょうねえ。
●新型コロナ対策も、いつまでもやってる感ではなくて・・・。
●実際にどれだけ効果があるのかないのか検証をしてほしい。
●まあ、難しいでしょうけどね。
●どうすれば感染を防げるのか、命を守れるのか、決まった答えはないのかもしれない。

 そして・・・
                (つづく)
都市の壮大な建造物は、村の血をセメントとして建てられている。 [2021年10月19日(Tue)]
(163)
 イギリス人はインドを食い物にしていますが、それはインドの都市を通じてです。そしてまた、インドの都市は直接的にもインドの村を食い物にしているのです。
 都市にそびえる壮大な建造物群は、まさにインドの村々の血をセメントとして建てられています。現代においては、村々の血が吸い取られて都市の動脈を拡張させています。私が望んでいるのは、その血液が再び村の血管を流れるようになることなのです。

                    (「ハリジャン」1946年6月23日)



 「都市の膨張は人類にとっての禍である」というガンディーの主張の続きです。
 当時、インドはイギリスの植民地になっていました。その植民地支配の中でインドからイギリスへ富が移転しているということは、インドの民族主義運動において古くから問題になっていました。(「富の流出論」、「ヒンド=スワラージ」(1068)などを参照してください)そのような富の移転も、都市の経済活動を通じて行われているのだとガンディーは指摘しているのです。つまり、「多くのインド人が村に住んでいれば、イギリスがこのような経済的搾取を行うことはできなくなる」ということです。
 また、都市は村からの直接的な搾取も行っていると彼は言います。「都市の繁栄は農村の犠牲の上に成り立っている」ということは(154)で、「インドの村は、外国からも自国の都市からも搾取されている」ということは(158)で述べられていましたね。
しもかわ読書会10月例会の報告(1)プロレス [2021年10月18日(Mon)]
 昨日は、西町キャンパスで「しもかわ読書会」10月例会を行いました。
 今月のテーマは、参加者の一人が最近興味を持っている事柄に合わせようということになりました。それで、聞いてみると・・・「プロレス」だと言うのです。北海道のプロレス団体、北都プロレスのことをテレビで知って、大変感銘を受けたそうなのです。
 とは言っても、今回のテーマはプロレス、というわけではありません。
 ・・・

                             (つづく)