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第198回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(1)また、日本に帰って来ました。 [2021年05月26日(Wed)]
 今日は、西町キャンパスで第198回「楽しく学ぶ歴史ゼミ」を開催しました。
  
●久し振りに、日本に戻ります。
●前回は、藤原道兼に騙されて出家した花山天皇の話でした。
●藤原道兼は、藤原兼家の息子。
●藤原兼家は、兄の兼通ととても仲が悪かった。
●策略で花山天皇を退位させ、自分の孫の一条天皇を即位させた。

 そして・・・
                  (つづく)
スワラージは、万民のためのもの。 [2021年05月25日(Tue)]
(19)
 スワラージは、万民のためのものです。
 その中には当然農民も含まれます。しかし、私は特に強調して言いますが、体の不自由な人や目の見えない人、そして飢えに苦しんでいる何百万人もの人々が必ずそこに含まれていなければなりません。

         (「ヤングインディア」1930年5月1日)



 スワラージ(自治)についてのガンディーの主張の続きです。
 「スワラージは、人種による区別も宗教による区別も認めない。また、文字の読み書きができる人々だけ、あるいは富を持つ人々だけが独占するものではない。(18)」と述べた後、ガンディーはこう言います。
 つまり、少数の有力者やエリートによる支配に反対するだけでなく、多数の中産階級を満足させるような、そして少数派や社会的弱者に犠牲を強いるような、そんな「多数者による支配」も彼は自治とは認めないのです。
 最も弱い者、最も苦しんでいる者、最も助けを必要としている者。これらの人々こそ、政治において最も重視されなければならないとガンディーは明言するのです。
 そして・・・
第197回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(9)日本に残る高麗・百済・新羅。 [2021年05月25日(Tue)]
 12日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の最終回です。

●高麗と言えば、日本では「こま」と読みますね。
●埼玉県には「高麗」駅や「高麗川」駅がある。
●古代、高句麗出身者を集めて高麗郡を置いたと言う。
●東京都狛江市も、「高麗」から。
●百済という地名は、奈良県にある。
●大阪の天王寺の近くには、百済貨物ターミナル駅がある。
●埼玉県新座市は、「新羅」→「にいくら」→「にいざ」と変化した。


 次回は、今日、26日(水)です。
しもかわ読書会4月例会の報告(8)ゴミ処分場が建設されて・・・。 [2021年05月25日(Tue)]
 「しもかわ読書会」4月例会の報告の続きです。

●沢も池も渓流も、廃棄物の下になっていった。
●ゴミ問題を、空き缶集めに結び付けるのが変なのだ。
●子どもたちには、自然の豊かさや素晴らしさ、強さやはかなさ、柔らかさや厳しさを、身体で感じられる教育が必要。
●空き缶を集めてリサイクルする前に缶ジュースの害、糖分の摂り過ぎや防腐剤等の添加物のこと・・・。
●そして、リサイクルしきれないで埋め立てられる空き缶のことなどを教えるべき。

 そして・・・
                       (つづく)
スワラージは、人種によっても宗教によっても分け隔てをしない。 [2021年05月24日(Mon)]
(18)
 私が夢見るスワラージは、いや、我々みんなが夢見るスワラージは、・・・人種による区別も宗教による区別も決して認めないものです。それは、文字の読み書きができる人々だけ、あるいは富を持つ人々だけが独占するものではありません。
 ・・・



 スワラージ(自治)についてのガンディーの見解です。この時代、インドはイギリスによる植民地支配を受けていました。だから、自治と言えば、「外国人ではなく、インド人自身による自治」という意味で語られることが多かったと思います。
 しかし、ガンディーは、「インド人による自治というだけでは十分ではない。インド人の誰が主権者になるのかが問題だ」ということを早くもこの時点(1930年)で指摘しているのです。このような主張は、既に「ヒンド=スワラージ(インドの自治)」の中でも明確に述べられていました。19世紀イタリアの独立運動とその後の成り行きを見て、彼はこのような見解に到達したようです。
 彼が重視するのは、あくまでも「インドの大衆が幸せになれるかどうか」、しかもその幸せは、「与えられたものではなくて、自治によって得られたもの」でなければならないのです。だから、学問的エリートであれ、経済的に大きな力を持つ者であれ、決して一部の人々が政治権力を独占することは認めないと断言するのです。
 そして・・・
第197回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(8)科挙と両班。 [2021年05月24日(Mon)]
 12日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。
 
