ミルクを飲んだり肉を食べたりすることには倫理的な問題がある。 [2024年11月06日(Wed)]
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しかし、私は次のことを確信しています。 我々がミルクや肉から得ている栄養を供給することができ、なおかつ倫理上もその他の点でも何の問題もない種が、非常に広大な植物の世界のどこかに必ず存在するに違いないと。 私の考えでは、ミルクを飲んだり肉を食べたりすることには明確な難点があります。肉を得るためには、その動物を殺さなければなりません。また、我々は赤ん坊の時に母乳を飲みますが、それ以外に他の動物の乳を飲む正当な権利があるとはやはり言えないのです。 ・・・ 食べ物についてのガンディーの論説です。 赤痢に罹って激しく衰弱した時の自らの経験から、「厳格な菜食主義の食事にミルクを加える必要がある」ということを認めざるを得なかったガンディーですが(1265)、それでも、「ミルク・乳製品や肉は避けるべきだ」という信念は変わらなかったようです。 その主な理由は、宗教的・倫理的なものです。「殺すなかれ」というアヒンサー(38)を信奉するならば、動物の肉を食べることはやはり許されるべきではないでしょうね。 しかし、ミルクはどうでしょうか? 乳を搾ったからと言って、その動物が命を奪われるわけではありません。けれどもガンディーは、「人間には他の動物の乳を飲む権利はない」と言うのです。 ただし、彼が肉や乳製品を避けるべきだと主張しているのは倫理上の問題からだけではありませんでした。 さらに、彼は続けて・・・ |