薬に依存するようになってはいけない。 [2024年10月26日(Sat)]
(1255)
このような社会奉仕は、奉仕と言えるものの中で最も怠惰な形態のものであり、しばしば有害でさえあるように私には思われます。 単に与えられた薬を飲むこと以外に患者は何もしなくてよいということになれば、薬をもらうことによって彼は少しも賢明にはなりません。むしろ、以前より悪い状態になってしまいます。だから有害なのです。 彼は、無料あるいは低額で手に入る丸薬や内服薬を飲めば体の不調が治ってしまうという知識を得ます。そうすると、彼は病気になるといつも安易に薬に頼るようになってしまうでしょう。 また、無料でこのような援助を受けたという経験は、自分は他者に何も与えずにただ受け取るばかりという状態を苦痛に感じる自尊心を彼から奪ってしまいます。 ・・・ 「篤志家や慈善団体から寄付金を募り、その資金で薬を購入し、その薬を無料で村人たちに配る」というような医療支援のあり方を批判するのガンディーの文章(1254)の続きです。 それは、「最も怠惰な形の社会奉仕」であり、「有害でさえある」と彼は言っています。なぜなら、薬で症状を緩和または解消してしまうと、患者はいつも病気に頼るようになり、病気を予防する努力をしなくなるからだそうです。 また、「無料で与えられる恩恵や施与を受ける」ということに慣れてしまうのは人間の堕落であるとガンディーは考えているようです。このような見解は、(381)などでも示されていましたね。 そして・・・ |