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もう1つの医療のやり方。 [2024年10月27日(Sun)]
(1256)
 これに対して、もう1つの医療のやり方があります。それこそが本当に人々の利益になる医療です。
 この医療は、病気の本質を知っている人たちによって提供されます。患者たちに対して、彼らは体が不調を来している原因は何か、そしてどうすればそれらを避けることができるかを教えるでしょう。このような奉仕者は、昼でも夜でも寸暇を惜しんで患者の手助けとなるように努めるでしょう。
 この分別ある医療は、清潔を保ち健康を得られるような生活法を人々に教えること、すなわち衛生教育なのです。
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 「篤志家や慈善団体から寄付金を募り、その資金で薬を購入し、その薬を無料で村人たちに配る」というような医療支援のあり方を批判した(1255)後、ガンディーはこのように述べます。つまり、単に薬を与えるだけではない医療のあり方を示すのです。
 薬を与えるだけの医療の弊害についての主張は、「ヒンド=スワラージ」で展開されていた西洋医学に対する批判と同じです。「では、どのような支援が望ましいのか」という代案はそこではまだ明確に示されていませんでしたが、この文章では、「薬による対症療法よりも、病気の予防に力を入れるべきであり、そのためには村人に対する衛生教育に全力を注ぐべきだ」という考えが提示されています。
 そして、さらに続けて・・・
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