瀕死の状態に陥っている地域の再生は可能である。 [2025年05月19日(Mon)]
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今、インドの村は瀕死の状態にあります。あるいは、既に死んだも同然とさえ言えるかもしれません。 しかし、もしも十分な配慮と手助けがなされたなら、村人たちの生活はきっと改善されるでしょう。そして彼らの持っている無限の可能性を広げていくことができるでしょう。すなわち、彼らの生活必需品のほとんどを自分たち自身の手で供給し、さらにインドの市や町の人々にも供給していけるようになるでしょう。 ・・・ 政府と村の関係についてのガンディーの話の続きです。 「インドの村は瀕死の状態にある。または、既に死んだも同然だ」と彼は言っています。つまり、村の疲弊や衰退は相当危機的な状態にまで進んでいるという認識を彼は持っていたのです。 この時代、伝統的なインドの村の自給経済は既に破壊されてしまっていました。(991) ですから、「村の手仕事によって自分たちの生活必需品を生産せよ」というガンディーの主張は、決して「進歩を求めずに現状維持に甘んじよ」ということではなく、厳しい現状を乗り越えていくための新しい生活ビジョンを示しているのです。伝統的な村の社会のあり方は、新しいビジョンにとって一つのモデルではありますが、「古い時代にそのまま逆戻りせよ」という単純素朴な復古主義を唱えているわけではないのです。 それから・・・ |