●高麗は、科挙の制度を取り入れた。
●それで、各地で反乱が起こった。
●役人の文官を文班(ムンバン)、武官を武班(ムバン)と呼び、その両者を合わせて両班といった。
●その後、李氏朝鮮の時代も支配階級となった、両班(ヤンバン)。

 
 そして・・・
                  (つづく)
今週の予定 [2021年05月24日(Mon)]
 今週の予定です。
 

 【楽しく学ぶ歴史ゼミ】
 第198回楽しく学ぶ歴史ゼミ
 日時  5月26日(水)
     12時半〜14時
 場所  西町キャンパス
 内容  藤原兼家と息子たち


【しもかわ読書会】
 しもかわ読書会5月定例会
 日時 5月30日(日)
    13時〜15時頃
 場所 西町キャンパス
 内容 未定「何かやりたい」という人がいたら、学長までお知らせください。


 すべて、誰でも参加できます。どうぞよろしくお願いします。
利己的な多数者による統治は、無政府状態と変わらない。 [2021年05月23日(Sun)]
(17)
 スワラージは多数者による統治を意味します。しかし、もしもその多数者が不道徳で自己中心的だったとしたら、そのような政治はまったく無政府状態と変わらないものになってしまいます。いえ、まさにそれ以外の何物でもありません。

            (「ヤングインディア」1921年7月28日)
 


 「スワラージ(自治)は、忠実で愛国的な人々が多数を占めるような所でだけ維持することができる(16)」とガンディーは言います。彼にとっては、民主政治以外の政体はまったく考えられないようです。しかし、民主的な政治の仕組みがありさえすれば必ず最善の政治が行われるという楽観的な幻想を抱いているわけでもないのです。
 当時、インドはイギリスによる植民地支配を受けていて、民主政治が行われたことはまったくありませんでした。それにもかかわらず、彼が民主政治が有効に機能しない可能性を予見できたのは、イギリスにおける議会政治の腐敗ぶりを見ていたからなのではないかと思います。
 彼の考えによれば、「多数者による統治は最も適切な政治ではない」「多数者の利益に合致する政治でもない」「結局、そこにあるのは打算・妥協・闘争・駆け引き・欺瞞・扇動・支配・従属などであって、真に政治と呼べるべきものは存在しないのだ」ということでしょう。
 それから・・・
第197回楽しく学ぶ歴史ゼミの報告(7)今も残る地域差別の原因は・・・。 [2021年05月23日(Sun)]
 12日の楽しく学ぶ歴史ゼミの報告の続きです。
 
●王建は、死に際して遺言を残した。
●後を継ぐ将来の王たちが必ず守らなければならない教訓。
●旧百済の地域の者を登用するな。
●朝鮮半島の南西部、現在の全羅道出身者への差別。
●なんと、差別は現代まで残っている。
●金大中元大統領は、全羅南道出身。

 そして・・・

                  (つづく)
愛国的とは、国家を愛する人ではなく、同胞である国民を愛すること。 [2021年05月22日(Sat)]
(16)
 スワラージは、忠実で愛国的な人々が多数を占めるような所でだけ維持することができます。忠実で愛国的な人々というのは、ほかのどんなことよりも、何が国民にとって最善の結果をもたらすかを最優先に考える。自分自身の個人的な利益よりも、国民全体の利益の方を大切に考える。そのような人々のことです。
 ・・・


 
 自治(スワラージ)についてのガンディーの意見です。自治は、すべての人に向けて完全に開かれた普通選挙による国民主権の政治でなければならないと彼は言っていましたが(7)、決して選挙をすればそれで良いということではありません。利己的な人々、偏見に満ちた人々、他人から操作されたり扇動されたりしやすい人々、そういった人々による多数決では決して真の自治は達成できないのです。
 そこでガンディーは、国民主権を実現するために不可欠な要件として、「国民の意識」を問題にするのです。「個人の利益や感情よりも、国家(共同体)全体によっての利益や正義を優先的に考える」ということです。これは、ルソーの一般意思に似ていると思います。
 確かに、「一般意思を誰が何を根拠に知りうるのか、本当に共同体の全構成員が共有できるような一般意思が存在するのか」というような難しい問題があるのは事実です。しかし、批判するのは簡単ですが、バラバラな特殊意思をどうやって調和させるのかという問題は決して多数決では解決できないのです。
 さらに、続けてガンディーは・・・