自分の力の限界を知りなさい。 [2025年01月17日(Fri)]
(1338)
村人たちがカディーのメッセージに関してまったく無関心であることに彼は気付くかもしれません。しかし、彼は自らの奉仕と自らの生活によって、村人たちがそれに注意を向け関心を持たざるを得ないようにするでしょう。 もちろん、彼は自分の力に限界があるということを決して忘れないでしょう。だから、農民が抱えている借金の問題を自分の力で解決するなどという無益な企てに身を投じたりはしないでしょう。 ・・・ 村の活動についてのガンディーの話の続きです。 「村の活動者は、謙虚な気持ちで村人たちから学びなさい(1337)」と彼は語っていましたが、決して当時のインドの村人たちが何も変革の必要がない理想的な状態だったわけではありません。それは、ガンディーも十分に承知していたのです。 「カディーのメッセージ」とは、(1007)で語られていた「チャルカのメッセージ」と同じものを指しているのではないかと思われます。 しかし、ほかにも農村が抱える大きな問題がありました。それは、農民たちが背負う負債の問題だったようです。けれども、この問題は社会全体の巨大な矛盾の結果であって、活動者の努力によって解決することは到底不可能です。そこでガンディーは、「自らの力の限界を知りなさい」と言っているのだと思われます。 それから・・・ |